裏側から見た「太陽の塔」

2012年11月に大阪・千里の万博記念公園を訪問したときに、「太陽の塔」を裏側から写した写真です。魚眼レンズで写したためかも知れませんが、次の写真の正面像に比べて、人の形に近く、かなり威圧的でちょっと不気味な感じがします。表側が人間の明るい面を表し、裏側が暗い面を表しているのかも知れないと思いました。

万博公園は1970年の大阪万博(日本万国博覧会、EXPO '70)の跡地を利用した260haの広大な公園です。下の写真は公園の西の端にある「花の丘」ですが、コスモスが一面に咲いていました。

下の写真は公園内で一番高い「遠見の丘」にある展望台からの眺めです。園内の自然観察学習館からこの展望台につながる道は、途中から高さ3―10mの「森の空中観察路 - ソラード」になっていて、森を普通では見ることのできない角度から見ることができて、貴重な体験となりました。オーストラリアのケアンズでは熱帯雨林を高い位置から見るためのケーブルカー(スカイレール レインフォレスト ケーブルウェイ)が人気だそうですが、規模は違いますが趣旨は同じようです。また、正面左寄りの白い塔が「太陽の塔」です。

公園の中心にある「お祭り広場」では、大道芸の周りに人だかりができていました。

下の写真の鉄骨は、最初は、現代彫刻かと思ったのですが、かつてこの辺一帯を覆っていた屋根の一部だそうです。説明書きによると、お祭り広場と太陽の塔を含む一帯は、万博のときには巨大な屋根「Big Roof」(最大高さ39.84m、長さ290.8m、幅108m、面積31,406m2)に覆われていたそうです。

「大地の池」の畔にある 「Park Cafe」の前をミニSLの形をしたトレーラーが走っていました。

今回の大阪訪問では、万博公園のほかに、万博公園に隣接する国立民族学博物館(愛称は「みんぱく」、入場者が少なく、いくつかの広大な展示室を人に全く会わずに通過するという珍しい体験をしました)、「なんばグランド花月」(六代 桂文枝とオール巨人阪神などの話を聞くことができました)と隣の「ワッハ上方」、国立国際美術館なども訪問しました。下の翼竜の骨格標本のような建物は、大阪中之島に2004年にできた「国立国際美術館」の入口です。羽の付け根の辺りが入り口で、開場前だったため、行列ができているのが見えますが、人と比べると、いかに巨大な翼竜かが分かると思います。

下の写真は美術館の地下1階から地下2階を見たものですが、正面がホアン・ミロの「無垢の笑い」、左下がカルダーの「ロンドン」というモビールです。地下1階まではただで見られます。今回訪問したのは、「エル・グレコ展」を見るためでした。この種の展覧会としては珍しく、最初に大阪で開催されその後東京にも巡回するようです。パンフレットによれば、「プラド美術館、メトロポリタン美術館、ボストン美術館など、世界十数カ国の名だたる美術館やトレドの教会群から、油彩ばかり約50点を集めた国内史上最大規模のエル・グレコ展となります。3メートルを超す祭壇画の最高傑作の一つ「無原罪のお宿り」も初来日・・・」だそうです。エル・グレコの作品がこんなにあったとは知りませんでした。ちなみに、訪問された方は二つ折りのパンフレットを入手されることをお勧めします。このパンフレットを広げると片面は「無原罪のお宿り」がほぼ全面(高さ56cm)にコピーされていて、そのままポスターになります。

今回の大阪旅行では、羽田-伊丹空港間のJAL往復航空券と三井ガーデンホテル大阪淀屋橋の1泊の宿泊費込みで21,300円という格安ツアーを利用しました。実は、このホテルに宿泊するのは3度目ですが、前回はなかった朝食のバイキング(ビュッフェ・スタイル)が非常に充実していたこともあって大変満足できました。ホテルの向かいは、2007年に賞味期限切れや産地偽装問題が発覚して世間を騒がせた、船場吉兆が所属していた吉兆グループの本店で、江戸時代の蘭学者、緒方洪庵の私邸で、福沢諭吉も塾生で、内部も一般公開されている「適塾」もすぐ近くにあり、中之島にも歩いて3分くらいの距離にあるためお勧めです。下の写真は早朝の散歩で天神橋の上から写したもので、左側の岬のような場所は中之島の東端の「剣先エリア」です。正面の高層ビル群は大阪城近くの「大阪ビジネスパーク」です。

(2012年12月12日)

「風景写真アルバム」に戻る 最初のページに戻る