読書録

T.H.にもらう。

「ダビンチコード」に先駆けるロバート・ラングドン物。 スイスにあるヨーロッパの原子力研究機関、CERNで発生した暗殺事件とその後、ローマ法王庁の法王選出のコンクラーベを舞台に展開するサスペンス と謎解き物。 マルクス・アグリッパが造ったパンテオン、サンタ・マリア・デル・ポポロ教会、バチカンのサン・ピエトロ広場、バルバリーニ広場のサンタマリア・デラ・ヴィットリア教会、 ナヴォーナ広場のオベリクク、カステル・サンタンジェロとめまぐるしく舞台をうつして物語は展開する。

ローマ地図が必要で、1971年に駆け足で訪問したサン・ピエトロ広場、パンテオン、カステル・サン タンジェロが懐かしく思い出される。

反物質を閉じ込めるキャニスターなるものはサイエンスの衣を着せてあるがまったくのまがい物でおかしい。反物質を磁場で閉じ込めるには電荷を帯びた高温のプラズマ状態でなければならないのに常 圧・常温で液体としている。水素の反物質が常圧で液体になるためには-252.78℃に冷却しなければならないはずである。とはいえ、ストーリーは迫力があって楽しめる。

4月に読み始めたが途中、読みたい本が19冊山積みになって中断していた。これらを読破して本書にとりかかったところ、面白くなり、三陸・下北・津軽旅行中も読み続けついに読破してしまった。 ストーリは何回かのドンデン返しがあって意表をつき飽きさせない。

Rev. July 23, 2007