午後のコーヒーショップ

東京の首相官邸の最寄り駅の一つである、東京メトロ銀座線・南北線の溜池山王駅前のコーヒーショップで2006年春に写したものです。地下2階のこの店の前は地上まで吹き抜けになっていて、写真左手のガラス張りのエレベーターで地上に出ることができます。地上に出ると、総工費が700億円もかかり、チベットのポタラ宮そっくりで、一般国民が絶対に近付けないようになっている首相官邸前に出ます。左手に写っているビルは、ビートルズも泊まったことがあるので有名なキャピタル・東急ホテルですが、残念ながら同ホテルは2006年11月30日に営業を中止しました。

ここから、5分くらい歩くと、TBSの最寄り駅である、千代田線の赤坂駅に出ます。赤坂駅から銀座線の赤坂見付方向に伸びているのが、下の写真の一ツ木(ひとつき)通りです。突き当たりの高層ビルは、赤坂見附近くのホテルニュー・オータニです。それにしても、この通りの街灯ほど、奇妙な街灯は見たことがありません。太い木をくり抜いて、中に鉄柱を通し、先にプラスチックの傘を乗せたようですが、これほど俗悪な趣味のものをよく考えついたと通るたびに感心しているため、ご紹介しました。

下の写真は赤坂見附の交差点を歩道橋から写したものです。撮影地点の上を走っている道路と、一番右に見えるの道路は、首都高速4号線で、この辺りの高架部分は、タルコフスキー監督の『惑星ソラリス』(1972年制作)というSF映画の傑作(1972年、カンヌ国際映画祭審査員特別賞受賞)、で未来都市の場面に使われました。撮影地点の上は、西向きの車線で右端の車線は都心方向の東向きの車線です。西向きの車線はこの先右にカーブして、新宿を通って、中央道につながっています。撮影地点の下に見える道路は青山通りで、左前方に進むと、青山、表参道、渋谷方面へ行けます。青山通りと交差しているのが、外堀通りで、左手に行くと、溜池山王、虎ノ門、新橋、銀座へとつながっています。

交差点の右手はお堀になっていて、弁慶橋という橋がかかっています。橋を渡ると、赤坂プリンス・ホテルやホテル・ニュー・オータニがあります。着物姿の女性は、これらホテルでのパーティか結婚式に参加した帰りなのかも知れません。

青山通りを、都心方向(東に)500mほど歩くと、最高裁判所があります。最高裁判所前には三宅坂(みやけざか)小公園という公園があり、ここには、下の写真の「平和の群像」という銅像が立っています。日本電報通信社(電通の前身の一つ)が創立50周年を記念して1950年(昭和25年)7月1日に建てたもので、空に向かって折り鶴を掲げている「原爆の子」の像も制作した、菊池一雄氏の作だそうです。近代銅像説話集( http://www.aurora.dti.ne.jp/~ojii/column/kindaidouzou.html )
というサイトによれば、「日本の屋外に、堂々と婦人のハダカが置かれたのは、ここからだと思う」とのことですので、ひょっとすると、ここは日本の屋外ヌード銅像発祥の地かも知れません。

この公園はお堀端にあり、お堀沿いを少し登ったところにある半蔵門からの写したのが下の写真です。左側の森は皇居で、正面の塔があるビルは警視庁です。

(2007年1月7日)

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