プリマリーバランス

バブルがはじけて財政のプライマリーバランスが取れなくなってからも竹下以後の政権 は利権にまみれて出費を抑えることができなくなっていた。小泉政権下での郵政改革、道路公団民営化、地方交付金の削減などでこの利権は消え去ったようにみえるが 、ドッコイ美名の下に中央官庁で生き残っている。

例えば調査捕鯨である。欧米の感情的な反対運動もどうかと思うが、その反対を押して強行している調査捕鯨の実態は調査とは名目だけで補助金によって成立している赤字漁業と化しているとのこと。日本の若者はもうクジラなど食わないのだ。調査捕鯨などやめたらどうか。どうせPCB汚染で危険な食品になっているのだ。 (年々目標値をあげてきた日本政府は反対運動や需要減を理由に2008/11になりようやく南氷洋における調査捕鯨の目標数値を2割減らした)

米国などがパワーレーザーを使う慣性核融合に舵を切っている核融合研究において成功の見込みのない磁場核融合方式(トカマク方式)にコミットして無駄な税金を1兆円も使って公共事業化しているのもやめたほうがいい。よりクリエーティブな研究がどれほど犠牲になっていることだろう。

文部省の基盤政策課がやっている知的クラスター創成事業が税金を5年間で100億円使って何も生み出さなかったという。米国のシリコンバレーのベンチャーキャピタリストをまねた行いだ 。技術開発で成功した人がポケットマネーを投資するのがベンチャーキャピタリストだ。技術の識別眼も智恵を引き出す文化を持たない文部省の文官が 自分の懐をいためないで国民の浄財をばら撒いてみても成果がでないのは当然であろう。これも美名のもとにまかり通っているバカバカしい無駄使いだ。もっとクライナー・パーキンンズとセコイヤ・キャピタルがどのようなものか勉強してから政策をたててほしいものだ。

July 12, 2006

Rev. November 14, 2008


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