読書録

シリアル番号 1353

書名

H.G.ウェルズの予言された未来の記録

著者

五島勉

出版社

祥伝社

ジャンル

歴史

発行日

2013/5/5第1刷

購入日

2018/10/17

評価



加畑氏蔵書

境川源流歩きの翌日、1日で読破

『宇宙戦争』や『タイムマシン』などで有名な作家H.G.ウェルズが1933年に出版した『来たるべき世界の形』( THE SHAPES OF THINGS TO COME )という小説の形態をとった予言書のような著作がある。その中に、「日本」のことが書かれた五行詩がある。

Almond blossom in the spring sunshine.
Fuji-Yama gracious lady.
Island treasure home of lovely things.
Shall I never see you again?

五島氏はこのAlmond blossomが何を象徴するか半生をかけた調査をここで開陳する。

H.G.ウェルズは一種の天才でその予見力は抜群だった。予言は原発事故、核兵器が2発日本に落とされる、ミサイルなど殆ど的中している。第二次大戦は日 本とドイツの敗北で終わる。そして2059年には世界国家が、2106年には新しい遺伝子をもつ新人類Pがでてくると予言している。

五島氏は「THE SHAPES OF THINGS TO COME」の原本を国会図書館で手に入れたが、その本に満鉄調査部の蔵書印と極秘印が残っていた。満鉄調査部は日本帝国のCIAだった組織だ。

戦前、日本帝国のCIA意外にこの本を読んで訳した人が2人いた。一人は安倍知二氏、2番目は戦争中から戦後にかけて訳した吉岡義二氏。吉岡氏は某国諜報機 関から「アーモンドの詩」には手を出すなと圧力がかかったことで、故意にアーモンドをモモに入れ替えたと告白し、老衰で死亡。

五島氏は独自に調査を継続し、このアーモンドは旧約聖書の「民数記(NUMBERS)」17章に出てくるアーモンドと判明。モーゼの兄アーロンの持っていた杖から咲いたアーモンドの花だと判明。2059年には世界国家のリーダーに日本がなる可能性を示唆したと読める。

旧約の民数記も紐解き。昔チャールトンヘストンの映画「十戒」でアーモンドが芽吹くところを見たような気もする。

某国諜報機関は日本人がユダヤの民の代わりに変に動機つけられてしまうのを危惧したと考えるのが妥当。


トップ ページヘ