日立製作所が1月に発売された「MP−EG1」は、世界初のMPEG1圧縮・伸張ができるワンチップのLSIを搭載したカメラです。これで撮影した映像をそのままパソコンで表示加工できる、まったく新しいタイプのディジタル・ビデオカメラといえます。
ではこのカメラのアウトラインを同社のインターネットのページより拾ってみましょう。外形は縦長の液晶ビデオカメラといった感じで、質量は僅か540gです。主な仕様は表1の通りで、使い方は普通のビデオカメラとそう変わりがありません。
記録はPCカードタイプのハードディスクを使用しており、ノートパソコンではそれをそのまま本体に差し込むことで取り込みが可能となっています。またAVケーブルでテレビやVTRに接続ができるそうです。
マルチメディア時代の新しいビデオカメラに、市場がどのように反応するか興味があります。なおこのカメラの詳細はカラフルなインターネットの専用ページで見ることができます。
インターネットテレビ電話で常連の人と話していたら、いつもと違う角度からきれいな動画が映っています。尋ねてみたらカメラを変えたとのことで、それがなんとデジカメだそうです。なるほどこのような使い方もあるのかと感心してしまいました。
カタログを調べてみますと、ビデオ出力端子のついていないカメラもあるようです。ビデオ端子があると撮した画像をすぐにテレビに表示できます。またパソコンからカメラにデータ転送ができると、パソコンで加工したり文字を記入した画像をカメラに取り込みができ、SSTVのスキャンコンバーターの入力装置に早変わりします。
画像通信ファンならこの2つはぜひ欲しい機能といえます。動画入力はマルチメディアでビデオ入力端子のあるパソコンではそこに接続で簡単に使えます。それがないものはパソコンにキャプチャーボードが必要になります。キャプチャーボードについては次回に紹介しましょう。
せっかく大枚をはたくのですから、いろいろな用途に使えるように考えて購入したいものです。
インターネットの爆発的なブームで、いままでパソコンに興味を示さなかった人もやってみたいと相談にくるようになったきました。ハムの世界でも、DXや衛星通信などの情報交換はインターネットや電子メイルでという流れになっています。そこで今までの経験からこれから始める人にアドバイスをお届けします。
まず第一はマシンの問題です。よくいわれるのは、いま持っている古いパソコンでやれるのかということです。この問いのほとんどは「ノー」です。それはたとえ3年前に大枚をはたいたものでも現在では不十分な機能だからです。付属部品を追加しても結局最新のマシンの方が安くなります。
その目安は、コンピューターの基本ソフトであるOSにWindowsのソフトが動いているマシンならまず大丈夫といえます。それにマッキントッシュなら3年前のものでも使えるようです。ただ困るのはNECのPC-9801シリーズです。これは電話回線とつなぐときに必要なモデムはスピードの速いものに対応できない欠点があるからです。
インターネットTVやゲーム機でのインターネット接続も話題になっていますが、現時点ではまだ本格的な商品となっていないようです。とするとやっぱりパソコンが本命でしょう。それはWWW閲覧ソフトであるプラウザーを、簡単に最新のものと交換ができるからです。
2)ディスクトップMPEGカメラ
パソコンで動画を表示する方法にいろいろな形式があります。中でもこれからその標準となるのがMPEG(Moving Picture Exports Group)です。私たちは動画をパソコンで保管するには、データを圧縮して取り込まないと膨大な量になってしまいます。
デジカメのビデオ入力
ディジタルカメラがたいへんな人気で、毎月新製品の発表が新聞紙上をにぎわしています。あまりの種類の多さでどれにしようかと迷っている方も多いと思います。特に注目する機能としては画素数や液晶の有無ですが、それにもうひとつチェックしてほしい機能があります。
インターネット事始め (1)
1)マシンの選定
ではパソコンになにを選ぶかです。これには選択肢が2つあります。ひとつは普通のパソコンで、ディスクトップというタイプです。これは場所に余裕のある人向きで、無線機も一緒に並べたいとなるとかなりのスペースを確保する必要があります。
しかし落ち着いて本格的に取り組みたいときは、やっぱり17インチのディスプレーとCPUにペンティアムの166MHz程度のパソコンがあればいうことありません。しかしそうなるとかなりの出費になり、誰にも勧めるというわけにはいきません。
ではどうするか、一般の局にはあまり場所をとらない一体型のマルチメディアタイプがおすすめでしょう。Windows95が搭載されている20万円前後のパソコンが本命です。これだと画像が高速で表示するグラフィックアクセラレーターとサウンドボードがついています。この2つの機能はこれからのパソコンに必要ですから、マルチメディア対応でないパソコンを購入のときは、そのことをチェックすることが必要です。もうひとつはメモリーで、Windows95を快適に走らすには16MBが最低ですからこれ以下のマシンは最初から追加することを考えてください。
それにこのタイプのパソコンには、モデムとテレビが映るキャプチャーボードを内蔵しているものがあります。値段が同じくらいであれば付属しているものを選びましょう。モデムは28.8kb以上のスピードは必要ですので、それ以下はものはやめておきます。
パソコンの競争が激しいので、最新のものを買ったつもりでも数ヶ月するともう新製品が出てがっかりします。優越感に浸れるのは僅かならば、思い切って一回り前の製品を半額程度で購入するのも狙い目です。その場合でもWindows95とペンティアムが搭載のパソコンがチェックポイントです。
3)ノートパソコン
最近のパソコンの売れ筋を見てみますと、ディスクトップよりノートパソコンの方が延びています。これはノートタイプの性能が上がったのと、場所をとらないということが最大のメリットです。
私たちのシャックでも場所の狭さで悩んでいる局が多いと思います。ノートタイプはディスクトップより割高となりますが、以前と比べてその差は僅かになっています。古いパソコンを捨てきれないでいる局や、場所に困っている人にはこのタイプの購入をおすすめします。
何よりもよいことはどこへでも簡単に移動できることです。居間のこたつの上でも、ベランダでも、特にサブノートであれば会社や旅行先にも簡単にお供します。行動派ハムにびったりのパソコンです。
ノートパソコンの選定で注意点は液晶のディスプレーです。一般的に普及型はDSTNで、高級品はほとんどTFTを採用しています。画質にこだわるならTFTですが、同じ規格でもTFTを採用している機種は数万円高くなっています。しかし最近ではDSTNの性能が上がりTFTと見まがうものも現れています。購入には自分の目で確かめて決めてください。
SSTVやインターネットを中心に考えると、サウンドブラスター互換のオーディオシステムを搭載の機種が絶対条件です。それはディスクトップなら後ほどボードを追加できますが、ノートでは簡単にできないからです。このシステムを搭載していると、Windows用のSSTVソフトが動きますし、インターネット電話や放送を聞くことができるからです。
ノートパソコンでもWindows95であればメモリーが16MB以上が必要です。それにワープロなどで文字を長時間入力する人は、ディスクトップ以上にキータッチが自分に向いているかどうか十分確かめることが肝心です。紙面が尽きてしまいました。次回はプロバイダーの選定からお話しすることにします。