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 鈴鹿 雨乞岳・イブネ・タイジョウ  滋賀県東近江市・甲賀市・三重県菰野町

武平トンネル→雨乞岳 朝明→イブネ 甲津畑→イブネ・雨乞岳

C ’16.04.12 朝明〜お金明神〜イブネ D ’16.11.10 甲津畑〜奥の畑谷〜雨乞岳
@ ’11.11.03 武平峠〜雨乞岳 A ’15.10.24 朝明〜根ノ平峠〜イブネ B ’16.03.29 甲津畑〜タイジョウ

D甲津畑〜奥の畑〜清水の頭〜雨乞岳〜杉峠〜甲津畑
日時 :2017年11月10日(金) 天候:概ね晴れ メンバー :単独
地理院地図 : 地理院地図上にGPSデータを表示 GPSデータ: Trackデータ 

現地まで
自宅・広陵町4:30−−−針IC(35km)−−(名阪国道)−−上柘植IC−−日野−−6:58甲津畑駐車地
走行距離 :117km  所要時間 :2時間30分
昨年のタイジョウではナビ任せだったため、甲津畑地区内の対向も出来ない極端に細い道に入り込んでしまった。
今回は早目に集落手前で左折し川沿いの道を走る。
登山口となる岩ヶ谷林道入口を通り過ぎ100m程行くと鳴野橋で、その手前の道幅が広くなった所に駐車する。先着車は無し。

登山コースとコースタイム
駐車地7:12−−(23)−−7:35善住坊かくれ岩−−(22)−−7:57桜地蔵尊−−(6)−−8:03タイジョウ分岐−−(30)−−8:33蓮如上人旧跡8:43−−(17)−−9:00畑−−(20)−−9:20奥の畑−−(30)−−9:50尾根取付9:57−−(26)−−10:23縦走路−−(3)−−10:26清水の頭−−(25)−−11:03南雨乞岳11:14−−(15)−−11:30雨乞岳11:53−−(25)−−2:23杉峠12:30−−(55)−−13:26蓮如上人旧跡13:37−−(20)−−13:55つるべ谷出合(古屋敷跡)−−(12)−−14:07タイジョウ分岐−−(5)−−14:12桜地蔵尊−−(23)−−14:35善住坊かくれ岩−−(19)−−14:54駐車地
所要時間:約7時間40分 歩行時間:約6時間15分 歩行距離:約15.9km 歩数約:29000歩
累積標高差:+1057m/-1057m(出発時標高補正)

8:31
蓮如上人旧跡手前の橋、奥の畑谷は橋を渡って右へ
8:33
蓮如上人旧跡
8:44
奥の畑谷入口
8:47
しっかりした山道
8:50
奥の畑谷に到着
8:52
最初の渡渉個所、色あせた赤いペンキが目印
9:00
此処が畑?
9:01
奥の畑谷左岸
9:19
奥の畑
9:36
美しい上流部
9:59
取付く尾根の末端
10:06
急傾斜が続く
10:17
稜線(縦走路)が近づく頃、雨乞岳にガスが架かる
10:26
清水の頭
10:40
ガスが晴れ東雨乞、雨乞岳が姿を現す
10:49
清水の頭と綿向山
11:07
雨乞岳と東雨乞岳
南雨乞から
11:35
東雨乞岳、後方は御在所岳
雨乞岳から
11:57
イブネが真正面に
12:21
杉峠、と杉峠の頭
12:25
国見山と御在所岳
12:34
杉峠直下は急斜面をトラバース
12:51
藤切川源流部
13:06
紅葉も終盤ながらオレンジと赤のモミジは見頃
13:07
紅葉
13:40
黄葉の千草街道
13:46
紅葉
13:51
紅葉
14:01
黄葉の千草街道
15:04
駐車地の鳴野橋から

