ノースウエスト・アース・フォーラム

東慶寺座禅会

文覚居住跡と頼朝の墓訪問

2009年2月18日 、ノースウエスト・アース・フォーラムの仲間は鎌倉に遊び文覚上人の末裔かもしれない遠藤氏の案内で文覚居住跡と頼朝の墓を訪問した。

文覚居住跡で

東慶寺に移り遠藤氏の「歴史裏話鎌倉ー文覚と頼朝ー <武家文化の発祥そして禅>」を聞いた。テキストとして芥川龍之介の短編「袈裟と盛遠」8ページを配布した。

遠藤氏の話を興味深そうに聞いていた井上導師の指導で座禅の作法を学び、本堂で10分の座禅を体験した。

鎌倉駅東口の牛角鎌倉店で締めた。

北側参加者は大島、遠藤、下平、西沢、林、土屋、宮崎、青木の8名。熊野古道を一緒に歩こうという和田はなぜか参加できなかった。

西側参加者は一戸、大澤、金、進藤、高橋、武井、内藤、長谷川、三ッ井の9名。

合計17名に西沢の学習院時代の学友が加わった。

遠藤氏の講演を聞いた後の牛角で少しのアルコールの影響下に私の脳裏にひらめいたアイディアを披露した。「歴史にイフはないが、もし遠藤盛遠が袈裟の「ベッド ・トリック」に引っ掛けられず、坊主にならなかったら、頼朝を朝廷に対抗して立つようそそのかす人が居らず、鎌倉幕府ができなかっただろう。鎌倉幕府は中国式古代朝廷政治を打破して、ヨーロッパ式の封建政治への転換をした大きな歴史の動きであった。ヨーロッパが他の世界に先んじて近代国家になったのは封建制を経由した歴史があったためだというのは大方の歴史家がみとめるところだ。だからもし袈裟の身を捨てた「ベッド ・トリック」の決意がなければ、日本は中国のように列国に蹂躙されていて現在のようなG7の一員にもなれなかったのではないか。日本人は袈裟に感謝しなければいけない」である。遠藤氏はすぐ同意してくれた。

この因果関係の発見は気象学者エドワード・ローレンツの「バタフライ効果(The Butterfly Effect)」という複雑な系の初期状態依存性と同じく、面白い現象の発見だとわれながら満足している。「バタフライ効果」は「アマゾンを舞う1匹の蝶の羽ばたきが、遠く離れたシカゴに大雨を降らせる」などいろいろな表現型を持っている。これは後にカオス理論を生み、ロジスティック・モデルという単純な形でもカオス現象を生じることがわかっている。これを利用して「プロジェクトのカオス現象」(pdf 253kb) という研究をしたこともある。

牛角後、北と学習院だけで喫茶店に流れ込んで四方山話をした。いくつか紹介しよう。

志賀高原の蓮池にある朝日寮のくじが当たったと、スキー優先でドタキャンしたK氏はかって国家貴族養成所だった東大法学部出だが、その同期生でスキー仲間の某Yは農水省のキャリアになり6回渡りをして引退した人だ。この人が守屋前防衛事務次官の不祥事を激しく批判するにもかかわらず、自分の現役時代のことは一切語らない。K氏はその理由として 「二つ考えられる。一つはかなり悪いことをしたから話せないのか、二に語るに値しない人生だったからだろう」という。このKの理論を紹介するとすかさず、国土交通省のOBのO氏が「それは悪いことをしたからに決まっている」と即座に断定した。この発言にはインサイダーの重みがある。

ブライヤン・サイクスの「アダムの呪い」で紹介された人類のY遺伝子は劣化する一方でいずれはつかいものにならなくなるという説が俎上に乗った。私はこれに関して「だから男系にこだわれば天皇制は破綻する。英国のように女系もOKとしなければ行き詰まる」と発言した 。どんなすばらしい女性を后にしても天皇家のY遺伝子がいたんで次第に男の子がうまれなくなるのだ。家名をつぐことが大切な武士階級とかブランドを大切にする商家が優秀な男子を養子にとったのはY遺伝子の劣化の知識はなくとも経験で知っていたのだろう。これを聞いていたH氏は「マッカーサーが利用した天皇制なんてすでに破綻している。天皇制があるとこれを悪用する人間がでてくるので 廃止するべきだ」と指摘した。この意見は生物学的なものではなく、社会学的な意見だがこれはK氏の持論でもある。

この会は来年も同じ時期に開催される予定。

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February 22, 2009

Rev. February 28, 2009


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