S・ドリ−ム号
ルート66をご一緒した阪間氏は江ノ島にFisher 25という2本マストのケッチ型モーター・セイリング・ヨットを所有している。
阪間氏がルート66のうちまだ走行していないロスアンゼルス⇔キングマン部分に挑戦したいという。一緒してくれる旅仲間にアマ無線セットを貸してくれないかという。そのためにはヘルメットに組み込んだヘッドセットを外す必要がある。しかし1.5mmのアーレンキーを紛失してしまって外せない。そこで2014/8/31アーレンキーという六角棒スパナを借りにでかけた。
阪間氏所有のS・ドリ−ム号はFisher 25という世界に250隻しかない英国製のモーター・セイリング・ヨットだ。注文すれば製造はしてくれるらしいが、市場には出回っていない。ハルはオランダの漁船を思わせる。操舵室も本格派だ。
阪間氏とフィッシャー25 September 1, 2014
操舵室にはレイセオンの速度計がついていた。阪間氏は八ヶ岳には別荘があり、ハーレーダビッドソンとオリジナルジープなど趣味が広く、この船にはたまに訪れるだけだという。落水事故でなくなった本の著者の話を聞いて、私の2006年10月の落水事故の思い出話をする。
キャビンでコーフィーを用意する阪間氏 September 1, 2014
コーヒーをいただいていると、船の揺れが心地よい。このマリーナは東京オリンピック時に整備されたが、寄る年波に勝てず旧クラブハウスはボロボロになり、
新しいクラブハウスが完成した。旧ビルは年内に撤去されるという。新しいクラブハウスの隣にクラブハウスの屋根と同じ高さのお立ち台がある。何に使うの
か、阪間氏に聞くと津浪を避けるためだという。江の島の高台があるのに、こんな吹きさらしのお立ち台に逃げる人がいるとは考えられない。神奈川県の役人は
どこかピントがずれている。
往復3時間かけて自宅との間を徒歩で往復した。
2015/9/5 阪間氏は同じ鎌倉プロバスクラブのメンバーで医者のK氏と共にS・ドリ−ム号のクルージングに招待してくれた。富士山の山頂に夕陽が落ちるのを烏帽子岩越にみるダイヤモンド・サンセットクルーズというわけである。
出航準備 背後に無意味なお立ち台が見える
夕刻出航。ロングキールのため微妙な操船はバウスラスターを使う。出航してから2枚帆を揚げてセイリング開始。
海から見た七里ヶ浜2丁目
風は東南東ノ程よい微風で、1.5
ノット出る。機帆走すれば4-5ノット。そのまま東進して目下工事中の七里ヶ浜2丁目の鋼管杭擁壁を海側から視察させてもらう。日坂への右折レーンの増設を陳情したら老朽化した擁壁の更新を兼ねて、工事することになった。3年越しの大工事である。
オーナーは操舵室で舵をとる。方位を一定にとる自動操縦があるので時々進路確認だけでよい。GPSがあるので帰路は往路で証明された障害物のない航路をなぞってかえれるので日没後暗くなっても安全に帰れる。
操舵室のオーナー
七里ヶ浜を過ぎて稲村ヶ崎にかかると、客を大勢乗せたクルーザーと行き合う。
稲村ヶ崎沖にて
沖に向け数回間切って江の島を迂回。逗子マリーナにはオリンピックまでに高層ホテル建設計画が浮上して問題となっている。

K医師 背後は七里ヶ浜
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A氏 背後は逗子マリーナ・葉山
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定置網を避けて烏帽子岩に向かう。GPS Plotterによる航跡表示によれば自船は江の島西方を北西に向かって航海中とわかる。
GPS Plotterによる航跡表示
辻堂の海岸線は一面の防風林の緑が美しい。しかしなぜか、海岸より2km奥の東海道線辻堂駅南口の高さ約64m、20階建てのマンション・ビルとその後ろ
の10階建てショッピングモールのビル群や芙蓉カントリー倶楽部がある丘は見えるがその手前の海にちかいところには江の島のようなお立ち台は見当たらな
い。左手に湘南新道沿いのライオンズマンション群と松下政経塾の塔
が僅かに見えるだけで3階以上の鉄筋コンクリートの建物も皆無。松下政経塾の塔の奥には東海道線の北側にあるTOTOの工場が見えるだけ。ここの住民は津
浪で命を落とす運命にあるようだ。
辻堂海岸

江の島沖
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江の島をはるか過ぎて
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烏帽子岩でUターン。あいにく富士山は雲の中だが、その方向に夕陽が落ちつつあるのを確認。

烏帽子岩に向かって
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サンセット
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こうしてサンセットクルーズはめでたく完了。港では生ハムとメロンとワインでパーティー。K医師に腸閉塞の治療法を聴く。

酒盛り
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帰り支度
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夜も更けて宴会もお開きになり、タクシーでのご帰還となった。
September 1, 2014
Rev. November 1, 2016