甲津畑・岩ヶ谷林道起点〜蓮如上人旧跡(奥の畑谷入口)
 林道起点にはチェーンが掛かり、一般車の通行はダメだが、軽自動車なら問題なく通行可能な道がタイジョウ分岐の先まで続いている。現に今日も分岐近くの避難小屋まで軽トラックが入っていた。タイジョウ分岐手前で藤切川を渡ると、蓮如上人旧跡手前まで右岸を歩く。それまの千草街道は植林が多かったが、古屋敷跡を過ぎ道が大きく左にカーブする辺りから自然林に替わる。黄葉は若干過ぎたようだが、モミジは葉を落とすことなく赤く紅葉している。
奥の畑谷の入口は藤切川本流に架かる二番目の橋を佐岸に渡り、右に折れた所にあるが、小休止を取るため蓮如上人旧跡に立ち寄る。
蓮如上人旧跡(奥の畑谷入口)〜稜線(縦走路)
 先程渡った橋まで戻り、橋の手前を左に入る。道は無いと思っていたが、意外としっかりした山道が奥の畑谷まで続いている。谷に入ると直ぐ先に渡渉個所を示す色あせた赤いペンキが目に入り対岸に渡る。以降何度か渡渉するが、目印を見逃しても、渡渉個所には困らない位の流れだ。一旦谷に入ると道と云えるものは無く、草むらに踏み跡が有る程度だが、本流から外れないように進めば迷うようなことはない。問題は稜線(縦走路)に上がる取付き点で、ネットでは思い思いの地点から取付いている。今回は清水の頭に立ち寄るため、清水の頭に近い東の小ピークに突き上げている尾根から上がることにした。上流部でも谷は広いため、目的の尾根下に到達すのに、今回はGPSが随分役立った。
昨年のタイジョウの取付き尾根も厳しい斜面だったが、こちらもそれに劣らず急傾斜で、油断すればずれ落ちそうで、木の根や幹を支えに何とか尾根に上がる。一旦尾根に上がってしまえば、急ながら危険な箇所も無く、思いのほか早く稜線(縦走路)に着いた。
線(縦走路)〜雨乞岳
 今日の日中は晴れ間が広がっている筈だったが、稜線に上がると琵琶湖方面は青空なのだが、稜線上は風も強く、雨乞岳にはガスが掛かりその姿は見えない。取りあえず目と鼻の先の清水の頭へ行く。西には綿向山がドッシリと大きな姿を見せ、振り返えれば東の雨乞方面には美しい笹原の尾根が延びている。
先程までガスに隠れていた雨乞も清水の頭から折り返すころには、ガスも序々に薄れ南雨乞・雨乞岳が姿を見せる。
頂上に至るまで尾根を埋め尽くす笹は、次第に背丈が長くなり、頂上直下では人の背丈程にもなって、頂上までチョットしたヤブ漕ぎとなった。
雨乞岳〜杉峠
 雨乞岳頂上からの展望が楽しみだったが、御在所岳は何とか姿を見せてくれたものの、鎌ケ岳のガスが晴れることは無く、軽く食事を摂るった後杉峠に下山する。
頂上北斜面の笹原を抜けると、北側に大きく展望が開け、杉峠に下る明るい尾根の正面には、頂上が平坦なイブネが横たわっている。空気が澄んでいれば御池岳も見える筈だ。背後には雨乞岳から東雨乞岳にかけての大きな山体が・・・。
この展望が優れた尾根も樹林に入ると、急斜面となって杉峠に下って行く。
杉峠〜蓮如上人旧跡〜甲津畑・岩ヶ谷林道起点
 B参照

C朝明〜中峠〜愛知川〜お金明神〜北尾根〜イブネ〜南尾根〜上水晶谷〜根ノ平峠〜朝明
日時 :2016年4月12日(土) 天候:晴れ メンバー :Iサン・私
地理院地図 : 地理院地図上にGPSデータを表示 GPSデータ: Trackデータ  使用方法

現地まで
自宅・広陵町4:30−−−針IC(35km)−−(名阪国道)−−亀山IC(92km)−−(東名阪)−−鈴鹿IC(104km)−−−7:14朝明駐車場
走行距離 :127.7km  所要時間 :2時間44分
一般道を走れば良かったのだが、うかつにも工事渋滞中の東名阪道に入ってしまい、30分程ロスをする。
駐車場到着時、平日とはいえ広い駐車場には2台停まっているだけ。
駐車料金は500円。此処には清潔なトイレあり。

登山コースとコースタイム
朝明駐車場7:23−−(62)−−8:25中峠8:36−−(21)−−8:57大瀞9:12−−(21)−−9:33お金谷出合9:42−−(14)−−9:56お金明神10:02−−(17)−−10:19お金峠10:28−−(21)−−10:49作ノ峰−−(15)−−11:04ワサビ峠−−(53)−−11:57クラシ−−(11)−−12:08イブネ北端12:28−−(6)−−12:34イブネ−−(26)−−13:00御池鉱山旧跡−−(39)−−13:39コクイ谷出合−−(27)−−14:06上水晶谷出合14:16−−(42)−−14:58根ノ平峠15:05−−(52)−−15:57朝明駐車場
所要時間:8時間34分 歩行時間:約7時間 歩行距離:約16.5km 歩数約:31000歩

