ノースウエスト・アース・フォーラム

昼食と講話の会


2016年8月24日、NEWフォーラムの 第26回目として、長野西高ディジーの会が中心になって大島重利氏の「瀬戸大橋の思い出」を聞いた。氏は長野北高、東北大学工学部・土木工学科卒、国家公 務員試験上級職甲に合格、S37年建設省入省。各地方建設局や本四連絡橋公団の課長・部長・現場工事事務所長、香川県土木部長等歴任。

本州四国連絡橋は@神戸・鳴門ルート、A児島・坂出ルート、B尾道・今治ルートの3つがある。昭和28年に神戸市長がルート@を構想。昭和30年「国鉄宇 高連絡船;紫雲丸」が台風で沈没、修学旅行の小学生等168名が亡くなった。これを受け三ルートの誘致合戦がはじまり、昭和45年に本州四国連絡橋公団法 が成立。

大島氏が関係したのは一番早くに完成したAの瀬戸大橋である。昭和63年完成(工事費;1兆1700億円)。この橋は道路(1F)・鉄道(2F)を併設し 世界に類がない。新幹線用のスペースも用意してある。また、送電線・導水管・通信ケーブルも併設するライフラインとなっている。

小泉内閣のとき、特殊法人改革のため、この本四公団分の負債3兆円と6つの高速道路公団の償還しなければいけない負債40兆円を国に移し、各公団は料金収 入を国に治めることになった。債務の完済は平成72年(2060年)という。

最後の質疑で私がいつも繰り返している「日本の成長を阻害しているのは官僚だ」というのは正しいかと西沢氏が質問した。大島氏の答えは「役人は法に従って いる。そしてその法をつくるのは政治家だ」と答えた。そこで私は「その通り、しかしその法案をドラフトするのは役人だ。そして失敗したときに自分たちに責 任がこないように文言を巧妙に作るのも役人ではないか。現在の経産省の役人は原発の延命に汲々としている姿は醜く、ドイツが究極的には安くなる再生可能エ ネルギーにシフトしているのに無駄な抵抗をしている」と反論させてもらった。

会場:信濃町「はくぶん」

北: 大島、小笠原、加畑、越石、下平、土屋、西沢、細木、青木

西: 一戸、市村、内田、大沢、大田、小林、佐藤、進 藤、武井、長山、長谷川

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August 28,  2016


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