学校プールの安全確認をしましょう

今日(2000年6月5日月曜日)は保護者の方に呼ばれて、小学校のプールの点検にごいっしょさせて頂きました。

何の点検かというと、水のろ過器への取水口や、排水溝に吸い付けられて浮上できずに死亡する事故があとを絶たないので、
取水口が単位面積当たりの吸引力が低くなるように広くかつ取水口のガードが適切か調べたいとの事でした。

小野小学校のプールに行くと、教育委員会の方や校長先生、PTAの方々立ち会いのもとに、
水やプールの事を研究されている有田さん(当学区在住) http://www.arita.com/  が調査しながら説明して下さいました。

以下有田さんのご説明と、砂川が各人にお聞きし、見たことを述べます。

プールは昭和57年製でヤマハのファイバーグラス製25m、8コース、
最大水深=飛び込み台のある両端0.9m、中心1.1m
ろ過材料=珪藻土

1.  ろ過用の取水口は底部に15ヶ所に分散されているので、取水口の目皿が詰まらな
       いように保守されていればまず安全である。

2.  水抜き用の排水口は一カ所で使用時には危険だが、バルブは通常施錠されたポンプ室に
       あるため実質的な危険はないでだろう。

3.  ろ過器は夕方5時に止めて作動させないとの事であるが、
      ろ過器の仕様は24時間運転を前提にしてあるので、夜間、土日、運転をしてないの
      なら使用日数が進むとともに水は汚れるので、24時間運転する方策を採られるか、
      一日8時間の運転であるなら、ろ過能力が現在の3倍の機械が要る。

4. 各コースに飛び込み台(ひざ下ぐらいの高さ)が設置されているが、
      このごろの子どもは身長があり、また水深が浅い場合は、プール底部と衝突し
      頭部、頚部、脊椎損傷の事故が起っているので、取り外すべきだ。
      文部省では基準がないので、日本水泳連盟の基準を援用した判決が横浜などであり、
   1億円を超える損害賠償判決が出ており、横浜では飛び込み台は撤去されている。

      (日本水泳連盟のプール公認規則=1.2m以上の水深でなければ飛び込み台を
        設置 できない)

      当小野小学校も以上の規則に違反している。
      現場に来ておられた教育委員会の大窪さんは撤去する方向で検討すると、お答えをされ
      ていました。

      (プール本体および飛び込み台はプラスチックで出来ており、仕様書ではボルト止めで
      飛び込み台は本体より取り外し可能となっている。)

5.  消毒のための塩素の供給はプールに直接撒く事はなく、循環サイクルの中で
      添加している、よって、直まきしていないので、プールの中での危険度は少ないが、塩素注入は
    適切に行わないと問題があるので注意してほしい。

6. 教育委員会の大窪さんは町内にある他の学校のプールについても調べて状況を知らせてくださるとのことでした。

      プールの危険性についてはこちら  http://www.arita.com/poolbook/bookPool.html
 
 

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