7:44
中峠取付き付近
8:00
曙滝
8:34
中峠
前方の山は銚子ヶ口
9:02
大瀞渡渉地点
簡単に渡れそうだが、飛石が続かない
9:09
大瀞
通行禁止の朽ちかけた橋が掛かる
9:33
お金谷出合
9:52
お金明神分岐
9:57
お金明神
10:19
お金峠
10:39
バイカオウレン
10:41
銚子ヶ口
10:46
シャクナゲの尾根
11:01
P965からワサビ峠へ
11:18
ワサビ峠を過ぎると尾根は細り険しくなる
11:28
クラジャン?まで厳しい尾根が続く
11:53
クラシ目前
11:57
クラシ
展望は無い
12:00
クラシからイブネへ
12:09
イブネ北端からクラシ方面の眺め
12:31
チョウシ(手前)と銚子ヶ口(奥)
イブネから

12:38
下り始めのイブネ南尾根
13:00
丁度ここに下山
14:23
神崎川清流、鈴鹿の上高地とも呼ばれている
14:25
ショウジョウバカマ
朝明〜中峠〜お金明神
 伊勢谷から根ノ平峠間は何度か歩いているが、中峠を越えるのは今回が初めて。とは言ってもお金谷出合までは登山地図にも実線で標記されている一般ルートだ。ただ大瀞に掛かる橋が老朽化し、通行禁止になっている為渡渉しなければならない。前回の雨から4日は経っているので水量は多くはなく、簡単に渡れるだろうと予想していたのだが・・・。水面上に頭を出している岩は結構あるが、対岸まで連続性が無い。辛うじて登山靴が水没しないと思われる水面下の岩を足場にし、ストックでバランスをとり、何とか渡り切る。
お金谷出合には立派な案内板があるので、このお金谷を見し通り過ごすようなことは無い。ここで本流から離れ、踏み跡をたどり谷を詰めていくと、細い木の幹にお明神への分岐を示すマークがあった。右の急斜面を上がると大岩が現れこの大岩の上を右に廻り込むと、ネットで何度も見た人の横顔にも見えるお金明神が現れた。

お金明神〜北尾根〜イブネ
 先程の分岐まで戻り、踏み跡を辿ってP874から派生した枝尾根に上がる。此処でお金明神方向にテープがあるのに気付く。お金明神から先程の分岐まで下らずとも、直接この枝尾根に出れたようだ。次のお金峠へはP874の南斜面を巻くように踏み跡がついている。お金峠でようやく今回の目的である北尾根に乗ったことになる。ワサビ峠までは小さなアップダウンが連続するものの、特に危険を感じるような箇所はなかった。ただP965では右に方向を変えワサビ峠に下るが、うかっとしているとそのまま直進してしまいそうな所だ。
事前調べではワサビ峠とクラシの中間付近にはクラジャン呼ばれる険しい箇所(ピーク?)があることになっていた。しかし実際歩いてみて何処ががクラジャンなのかよく判らなかったが、ともあれ
ワサビ峠を過ぎると尾根は次第に険しくなり、息を抜くことが出来ない。
その後は一転尾根は穏やかになり、イブネ分岐に至る。北尾根はここで終了で、クラシへはそのまま直進だ。クラシは木立の中にあっては展望は得られず、直ぐ折り返し分岐まで戻り、イブネ北端に向かう。

イブネ〜南尾根〜上水晶谷出合
 イブネ北端で昼食を摂った後、イブネ最高点へ・・・、と言っても殆ど平坦でピークと言えるものは無い。此処で今日初めて休憩中のお二人の登山者に出会う。
イブネからの下山は杉峠経由か、まだ歩いたことのない南尾根にするかは、特に決めてなかったが、頂上南斜面を覗き込むと南尾根の取付き点を示すテープが見えた。若干遅れ気味だったこともあり、時間短縮を図るためこの南尾根を下りることにする。尾根はやや急だがブッシュも無く、一部を除き意外と歩き易い。途中尾根が二又に分かれるが、右側の尾根にテープが見えたので此方を下る。下部で小さな沢を渡ると傾斜も緩やかになり、鉱山跡の説明板がある所に出、千草街道に合流した。
千草街道は上水晶谷まで三か所の渡渉個所があるが、コクイ谷出合までにある二ヶ所の渡渉箇所は、全く支障なく通過。三ヶ所目のコクイ谷出合下では掛かっていた橋は流出して無くなったいたが、少し下流部で飛石伝いで渡渉できた。予定ではそのまま千草街道で、根ノ平峠まで行く筈だったが、少し時間に余裕ができたので、遠回りになるが鈴鹿の上高地に立ち寄ることにする。上水晶谷を渡る手前の分岐を左折し、神崎川右岸へ・・。

