11月号「ハムのためのVisual Communication」
前号でディジタル専用衛星への取り組みの基本についてお話ししました。今回からはいよいよその中核である専用ソフト「WiSP」を紹介します。その前にお断りしておきますが、筆者は現在このソフトの最新版であるWindows95用の「WiSP32」を使っていません。
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皆さんも衛星通信のためになにも最新のマシンを使わなければならないことはありません。古いパソコンを使うことは資源の有効利用につながります。もし手元にWindowsも走らないDOS/Vのパソコンがあるのでしたら、「PG・PB」という専用ソフトを使うことができます。 この「WiSP」はG7UPN,Chris Jacksonさんが開発したシェアウエアソフトです。使用するためにはAMSATの衛星基金に(50ドル以上を)寄付することによって登録番号が送られてきます。「WiSP」(以下WiSP16)と「WiSP32」は全く別のソフトという解釈ですので、どちらを使うかよく考えて登録してください。 6 WiSPを立ち上げる このソフトの初期設定は予想以上に難しいといえます。詳しく説明すると相当な紙面が必要になってきます。そこでJAMSATメンバーのJE9PEL/1脇田美根夫さんがこのことを詳しく書かかれていますので、実際の設定はそれをご覧いただきます(8項を参照)。脇田さんは「WiSP」の「ヘルプテキスト」を日本語に翻訳されておられますので、それもぜひご覧になってください。 ここでは初期的な注意事項を述べることにとどめます。まず圧縮されているソフトを「WINZIP」などを使って「temp」など適当なディレクトリーに解凍します。「setup.exe」を実行すると「WiSP」のディレクトリーが作成されます(イメージ上)。
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「Station Setup」で自局のコールサインのほかに緯度経度および海抜を入力する必要がありますので、事前に調べておきましょう。「Satellite Setup」では運用する衛星の名前と周波数を間違わずに入力してください(イメージ下)。この入力を勘違いしてずいぶん悩んだ局がありました。 設定に不備がなくともうまく動かないときがあります。それに受信ができても送信ができないことが多いのです。最近はアップロードの周波数で不法に電話で使っている局が多いらしく、その影響で衛星に電波が届かないようです。このときは根気よく時間帯を変えて実験してください。 7 WiSPの動作 ここで「WiSP」はどのようにして衛星と交信するのかそのプロセスを書いておきます。
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8 WiSPの入手先
「WiSP16」と「WiSP32」はAMSATから直接か、インターネットのFTPサイトから入手しますが、脇田さんがディスクサービスをしてくださっております。最新版と一緒に関連情報もすべて提供してくださいます。
235 横浜市磯子区栗木1-8-6 脇田美根夫 脇田さんにご迷惑をかけないように指定事項をよく守ってお願いしてください。
内容は主として4部門に分かれています。ひとつはアマチュア無線とJARLの紹介で、つぎに会員向けの情報提供とデータベース、それに外国向けの英語のページです。あと一つはアマチュア衛星JAS-2の情報です。各ページに入るとさらに各項目に分かれており、予想以上に充実しています。
特に嬉しいのは各種の情報やデータベースです。例えば再免許申請料などが現在いくらになっているのかわからなくて困ることがあります。ここでは10月1日から改正された手数料を見ることができます。
それに抵抗のカラーコードやコンデンサーの数値やレピータリストなどが掲載されています。たまにしか必要ないデータを探すときに限って、手元の資料が出てこなくて困ることがよくあります。そのような資料をここに集めてもらうとたいへん便利です。よく旅行する人には会員に割引料金しているホテルの一覧表が有用ではないでしょうか。
JARLによれば今後ますますデータベースを充実して行きたいと話しています。アマチュア無線でわからないことがあれば、JARLのホームページでということになれば本当に便利になります。今後の充実を大いに期待しましょう。
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