日本の政治・経済の不調の原因

形式知優先社会は暗黙知を失い国は亡ぶ

追 補ー7 英国は文系優位で覇権を失い、米国も進行中


東電の事故報告書は責任のがれのなにものでもない。やはり東電はJALと同じ扱いをすべきだった。遅くはない。値上げをみとめなければ破たんし、株主と銀 行にも責任をとらせればいいわけ。これは文系が能力もないのに社会のリーダーの地位につく悪しき伝統のためだろうと。C. P. Snowが指摘した"the intellectual life of the whole of western society" was split into the titular two cultures - namely the sciences and the humanities - and that this was a major hindrance to solving the world's problems.という見方に起因すると私はみる。米国もこの病におかされていてもう再起不能でしょう。これは人々の意識に影響し、組織のリーダーは科 学に優れる人間より人文科学に通じている人間が好ましいと考える世の中の価値観によシフトする。人の絆というやつ。

そして没落してゆくと書いたところ。Bechtelが長かった原さんから”米国もダメ文系に支配されている点で同じ”と言う貴見解にコメントをもらった。 以下そのまま転載。

政官財リーダーには法科系出身者が多い、と言うだけで上記のような結論を導くのは間違 い。英米の法科コースそのものは4年間だが、法科コースに入る前の2年間(高校卒後)は理系・文系の教養科目を学ぶ事になっている(最近日本も QualifiedLawyerにはこのシステムを採用した)。従って、彼らの多くは理系顔負けの論理的思考の持ち主。化学・物理・数学が嫌いだから法文 経を専攻した、と言う日本のダメ文系とは大違いという点にご注目願いたい。

小生が付き合った Bechtel Lawyers (All qualified including Bechtel Chairman)の殆どが法科コース前の2年間物理・化学等の理系を専攻した、と言っていた。従って、Das LNG Tank Trouble における Brittle Fracture caused by low temperatureの専門家の議論にも参加し発言していた。日本の Lawyers は会議中だんまりで、会議終了後小生に解説を要請するのは益しな方。勿論アメリカにもダメ文系のリーダーは多い。特に、金融界には。

July 2, 2012
Rev. September 7, 2012

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