上水晶谷出合〜根ノ平峠〜朝明
 上水晶谷出合とタケ谷出合の間が上高地と呼ばれているようで、特にその中間辺りは静かで緩やかな美しい流れだ。
地形図では右岸には登山道を示す破線は無いが、此方側も歩かれているようでテープが打たれいる。テープに従うとタケ谷出合まで行かず、その手前で神崎川を離れるが、程なく出合からの道と合流する。後は落葉が深く積り歩きにくい処もあったが急な上りも無く、さほど時間も要せず根ノ平峠に着いた。峠から朝明駐車場まではこれまで何度もあるいた沢沿いの道、一時間弱で出発地に戻った。

B甲津畑〜タイジョウ〜イブネ〜杉峠〜甲津畑
日時 :2016年3月29日(火) 天候:快晴→薄曇り メンバー :単独
地理院地図 : 地理院地図上にGPSデータを表示 GPSデータ: Trackデータ  使用方法

現地まで
自宅・広陵町4:45−−−針IC(35km)−−(名阪国道)−−上柘植IC−−日野−−7:00甲津畑駐車地
走行距離 :115.3km  所要時間 :2時間15分
登山口となる甲津畑は始めての土地、登山口までナビに任せたのだが、案の定甲津畑集落内の極端に狭い道路を案内されてしまった。幸い対向車が来なかったから良かったが・・・、集落を抜けた地点でやや広めの道路に合流、右折し道なりに行くと登山口となる岩ヶ谷林道起点に到着。ナビ任せにせず集落手前で左折し、和南川左岸の道に出たほうが良かったようだ。車は100m程先に有る橋手前の路肩に駐車する。先着車はなし。

登山コースとコースタイム
駐車地7:13−−(22)−−7:35善住坊かくれ岩7:40−−(21)−−8:01桜地蔵尊−−(7)−−8:08タイジョウ分岐8:16−−(25)−−8:41尾根取付−−(24)−−9:05「P835」9:11−−(39)−−9:50池−−(11)−−10:01タイジョウ10:16−−(29)−−10:45「P1084」−−(13)−−10:58佐目峠分岐−−(7)−−11:05佐目峠−−(14)−−11:19イブネ11:43−−(12)−−11:55佐目峠−−(12)−−12:09杉峠の頭−−(11)−−12:20杉峠−−(13)−−12:33一反ぼうそう−−(18)−−12:51シデの並木−−(15)−−13:06蓮如上人旧跡13:15−−(11)−−13:26つるべ谷出合(古屋敷跡)−−(12)−−13:38タイジョウ分岐−−(5)−−13:43桜地蔵尊−−(20)−−14:03善住坊かくれ岩−−(21)−−14:24駐車地
所要時間:約7時間10分 歩行時間:約6時間 歩行距離:約16.2km 歩数約:27000歩

7:14
登山口
7:20
岩ヶ谷林道
8:05
鉄橋を右岸へ
8:08
タイジョウ分岐
8:19
杉の葉に覆われ踏み跡不鮮明
8:28
小さな沢を渡る
8:41
これから上る尾根を見上げて
8:59
傾斜も少し緩やかになる
9:39
美しい尾根が続く
9:40
雨乞岳
9:43
タイジョウが近づく
9:50
タイジョウ西側鞍部の池(水溜り?)
10:01
タイジョウ頂上
10:17
イブネに向かって
10:38
崩壊地の縁を通過
10:58
杉峠分岐
11:05
佐目峠
後方は雨乞岳
11:20
御在所・鎌の展望
イブネから
11:26
雨乞岳
イブネから
11:41
広々したイブネ山頂部
12:20
杉峠
13:02
千草街道
13:06
蓮如上人旧跡
13:26
古屋敷跡・大峠分岐
07:37 善住坊かくれ岩
08:01 桜地蔵尊
12:33 一反ぼうそう
12:51 シデの並木

