CQ ham radio掲載記事

2月号「ハムのためのVisual Communication」

NASAのTV映像

写真1:宇宙で作業中の土井さん
 昨年の11月下旬に打ち上げられたスペースシャトル・コロンビア号で日本人として初めて宇宙遊泳し、見事に任務を果たした土井隆雄さんに関心が集まりました。この映像は各社のテレビで大きく報道されました。

 この時の様子を筆者はインターネットを通じてNASAから直接みることができました。それは2回目の遊泳だった12月3日の22時頃に、スコット飛行士とともに作業している様子が写っていました。このテレビはNASAが主として学校教育用に放映しているシステムです。「CU-SeeMe」というインターネット・テレビ電話の方式を使っており、画面はモノクロながら土井さんの音声も聞くことができました(写真1)。

 「CU-SeeMe」は市販品もありますが、フリーソフトとして誰でも使うことができます。私たちが普段使っている28.8Kbpsのモデムと、安価なビデオカメラ(モノクロのQCAMカメラは1万円程度)が使えるテレビ電話システムとして人気があります。

 このソフトはインターネットからダウンロードできます。Windows用とマッキントッシュ用があり、URLはhttp://cu-seeme.cornell.edu/です。またインターネット専門雑誌についている付録のCD−ROMからも入手することができます。

 使い方はヘルプテキストをご覧になってください。NASAのアドレスは表1のように複数登録されています。これを「Conference」の「Phone Book」を開いて写真3のように書き込んで「Connect」すると映像が表示されます。接続に時間がかかるときは別のアドレスに変更して受像してください。うまく受像できたらそのアドレスを登録しておくと、つぎからは簡単に接続ができます。

 12月7日にコロンビアが地上に無事帰還する様子もずっと見ることができました。最初は火の玉だけだった映像がだんだん大きくなり、パラシュートを開いて着地するまで、交信を聞きながら見ていると本当に迫力があります。一般のテレビ映像より大幅に劣っていますが、NASAから直接受像しているというのは、また別の感動があります。皆さんに次回フライトにはぜひ受像されることをおすすめします。

ファイル管理「WinFM」

写真6:マウスの右ボタンでメニューが
 Windows95のファイル管理ソフトとして「エクスプローラ」が付属しています。しかしMS−DOS時代に使ったファイル管理ソフトの「FD」や「FILMTN」の使い勝手のよさが忘れられない人たちがいます。

 パソコン通信で「悪魔のアン」というニックネームで活躍する根来研さんも、そのひとりです。彼はFILMTNの愛用者で、この機能をぜひWindows上でも実現したいと作者に了解を得て開発したのがここに紹介する「WinFM」です。

 このソフトはWindows3.1用からつぎつぎにバージョンアップを重ね、現在では「WinFM32」V1.15となっています。たいていの機能はFILMTNと同じ感覚で使用できますが、マウス対応となってますます便利になっています。

 このソフトのよいところは、「View32」というテキスト表示ソフトを内蔵しているため、テキストファイルはエンターキーを押すことで簡単に表示される点です。拡張子が「TXT」以外でも内部を見ることができ、ロングファイルネームにも対応しています。

 主な機能は、ファイル/ディレクトリの属性の変更、圧縮/解凍、複写、移動、リネーム、検索、編集、それにDOSコマンドの実行もできるのが便利です。Windows95用になって、マウスの右ボタンでポップアップメニューが出てきます。ここからキーコマンドなどいろいろな設定を行うことができます。(写真6)

 キーマクロ機能を使ってソフトをいろんなパラメーターをつけて実行できます。筆者はこの機能で主として画像加工に使っています。WindowsになってもDOSソフトのよいものを未だに使っており、それを「WinFM」で活用しています。

 また拡張子の区別でその表示ソフトをパラメーターをつけて登録しておきますと、エンターキーかマウスの左ボタンのダブルクリックで関係ソフトを起動さすことができます。ただし画像表示ソフトを「パラメーターの設定」で登録すると、そのソフトが対応している形式はすべて表示されます。

 このソフトの入手先はNIFTY-ServeのFQLD2からダウンロードできます。「WinFM」はフリーソフトですが、「WinFM32」はシェアウエア(\1,200)となっています。登録送金もNIFTY-Serveで行えば、すぐにパスワードが発行されて便利です。

安価なキャプチャー

写真8:オムロンのVC15
 ビデオカメラで撮影したシーンを画像としてパソコンに取り込みたいことがあります。そんなときに便利なのはビデオキャプチャーです。ビデオキャプチャーには2種類あり、本格的なキャプチャーボードと、パソコンのパラレルポートから取り込むキャプチャー装置を取り付けるタイプです。

 この度オムロンがパラレルポート経由の静止画ビデオキャプチャーユニット「ピクチャーキャッチ(VC15)」(写真8)を発売しました。これはビデオカメラやテレビから簡単に画像をパソコンに取り込める装置です。

 対応パソコンはPentium以上のCPU搭載のDOS/V機で、日本語Windows95使用となっています。入力はRCAビデオ入力とS−VHSで、専用ACアダプタまたは9V(0065P)アルカリ乾電池で動作します。

 標準価格は19,800円と安く、最高1,500×1,125ドットのフルカラー画像が取り込めます。画像編集用ソフトのほか、シール作成ソフト「シール倶楽部」などが付属しているそうです。

 詳しくはインターネットのオムロンのページhttp://www.omron.co.jp/をご覧になってください。

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★ コニカのページ

 デジタルカメラが爆発的に普及して、毎日のごとく新製品の発表が報じられています。ではデジタル写真とはいったいどのようなものでしょうか。それを楽しく解説するページを見つけました。「コニカ」のホームページで、「楽しい写真教室」第2弾!「なるほど簡単!デジタル写真入門」です。URL http://www.konica.co.jp/dihow/index.html

 デジタルの基礎からデジタル画像の原理や階調表現など「Shockwave Flash2.1J」の動画を使って楽しく解説してくれます。その表現力が素晴らしくおすすめのページです。

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