NetMeetingの画像伝送
先月号でインターネットのテレビ電話である「CU-SeeMe」を紹介しましたが、今回は「NetMeeting」を取り上げます。このシステムは、マイクロソフトから無償で提供されているインターネット電話会議で、最新のネットワーク・ソフトです。
わざわざインターネットを使ってまで電話する必要がないのではと思われますが、このシステムの最大の特長は、市内(正確にはアクセスポイントまでの)電話料で世界中どこへでも電話がかけられるということです。それに複数の人と会話をしながら一緒にボードやアプリケーションを使って共通の内容を討議できることです。
このソフトの日本語版が最近発表されました。Windows95版を米国のマイクロソフトのホームページhttp://www.microsoft.com/netmeeting/から「Ver.2.0Beta1」ダウンロードしてインストールします。
このシステムを動作さすためには、CPUがi486/66MHz以上のプロセッサと、8MB以上のメモリーを搭載したコンピュータが必要です。それにマイクとスピーカを使用しますので、サウンドカードがパソコンに実装していないと使えません。モデムは14,400bps以上で、インターネットに接続できることが条件になっています。
初期設定で氏名やIPアドレスとコメントを登録するところがあります。ここにいろいろなコメントを表記できますが、ハムだとコールサインを書き込んでおきましょう。
設定が終わるとパソコンが初期化され、ソフトが立ち上がります。このネットミーティングは、会議として32人まで参加することができます。ただし音声での会話は最初の2人だけで、アプリケーションの共有は3人までとなっています。
特定の相手と接続するには、相手方のIPアドレスを入力します。不特定の人を選択するときは、あらかじめ設定されたユーザーロケーションサーバー(ULS)が表示され、そこに接続されているメンバーリスト(電話帳)が現れます。この中から気に入った相手を見つけて、ダブルクリックすることで呼び出しをすることができます。呼出音が電話の音とまったく同じように鳴ります。
この方法は私たちハムの交信とよくにています。もうひとつよくにているところは、片通話(半二重)の電話方式です。これはハムにとっては不便ではないのですが、一般の人にはしゃべりにくいようです(サウンドカードによっては全二重に設定できます)。音質は使用マイクにもよりますが、かなり良好に話をすることができます。
会話以外にチャットが人気です。マイクがなくとも使えますし、職場から隣に気兼ねなしでおしゃべり(チャット)ができるためらしいです(hi!)。これは私たちのパケット通信でのチャットと同じ要領ですから特に説明する必要もないでしょう。
興味のあるのはホワイトボードです。これはお絵かきソフトと同じ要領で使うことができます。ペンもカラー鉛筆と蛍光ペンが備えており、文字の入力もできます。筆者はこのシステムを使って友人と画像を交換しています。画像が表示まで少々時間がかかりますが、SSTVみたいな楽しさがありますのでその方法をお知らせします。
このようにして入力された画像は、画面の一番左上に表示されます。そのまま画像をクリックして動かしますと、好きなところに移動することができます。このようにしていくつもの画像を入力することができます。あとはそれにコメントを書き込んで行けば会話が弾みます。
これ以外に会議の参加者にファイルを転送することができます。また、アプリケーションの共用で、離れたところのプログラムも使うことができます。これと同じようなソフトはNetscape Navigator 3.0でも「Cool Talk」として発表されています。このようにインターネットはWWWだけでなく、総合的な通信手段として、今後ますますビジネスになくてはならぬものとなってくるでしょう。
見るとこの「ワコムArtPad II」はマウスパッドよりも小型で、ペンも鉛筆と同じ細さでコードレスです。デモしている方はきれいな絵をスイスイと簡単に描いています。それに価格は19,500円とのこと、すっかり気に入って衝動買いをしてしまいました。
帰宅して早速取り付けてみました。RS-232Cコネクターに接続するタイプですので、この端子が空いてないときは増設ボード(4,000円程度で購入できる)を取り付けます。Windows95ではプラグアンドプレイに対応していますので、表示されたとおり行うと簡単にインストールが終了します。
設定は、筆圧のほかペンのボタン機能やパッドの使用方向などが変更でき、マニュアルもわかりやすくなっています。サイドスイッチが2つ付いており、マウスのボタンと同じ働きができます。電子ペンのペン先が5ミリ程度浮かせても使用できますので、下絵をおいてその上をトレースすることもできます。
使ってみると非常になめらかに書けます。マウスでの文字書きとは大違いです。しかし筆者は元々かな釘流ですので、それが達筆になることがありませんでした。当然ですよね。それでも普通のペンと違い、画面を見ながらの筆運びには少しの馴れが必要です。
パッドはいままでのものよりもずっと小さいので、細かな作業ができないのではと気になりましたが、その辺は大丈夫です。トレースの反応も速く、線がかすれることがありませんでした。
いろいろなソフトで試してみましたが、ほとんどのものに対応できています。しかもマウスとしても使えますので、ソフトの操作はそのまま電子ペンで行えるのが便利です。グラフィックソフトをよく使う人や、マウスでの文字書きに不満を持っている方におすすめの一品です。
振り返ればこのAO-13は、AO-10の後継機種として1988年に打ち上げられ、以来8年間順調に飛翔し、私たちに多くの交信を提供してくれました。FAXやSSTVの画像通信でも多くの実績を残しました。この衛星で初めて画像通信を経験した局も多かったのではないでしょうか。
11月17日にはJE2VVN井上さんとJH0TOG吉田さんが、WB6LLOと交信に成功しました。おそらくこのQSOは、SSTVとしては最後になりそうです(写真右)。
衛星の画像通信が、やっと解禁になったばかりでAO-13が使えなくなることが残念です。幸いAO-10が不安定とはいえ、ときどき使用可能になっています。当分はこの衛星で腕慣らしをして、今春打ち上げが予定されているフェーズ3Dに備えたいと思います
このホワイトボードでサポートしているデータは「WHT」形式だけですので、一般的な画像ファイルの入力はメニューからはできません。では画像の取り込みはどうするかというと、まず画面を切り替えて画像表示ソフト(GVなど)で入力したい画像を表示します。そのあとホワイトボードに戻り、「領域選択」(写真左)をクリックするとメッセージが出て、「OK」をクリックします。するとホワイトボードが消えてマウスが「+」の記号になります。それを先に開いた画像に持って行き、取り込みたい部分を選択します。それだけでホワイトボードに簡単に画像が現れます。
ペン書きに便利な小型タブレット
先般、上京したついでに久しぶりに秋葉原に寄ってきました。電化製品の街はすっかりパソコン一色に塗り替えられています。大型ショップを廻っているうちに新製品の小型タブレットのデモにぶっつかりました。
AO-13の寿命
この号が発売される頃には人工衛星AO-13号が燃え尽きて地球に落下していると思われます。筆者が配信を受けているメイリングリスト「jamsat-bb」では、高度が下がり大気圏の影響を受けているデータが刻々とレポートされています。このまま進めば、あと僅かで大気圏に突入して消滅するだろうとの予測です。