岩ヶ谷林道起点〜タイジョウ
 林道起点にはチェーンが掛かり、一般車の通行はダメだが、軽自動車なら問題なく通行可能な道がタイジョウ分岐の先まで続いている。現に下山時には分岐近くの避難小屋まで軽トラックが入っていた。タイジョウ分岐は最初の避難小屋の手前で、鉄橋を渡つて直ぐのところにある。ここまで林道起点から約3km少々だ。小休止の後、植林内を進むが、足元は枯れた杉の葉で覆われ、踏み後は判然としない。だが幸いなことに新しいピンクのリボンが目に入る。少し間隔は空いているが、注意して探せば見つけられることが出来、難なく目的の枝尾根下に到着。また鈴鹿で良く見かける200m置きに設置されたチェツクポイントは2番目まで確認できたが、3番以降は見かけなかった。元々のルートはこの尾根では無く、別にあるのだろう。
尾根取付きさえ見つかれば、後はひたすら上に向かって上るだけだ。ただ取付きから主尾根末端のP835まで可成りの急坂だ。特に前半は半端ではない激登りだ。P835の先は若干急坂もあるが、芽吹き前の自然林の尾根は明るく、木々の間に展望も得られ、綿向山や雨乞岳も見えている。尾根が北に向きを変え、2〜3の小ピークを越えると小さな池が現れた。丁度タイジョウ西側の鞍部に当たるところで、此処から標高差にして約50mを上がれば、目的のタイジョウ頂上だ。頂上は立木の中にあって、葉が茂っていれば展望は無いだろうが、今日はイブネも見えている。花には早い時期だが、芽吹き前の尾根は見通しも効き、春の日差しを受けて歩く尾根も中々良いものだ。

タイジョウ〜イブネ
 小休止の後、次の目標イブネに向け出発する。正面にはイブネが横たわっている。途中のP1084まで距離はないが小さなアップダウンが幾つかあり、その上尾根も痩せたところも多い。特に尾根東側の佐目子谷側は急峻で、P1084手前では大きな崩壊地の縁を通過する処もあり。佐目峠分岐が近づくと尾根は広くなり、分岐を示す標識が無ければうっかり通過してしまいそうだ。分岐から緩やかに下ると佐目峠、視界も大きく開け雨乞岳や鎌ヶ岳、それに御在所岳が目に飛び込んでくる。イブネは昨年秋に続き二度目、前回は霞がひどく展望は今一つだったが、今日は早くも薄雲が出だしたものの、ドーンと構えた雨乞岳は勿論、御在所岳に鎌ヶ岳もはっきりと見えている。昼食を兼ねしばしこの展望を楽しむ。
ブネ〜杉峠〜岩ヶ谷林道起点
 イブネからの帰路、佐目峠を過ぎて、イブネに向かう単独の男性とすれ違う。この方も私と全く同じコースを上って来られたとのこと。

タイジョウ分岐、杉峠の頭にかけては尾根は広く、落葉で登山道が判別し難い処もあり・・・、テープがあるため進路確認に困ることはなかったが、ガスが出た場合はこの付近は注意がいるだろう。
杉峠の頭から緩やかに下りると杉峠で、前回は雨乞岳から下って来た人やこれから上る人で、、峠は賑わっていたが、今日は誰も居ない。この杉峠から東側(神崎川上流)は過去二度歩いているが、西側へ下るのは今回が初めて・・・、峠近くは街道とは名ばかりの足場の悪い箇所もあるが、下るに従いシッカリとした道となる。また谷を何も渡るが、多くは丸太等で立派な橋が架けられている。杉峠東側(神崎川上流)には橋がないことを思えば大変有難い。またこの道筋には矢張り杉峠東側(神崎川上流)には無かった避難小屋(何れも壁が無い三角形型)が三か所設置されている。ただ峠に一番近い小屋はトタンが捲れ上がり荒廃著しいが、他の二か所(蓮如上人旧跡・林道終点付近)は良く手入れがされている。こちら側は林道が中程まで入っているからこそ可能なのだろう。
タイジョウ分岐まで来ると後は林道を淡々と戻るのみ・・・。

A朝明〜根ノ平峠〜愛知川〜小峠〜イブネ・クラシ〜杉峠〜上水晶谷〜根ノ平峠〜朝明
日時 :2015年10月24日(土) 天候:晴れ メンバー :単独
地理院地図 : 地理院地図上にGPSデータを表示 GPSデータ: Trackデータ  使用方法

