CQ ham radio掲載記事

6月号「ハムのためのVisual Communication」

快適なインターネット電話「TeleVox」

 先にもお伝えしましたが、各社からいろいろなインターネット電話システムが発表されています。しかし完全に2人以上でおしゃべりができる、いわばラウンドQSOできるシステムはまだ見あたりませんでした。最近バージョンアップされた「Tele Vox 2.5 Beta2」は、映像がサポートしていませんが5人まで接続ができて交互に話すことができるシステムだとわかりました。

 このソフトは米VOXWARE社が開発したもので、同社のホームページhttp://www.voxware.com/からダウンロードできます(データ量は1815kb)。使用するパソコンの環境は、Windows95/3.1が使えるペンティアムCPUで、8MBのRAMと5MB以上のディスク容量が必要です。それに8bitのサウンドカードと28.8kbpsのモデムがあると使うことができます。

 では早速インストールしてみましょう。ダウンロードした「tx32031g.exe」を実行すると、名前や住所を登録する画面が出てきます。その後マイクやスピーカーのテスト画面が出て指示通り実行すると、現用のパソコンがこのシステムに使えるかどうか試験します。正常ならそのことを表示してインストールが終了します。

 このソフトは英語版ですが使用方法は簡単で、callをクリックすると利用者リストが出てきます。ここに登録されている名簿から選んでクリックすることで相手を呼び出すことができます。

 各社のインターネット電話を実験しましたが、このTeleVoxは音質がよく一般の電話と大きな差がありません。それにこの種の電話の欠点である時間のずれも僅かで、性能はトップクラスの評価ができる優れたシステムだといえます。

 今一つの大きな特徴は、5人までのラウンドQSOができることです。実際の設定は2人で話しているとき別な人からコールされると、「Conference」ボタンを押して追加することで3人以上の人とボイスチャットができるようになります(画像参照)。これはまったくハムの楽しみをインターネットに持ってきた感じで、コンディションにわずらわされないラウンドQSOもまた違った味わいがあります。

 なおこのソフトはシェアウエアで$29.95です。同社からはさらに多くの人とネット会議のできる「VoxChat」というソフトも販売しています。これは最大15人がつなげて、4人まで同時に話すことが出きるそうです。企業のネット会議用のソフトとして普及することでしょう。

インターネット事始め (3)

6)WWW

 インターネットのもっとも人気のある機能はWWW(World Wide Webの略で、世界中のコンピューターシステムを蜘蛛の巣のごとく結んでいることから命名された)です。はっきりいってインターネットとはこのWWWだと思っている方が大勢います。確かにインターネットはWWWの機能が公開されてから急速に普及したのは事実です。

 全世界のいろんな情報がだれでも簡単に閲覧できるこのシステムは、本当に優れものです。プラウザーと呼ばれるWWW閲覧ソフトがあれば、ホームページから文字だけでなく画像や音声、それに最近は動画を見ることができてマルチメディアを存分に楽しむことができます。

 このプラウザーはネットスケープの「ナビゲーター」とマイクロソフトの「インターネットエックスプローラ」の2つがあります。いままで圧倒的にナビゲーターのほうが優勢でしたが、エックスプローラが急速にバージョンアップして機能を充実してきました。  現在は両方ともWindows用の主流はバージョン3で、エックスプローラは無料で使えるのでユーザーが急速に増えています。機能はほぼ互角になっていますので、これから始める方はまずエックスプローラをおすすめします。これはインターネット雑誌の付録のCD−ROMに入っています。またマイクロソフトのホームページから最新版をダウンロードすることができます。

7)インターネットに接続

 では実際にインターネットに接続する手順を簡単に述べてみます。これはWindows95になって専用ソフトが付属したことでずいぶん楽になりました。「マイコンピュータ」のアイコンをクリックして「ダイアルアップ・ネットワーク」を開きます。

 ここで「新しい接続」をクリックすると、作成画面に入ります。この辺のことは専門の書籍や雑誌を参考にしていただくとして、筆者の設定画面をここに載せておきますので参考にしてください。(画像省略)

 ここでよく皆さんがつまずいている部分や筆者の経験した注意事項を書いておきます。

1 うまく行かないときは一からやり直す

 パソコンに精通している方でも、ネットワークでは思わぬつまずきがあります。それほどトラブルが多く難しいものです。いろいろ調べてもまったくミスしているところがわからなくとも正常に動かないことがあります。

 こんなときは悩まずに今までのものをすべて削除して、はじめから設定をやり直すことが肝心です。これはどうも文字として現れていないゴミが付属していることが原因のようです。見た目には間違いがないのですが実際にはいらぬ符号などが入っているためだと思われます。

2 TCP/IPの設定

 以前にダイアルアップ接続につながるまでかなり時間がかかってしまうことがありました。最大2分以上もかかり、おかしいと調べてみました。結果は写真6の「サーバーの種類」のTCP/IPの設定にありました。「使用できるネットワーク・プロトコル」のすべてにチェックを入れていたままになっていたのでした。ここのチェックは「TCP/IP」だけにしておきましょう。

3 パソコンのスピード

 ネットサーフィンの途中でたびたび回線が切れることがありました。調べてみるとパソコンとモデム間のスピードが2400bpsに低下していたのでした。どうしてそうなったかはわからないのですが、これでは入ってきたデータが途中で詰まってしまい回線が切れたのでした。ここのスピードはモデムの速度より一回り以上速く設定しておきましょう。

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