CQ ham radio掲載記事

 

8月号「ハムのためのVisual Communication」


PHSの接続が便利に

 携帯電話が伸び、PHSが苦戦を強いられています。そんな状況でPHSがディジタル通信に力を入れてきました。携帯電話よりPHSは32Kbpsとスピードが速くコストの面でも有利です。

 しかしいままでは専用のアクセスポイントが少なく、大都市以外からの利用はそれがネックになっていました。NTTパーソナルでは6月1日より「パルディオネットサーフィン」を開始しました。これはPHS端末「32Kパルディオ」と「32Kパルディオ・データカード」を利用しているユーザーは、簡単にインターネットに接続できるサービスです。

 利用者はプロバイダーとの契約なしに、全国どこからでもアクセス番号(局番なしの「166」)にダイアルすることで利用ができるのです。設定もいたって簡単で、「ダイアルアップネットワーク」に使用するデータカードを指定するだけです。「ユーザー名」や「パスワード」も空白か適当な文字の記入など何でもかまわないのです。

 通話料も距離や時間帯に関係なく60秒につき15円となっており、プロバイダーの接続料金は不要です。実際に使用した感じでは、夜の利用者の多い時間帯でもスムースにデータが流れてきます。これでPHSからでもあまり時間に気にせずにネットサーフィンができる環境が整ったことになります。

新型のポケットビデオ

 ソニーでは新しいタイプの小型ビデオカメラ「Rubi CCD-CR1」を開発しました(写真2)。

写真2:ソニーのRubi CCD-CR1
このカメラの特徴は反射型2.5型液晶モニターを搭載して、幅124.3mm×高さ66.5mm×奥行き44.1mm、質量330gの小型・軽量化を実現したビデオカメラです。充電池の他、単3型乾電池2本でも駆動し、旅行や出張先での手軽なビデオメモ用途として利用に適しています。

 専用カートリッジに記録され通常はテープを交換せず、録画した内容を消してから繰り返し利用する方式です。画質はHi8と同じ程度で30分間録画が可能で、静止画としては350カットが記録できます。

 商品は本体のみのCCD-CR1(87,000円)とPCMCIA Type 2のビデオキャプチャカードが付属するCCD-CR1SP(123,000円)が用意されています。  詳しくはソニーのページ[http://www.sony.co.jp/soj/CorporateInfo/News/199806/98-050/index.html]をご覧ください。

ビデオカメラの楽しみ方(3)

 5月号と6月号でビデオカメラを持っていながらあまり利用していない方のために、ちょっとしたヒントを書きました。今回はこれからビデオをはじめる方のために最新情報と「チョットひとこと」を書くことにします。

(10)カメラ購入のヒント

1.DV方式を選定

 ディジタルビデオが主流になってきました。ミニDVテープは小型だけでなく解像度はが8mmビデオやHi8よりも一段と優れていますので、通常は迷うことなくこの方式のカメラを選んでください。

2.液晶つき

 最近のホームビデオは、液晶のついているタイプが普通になってきました。ローアングルやハイアングルの撮影も可能ですし、その場で再生して画面を確認することができます。できれば液晶だけでなくビューファインダーもついているタイプをおすすめです。それは太陽光線の強い場所の撮影では、液晶画面だけでは見にくいからです。

3.小型軽量

 最新のビデオが高級機以外はたいへんコンパクトになっています。どの製品も大きさでは極端な差がなくなってきました。小型の方が持ち運びに便利で、気軽に旅行などに持って行けます。その反面、小型カメラの撮影ではよくない面があります。それは画面を水平に保持しにくいのです。より注意してカメラを構える必要があることを忘れないでおきましょう。

 超小型の代表商品は、ビクターGR-DVY(\220,000)と、パナソニックNV-DS7(\240,000)それにソニーの最新型DCR-PC1(\235,000)などがあげられます。 (この原稿後パナソニックからNV−C1(\230,000)が発売された)

4.長時間撮影

 ソニーがTVのコマーシャルでスタミナ・ハンディカムの派手な宣伝してベストセラーなっています。誰でも電池に不満を持っていたことがよくわかります。DVテープは60分が標準(最近松下電器から80分テープが発売)ですから、これ1本を撮るのに、間欠撮影でしたら3時間程度のバッテリ容量が必要です。

 たとえ長時間撮影ができても、やはり予備電池を持たないと不安です。それを考えると通常テープ1本の撮影に、1時間半程度の容量のバッテリーだと2個あれば実用上は差し支えなく使えます。長時間バッテリーの使用でも、前日に残り容量のチェックを怠らないようにしないと意味がありません。

 代表商品としてはソニーのDCR-TRV9(\225,000)が連続8時間以上撮影が可能となっています。

5.よこ型液晶タイプ

 以前の家庭用ビデオカメラはビューファインダー式が普通でした。数年前シャープが「液晶ビューカム」でビデオカメラと液晶モニータをドッキングさせ、一躍ベストセラーになりました。最近はいままでのタイプのカメラでも液晶付きが当たり前となってきました。

 よこ型カメラは両手でしっかり持ち、画面見ながら撮影できるので初歩の方にはおすすめです。このタイプは各社から発売されていますが、シャープのVL-EF1(\210,000)は貝の形をした美しいが外観で、画面タッチでコントロールできるのが特徴です。キャノンからも198,000円でコンパクトなCV11が発売されています。

6.特殊機能

 最近のカメラは他社と差をつけたいといろいろな機能を豊富に搭載しています。しかし実際にはそのほとんどの機能はあまり使われていないのが実状です。ある雑誌のアンケートによると、一番便利と答えたのは「手ぶれ補正」の機能だと書いています。これはすべての機種についていますし、アマチュアが手持ち撮影がいかに多いかを物語っています。

 その以外によく使う機能となるとズームレンズの操作くらいです。最近のカメラは性能がよくなっていますのでオートのままできれいな映像を撮ることができます。

 最後に画質にこだわりの方におすすめはパナソニックのNV-DJ100(\265,000)です。小型軽量ながら3CCDを搭載の人気機種です。

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 どのカメラの選定でも、自分がどんなことにビデオカメラを使いたいかを購入前によく考えておく必要があります。どうしても最新の商品を欲しいときはインターネットの情報がおすすめです。各社のプレスリリースを見ることで最新情報をいち早く手に入れることができます。そこで自分の目的にあった商品を見つけてください。最新機種でなく一世代前の安くなっている人気機種も狙い目です。

 先にも書きましたが、いくら性能のよいビデオカメラでも撮った映像がふらふらしていては楽しむことはできません。なによりも大切なことは安定した画面に撮すことです。手持ちの場合は、レンズをワイドにしてカメラを動かすときはゆっくり移動さすことです。これさえ気をつけて撮影すると、どのタイプのカメラでも楽しい映像をつくることができます。

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