現地まで
自宅・広陵町3:20−−−針IC(35km)−−(名阪国道)−−亀山IC(92km)−−(東名阪)−−鈴鹿IC(104km)−−−5:45朝明駐車場
走行距離 :約126km  所要時間 :2時間25分
駐車場到着時点で既に7〜8台の駐車あり、6時頃には係員が到着し料金の徴収をし始める。駐車料金は500円。
出発までの間、次々に登山者の車が入ってくる。
此処には清潔なトイレあり。

登山コースとコースタイム
朝明駐車場6:14−−(60)−−7:14根ノ平峠7:20−−(22)−−7:42神崎川右岸−−(16)−−7:58上水晶谷出合8:10−−(18)−−8:28小峠−−(51)−−9:22高昌山分岐−−(10)−−9:34イブネ北端−−(10)−−9:46クラシ−−(10)−−9:58イブネ北端−−(7)−−10:05イブネ10:21−−(14)−−10:35佐目峠−−(13)−−10:48杉峠の頭−−(12)−−11:00杉峠11:08−−(21)−−11:29鉱山跡−−(40)−−12:09コクイ谷出合−−(19)−−12:28上水晶谷12:43−−(28)−−13:11根ノ平峠13:20−−(54)−−14:14朝明駐車場
所要時間:約8時間 歩行時間:約6時間30分 歩行距離:約16.6km 歩数約:30000歩

7:26
根ノ平峠から神崎川へ
緩斜面だが地形は複雑、テープ有り
7:50
神崎川
水量は少ない
8:01
上水晶谷出合付近の神崎川
8:06
神崎川左岸の小峠への取付き、谷二股は常に左へ、峠まで道は無い
8:18
峠手前のV字状になった急な岩盤、湿って滑りやすい、一般ルートではない
8:30
小峠からすぐ急坂が始まる、踏み跡・テープ有り
8:46
雨乞岳
数少ない展望地から
8:53
急峻だが美しい尾根
8:58
岩稜は左を巻く
9:24
イブネ北端に続く尾根
高昌山分岐近くで
9:31
イブネが見える
9:36
イブネ北端からクラシを見る
9:38
イブネ北端からクラシへ
9:43
御在所岳と鎌ヶ岳、今日は霞が強い

イブネ北端−クラシ間から
9:43
銚子ヶ口方面の尾根
イブネ北端−クラシ間から
9:52
平坦なイブネの頂上部
イブネ北端−クラシ間から

10:05
だだっ広いイブネの頂上
10:58
イブネ南東尾根

11:12
杉峠下の黄葉
11:34
鉱山跡近くの紅葉
12:00
山腹の黄葉
神崎川右岸から
12:09
コクイ谷出合
12:57
上水晶谷から根ノ平峠へ、地形は複雑、テープ有り
13:09
後僅かで根ノ平峠、キノコ岩が見える
朝明駐車場〜根ノ平峠
 伊勢谷沿いのこの道は、国見岳や釈迦ヶ岳の通常ルートとして利用されており、別段危険な所は無い。 登山道が崩れ落ちた箇所では、川原に新たなルートが設定されている。
根ノ平峠〜神崎川〜上水晶谷出合〜小峠取付
 峠からタケ谷に沿って神崎川右岸に至るルートは、緩斜面で歩き易いが地形が複雑、またこの時期落ち葉で道が判り辛い処もあり。幸いテープが多く打たれてているので、進路確認に手間取ることは無かった。タケ谷出合横の神崎川右岸に出るものと思っていたが、テープに従って進んでいるとタケ谷出合から100m程、神崎川上流側の右岸に出た。地形図では対岸に登山道を示す破線があり、対岸に渡っても良かったが、そのまま右岸を歩く。この右岸も歩かれているようで、テープが要所に打たれていた。上水晶谷を渡ってから、小峠の取付きがある神崎川の対岸(左岸)に渡る。
小峠取付〜小峠〜イブネ北端
 地形図では神崎川左岸から小峠まで、谷に沿って登山道を示す破線があるが、今回この谷を上がってみてその形跡は全く確認できなかった。
ともかく小峠まで、この小さな谷を忠実に詰めるしかないようなので、歩き易い処を選んで上に向かう。峠に近づくにつれ傾斜も増し、そのうえV字状になった岩盤まで出現・・・、ホールドが小さくそのうえ湿っていて通過に時間を要す。最後の足場の悪い急斜面を詰めて峠に着いた。なお途中、谷が二股に分かている処では、何れも左に進む。

