メモ

シリアル番号 表題 日付

1161

中村哲医師

2007/10/20

アフガニスタンのペシャワールでライ病の診療所を設け、現地農民を救うためついには16kmの灌漑用水路を田中氏の活動を助けるために設立した民間資金援助団体、ペシャワール会の寄付金と原住民だけの労働力を使って完成させた中村哲医師の話をテレビで見た。コンクリートを使わず、石積みの擁壁だけで構築してゆく工法である。彼は

(1)アフガンの窮状は地球温暖化によって山の雪が春先にドット熔けて、洪水になり、夏渇水になってしまうことである。

(2)米国をリーダーとする国際社会はテロリストの根を絶つと称してアフガンに軍事展開しているが、テロリストは出身こそアフガンかもしれないが、すべて欧米の大都会で教育を受けたインテリでアフガンで難民化した大多数の農民はそんなことに興味を持っている余裕はなく、難民キャンプでウロウロしているだけだ。

(3)米国や日本がどんなに治安活動に努力してもアフガンでは安定した政権はできず、ただ米国ならびにその協力国にたいする憎悪が増してゆくだけだ。インド洋での給油活動など直ちにやめるべきだ。

と発言。日本政府の関連者は彼の発言を理解できずただ米国の公式見解を繰り返すだけで理解力の無さを露呈。「多くの人は自分が見たいと欲するものしか見ない」というシーザーの言葉の通りだ。

野中郁次郎、戸部良一、鎌田伸一、寺本義也、杉之尾孝瀞、村井友秀氏共著の「戦略の本質 戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ」を読んでいるところだが、米国のベトナムでの敗北とおなじことが、今アフガンとイラクで進行しているのではと思う。日本はそれに加担しないほうがよろしいのではないか。むしろ田中医師のような人にもっと資金を供給したほうがよろしいのではと思った。


トップ ページヘ