シリアル番号 | 表題 | 日付 |
400 |
すずめ |
99/12/29 |
米国を初めて訪れたとき、 スズメが目の前のテーブルに止ってパンくずを食べるのをみて驚いた。あちらでは雀を害鳥として嫌わないためとずっと思っていたが、米国の雀と日本の雀は全く種が違うのだということを最近初めて日本野鳥の会の人から教えられた。
パリにも人を怖がらないスズメがいてポン・ヌフのたもとにある百貨店のラ・サマリテーヌの屋上のレストランで昼食をとった時もずうずうしくテーブルの上までやってくる。
鎌倉在住の椿氏が最近めっきりスズメが減ったという。我が家の周辺でも同じ。友人の鳥類学者である山岸氏はスズメは食住で追い詰められているという。
最近ドイツに旅した内田氏はドイツのスズメはオスとメスに性差があるという。小松氏はオランダで見たスズメはオランダ人と同じく大型であったという。いずれも人見知りしないところは同じだ。
友人のマーさんに野鳥の会の資料送ってもらって調べてみるとスズメ属に25種いるという。代表的なものは5種。アフリカにはもっと沢山の種がある。種間の交雑は ほとんどない。それぞれの地域でも個体数には時代と共に変化する 。
俗称 | 性格 | 外見 | 本来の分布域 | 帰化地域 | 減少の原因 |
すずめ(Tree Sparrow) | 警戒心あり |
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日本、アジア、イタリア | オーストラリア、アメリカ合衆国のミズーリ州・イリノイ州 | 農業衰退、住宅構造の変化 |
イエスズメ(House Sparrow) | 人なつこい | 体格に勝る | 中東、ナイル川下流域からユーラシア広い地域 | オランダ、フランス(Paris)、ドイツ(Berlin や Dresden)などヨーロッパに広がる。徐々に生息域を広めている。アイルランド、イギリスで繁殖していたが最近はあまりみかけないそうである。北アメリカ大陸にはもともと生息していなかったが、19世紀半ばにニレの木につく害虫駆除のためにイギリスから持ち込まれたのをきっかけに、全米で繁殖するようになった。オーストラリア、インドにも帰化した。麦作とともにウラル山脈を越え、シベリアを東進し 、現在サハリンまで達した。もう礼文島でつがいが発見されたというから北海道に入るのは時間の問題と考えられている。 | スズメ属のなかで最も繁栄している種 |
スペインスズメ | 人なつこい | オスの胸の黒い部分が太く性差 | 地中海沿岸(スペイン、コルシカ島、サルデーニャ、シチリア、ギリシャ、北アフリカ)と南アジアの温暖な地域 |
スペイン、イタリア、北アフリカの地中海部、地中海盆地の島嶼、トルコ、中近東、中央アジアのやや湿度の高いところを好む。 イエスズメと似ており、種間雑種を作る。イタリアスズメとは同種の可能性がある。 |
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イタリアスズメ | 人なつこい | オスは頭頂部がチョコレート色、性差 | イタリア | Dusseldorf の郊外で、オランダとのボーダーに近い、Moers と言う街 | 数が減少している |
ニューナイスズメ | 人間から遠いところに住む | 頬に黒斑がない | 東アジアの森林に生息し、人里にはあまり進出しない。樹洞に営巣し、キツツキ類の古巣をよく利用する。 | 戸隠高原の白樺の幹に巣を作っている。 |
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Rev. June 8, 2010