峠は樹林の中にあり展望は利かない。地形図には西側からも破線が上がってきているように、分岐を示すテープがあった。この尾根は相対的に急坂だが、のっけからの上りは特に厳しい。峠から標高差にして50m程上がった処にも、分岐を示すテープがあった。地形図を確認すると小さな尾根が千草街道に下っている。どうやら此方から上がる方が楽だったかも知れない。尾根は若干緩やか部分もあれば、岩稜の直登もあったりし、変化に富んでいる。ようやく最後かと思われる激登り下まで来ると、意外にもテープは尾根から外れ左斜面に誘導している。急斜面をヘツルように附けられたトラバース道は短く、小さいながらも流れのある谷に突き当たるが、谷は渡らず急斜面を上がると再び尾根に復帰した。これ以降急坂は無く快適な尾根歩きが始まる。高昌山分岐を過ぎると、明るい自然林の尾根は一段と緩やかになり、イブネ北端まで続いている。
イブネ北端・クラシ・イブネ〜杉峠
 
イブネ北端来ると此れまでの様相とは大きく違って、起伏少ない頂上台地が目の前に現れる。想像していた以上に広々としている。
イブネ北端には一番乗りかと思ったが、既に若い単独の男性が休憩されていた。武平トンネル西口からコクイ谷を経由して、ここまで2時間半掛かったとのこと。
イブネ北端から緩やかに下ってクラシに向かう。事前の下調べではP1145がクラシの筈だったが、山名板が見当たらない。先に進み北尾根分岐まで行ってみると手書きの案内があり、右折れした先にクラシがあるようになっている。到着したクラシは木立のの中にあり展望はあまり良くない。早々に引き返し北端経由でイブネへ、頂上部の起伏も無く幅広い尾根を歩いているとイブネの山名板が目に入った。ここが頂上だと判断し昼食を採り休憩する。後で気付いたが山名板はP1160地点より数十メートル南西方向設置されていた。
この日は霞が強く展望も今一つだったこともあり、また朝明までの距離を考えると長居も出来ず帰路につく。時間は10時台、イブネ・クラシに向かう登山者とも多くすれ違う。イブネから下った佐目峠からタイジョウ分岐、杉峠の頭にかけては尾根は広く、落葉で登山道が判別し難い処もあり・・・、テープがあるため進路確認に困ることはなかったが、ガスが出た場合はこの付近は注意がいるだろう。
杉峠の頭から緩やかに下りると杉峠で、雨乞岳から下って来た人やこれから上る人・・、峠は賑わっていた。
杉峠〜上水晶谷〜根ノ平峠
峠からの道は古くから千種(千草)越えの道として利用されていただけあって、良く踏まれた道が明るく美しい森の中に続いている。特に杉峠下から鉱山跡のかけては木々の色づきも良く、紅葉を楽しみながら歩くことが出来た。
上水晶谷まで神崎川上流には橋は架かっていないため、3度渡渉しなければならないが、晴れの日が続いていたためか水量が少なく、苦労せず渡ることができた。
上水晶谷から根ノ平峠間の道は大きな尾根を巻いた後は、タケ谷コースと同様地形は複雑で、テープがなければ進路の見極めは難しいかも知れない。タケ谷コースに合流すると、根ノ平峠まで後僅かだ。

@ 武平峠〜雨乞岳〜杉峠〜上水晶谷〜御在所岳〜武平峠
日時 :2011年11月3日(木) 天候:曇り メンバー :オーさん・アイさん・私
地理院地図 : 地理院地図上にGPSデータを表示 GPSデータ: Trackデータ  使用方法
2週続けて鈴鹿行きとなったが、1週間前がそうだったこともあり今回は紅葉には期待せず、30数年ぶりの雨乞岳と初めての神崎川(愛知川)上流エリアを楽しく歩ければと思い出かける。

現地まで
自宅・広陵町(4:30発)−−−橿原5:00−−−針IC−−(名阪国道・東名阪)−−四日市IC−−−武平トンネル西口P(7:00着)
走行距離 :130km(自宅から)  所要時間 :2時間30分(自宅から)
雨乞岳登山の駐車場所は四日市からの場合、武平トンネル西口を出た直ぐ右側に5・6台、左側に10数台分の駐車スペースがある。またこれらが満車の場合、トンネルを歩いて通過することになるが、トンネル東口には広い駐車場が設けられている。

登山コースとコースタイム
武平トンネル西口P(7:12)−−(50)−−8:03コクイ谷分岐−−(45)−−8:52七人山のコル−−(20)−−9:30東雨乞岳−−(12)−−9:49雨乞岳9:58−−(26)−−10:24杉峠−−(23)−−10:53御池鉱山跡−−(45)−−11:50コクイ谷出合−−(13)−−12:05上水晶谷12:32−−(60)−−13:35国見峠−−(15)−−国見岳−−(10)−−14:28国見峠−−(25)−−14:56御在所岳15:08−−(40分)−−15:48武平峠−−(8分)−−(15:57着)武平トンネル西口P
所要時間:8時間45分 歩行時間:約6時間30分 歩行距離:約15.2km

7:14
登山口
右の水色の箇所が武平トンネル

8:49
クラ谷上流部
8:54
東雨乞岳の登り
9:01
鎌ヶ岳
東雨乞岳の登りより
9:32
左から国見岳、御在所岳、雲母峰、鎌ヶ岳
東雨乞岳より
9:37
雨乞岳
東雨乞岳より
9:53
雨乞岳頂上
10:21
杉峠
峠への下りより
10:40
杉峠からの下り
10:53
御池鉱山跡
11:27
神埼川沿いの森
11:51
コクイ谷出合
正面が神埼川、左がコクイ谷
12:41
上水晶谷
13:06
上水晶谷右岸の紅葉
13:54
御在所岳
国見岳手の約1170ピークより
15:03
雨乞岳
御在所岳より

今回のコースは尾根歩きよりも谷筋を歩くほうが長く、目立った登りは東雨乞岳の登りくらいで、上水晶谷は距離はあるが傾斜は緩く、国見峠から国見山や御在所岳にしても登りは短い。

登山口から暫く続く植林を抜けコクイ谷分岐に向け下る頃から自然林に代り、以降葉を落とした木もあるが渓流沿いの美しい森が続く。また意外にも赤く色づいた木々も目立つようになる。コクイ谷分岐は小さな沢が合流しており、雨乞岳へは西(左)側の小さな沢へ入り、小さな尾根を越えクラ谷(コクイ谷上流)に出る。以降要所にはテープもあり、雨乞岳まで迷うことも無い。
七人山コルから上るに従い御在所岳や鎌ヶ岳が姿を現す。特に鎌ヶ岳は迫力がありなかなかの眺めだ。
東雨乞岳はこのコース前半では一番眺めの良い所で、鈴鹿山系をほぼ全て見渡すことができる。

雨乞岳は鈴鹿山系では御池岳に次ぐ2番目の標高を持ち人気もあるようだが、御在所岳に比べれば人は随分少ない。それでも祝日とあって頂上には次々と登山者が上がってくる。頂上は広いが殆ど笹に覆われているのでくつろぐ場所は狭く、先も長いので早々に杉峠に下る。
峠からの道は古くから千種(千草)越えの道として利用されていただけあって、良く踏まれた道が明るく美しい森の中に続いている。この谷筋も色鮮やかに色づいた木々も多く、期待していなかった紅葉を目にすることができた。ただこの神埼川(愛知川)上流には橋は全く架かっていないので、水量の多い場合は渡渉には注意を要するだろう。

コクイ谷出合手前の分岐は右の巻き道を使っても、コクイ谷出合まで行けるようだが、水量が少なければ直進しても二度渡渉すればコクイ谷出合の神埼川右岸に至る。結局我々は三度渡渉したことになる。
12時過ぎ上水晶谷に着き軽く食事をする。ここは根ノ平峠と国見峠の分岐となっているが、当初の予定通り上水晶谷を上がり国見峠へ向かう。この上水晶谷の道は不鮮明なところが多いが目印のテープも多く、渡渉も全く無いので岸から着かず離れず常に右岸を行けば迷うことはない。また沢沿いの木々は一段と色づいていて、今日歩いたたのコースの中では一番美しく感じられた。

国見峠にはほぼ予定通りに着いたが、時間的に少し余裕があったので国見岳を往復する。国見と言うだけあって頂上およびその周辺からの展望は素晴らしく、ついつい長居をしてしまった。
再び国見峠まで戻り多くの登山者が行き交う中をコース最後の御在所岳に向かう。御在所岳周辺は休日とあってロープウェーで上がって来た観光客も多く、山と云うよりは観光地を思わせる光景だった。
遅くとも4時には車まで戻りたかったので、早々に御在所岳を後にし、武平峠に下る。

今日は久々にロングコースを歩き、その上期待していなかった紅葉も楽しめ、充実した一日を過ごすことができた。

その他・見所・関連山行
 朝明〜釈迦ヶ岳・ハライド・国見 

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