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歴 史


大糸線の歴史
Last Update 2020-07-25
   大糸線の信濃鉄道から国鉄へ、そしてJRに至る歴史






 大 糸 線 略 年 表

 信濃鉄道〜国鉄〜JR

 区間別 開業年月日

 信濃鉄道・大糸南線・大糸北線
 関連する古い時刻表

 信濃鉄道・池田鉄道・大糸南線

 池田鉄道の話

 1938年に廃止された私鉄



 大糸線は、松本〜糸魚川間105.4kmの路線です。松本〜南小谷間の70.1km
はJR東日本、南小谷〜糸魚川間の35.3kmはJR西日本の営業区間です。
 JR東日本区間は電化されていますがJR西日本区間は非電化区間です。
 大糸線の大糸は大町の大、糸魚川の糸から名づけられたものなのですが路線の実
態をあらわしていません。これは松本〜信濃大町間が、もともと私鉄の信濃鉄道と
して開通していたからなのです。

 信濃鉄道は、篠ノ井線のルート候補に名乗りをあげた大町ルートが却下されたた
め、地元の出資で1912年(明45)に設立された会社です。
 1915年には松本市(現北松本駅)〜信濃大町間が順次開業して、まもなく松本への
乗り入れも果たしました。当初は蒸気機関車牽引による運転でしたが、1926年には
電化を行って全線で電車運転を開始しました。

 大町〜糸魚川間は国鉄が建設し、1929年に信濃大町〜簗場間が開通、順次延長さ
れ1935年には中土まで開通しました。これが大糸南線です。
 一方の大糸北線は、糸魚川から工事が進められ1934年に根知まで、翌1935年には
小滝まで開通します。
 1937年の国策による信濃鉄道国有化により大糸南線は信濃鉄道区間と併せて松本
〜中土間となりました。
 中土〜小滝間は、戦争や災害の影響で工事が長引き、すべての鉄橋やトンネルが
完成したのは1943年でした。ところが太平洋戦争の激化で工事は中断され、さらに
戦争用資材不足で金属が徴発されることになり1944年には完成していた線路や鉄橋
が撤去回収されてしまいました。
 終戦後、放置されていた工事が再開されたのは1952年で、5年後の1957年8月15日
に完成、営業運転を開始、大糸線は全通します。
 中土〜小滝間(17.7km)の開通には22年をついやしたことになります。電化は順次
北進して1967年に南小谷に達して現在に至っています。

 1987年の国鉄分割民営化により、大糸線は南小谷駅を境界駅としてJR東日本とJR
西日本の2社に分割されました。

 1995年7月の集中豪雨災害では、南小谷〜小滝間(21.7km)が寸断され、復旧が
危ぶまれていましたが、およそ2年4ヶ月の復旧工事の後1997年11月29日、営業が
再開されました。







大 糸 線 略 年 表

1915年(大正 4年 1月)
 「私鉄・信濃鉄道」北松本〜豊科間が開業、動力蒸気
1915年(大正 5年 7月)
 松本〜信濃大町間、全線開業
1926年(大正15年 1月)
 電車運転開始
1929年(昭和 4年 9月)
 「国鉄・大糸南線」信濃大町〜簗場間11.2キロが国鉄により開業
1930年(昭和 5年10月)
 簗場〜神城間8.9キロが国鉄により開業
1932年(昭和 7年11月)
 神城〜信濃森上間6.4キロが国鉄により開業
1934年(昭和 9年11月)
 「国鉄・大糸北線」糸魚川〜根知間10.0キロが開業
1935年(昭和10年10月)
 根知〜小滝間3.6キロが国鉄により開業
(11月)
 信濃森上〜中土間12.5キロが国鉄により開業
1937年(昭和12年 6月)
 信濃鉄道が国有化され松本〜中土間が大糸南線となる
1957年(昭和32年 8月)
 中土〜小滝間17.7キロが開業(全通により大糸線と改称)
1959年(昭和34年 7月)
 信濃大町〜信濃四ツ谷(白馬)間、電化
1961年(昭和36年 3月)
 信濃大町〜糸魚川間、客車列車気動車化
(10月)
 (新宿)松本〜信濃森上間、準急気動車列車「第2白馬」運転
1962年(昭和37年12月)
 新宿〜糸魚川間、準急気動車列車「第1白馬」運転
1967年(昭和42年12月)
 信濃森上〜南小谷間、電化
1971年(昭和46年 4月)
 信濃大町へ「特急あずさ」乗り入れ開始
1972年(昭和47年 3月)
 白馬へ「特急あずさ」乗り入れ開始
1973年(昭和48年 1月)
 信濃森上へ「特急あずさ」乗り入れ開始
1975年(昭和50年 3月)
 新宿〜南小谷間「急行アルプス3号」電車化
1978年(昭和53年10月)
 名古屋〜糸魚川間、季節急行気動車「つがいけ」廃止
1981年(昭和56年 7月)
 「大糸線・さよならゲタ電」、松本〜信濃大町間で運転
1984年(昭和59年 3月)
 「さよならED60」、松本〜白馬間で運転
1987年(昭和62年 4月)
 国鉄分割民営化により、大糸線は南小谷駅を境界駅として
 JR東日本とJR西日本の2社に分割
1994年(平成 6年12月)
 「特急スーパーあずさ」、南小谷まで1往復乗り入れ開始
1995年(平成 7年 7月)
 集中豪雨災害により白馬〜根知間が寸断され不通となる
1995年(平成 7年 9月)
 南小谷〜小滝間を除き復旧
1996年(平成 8年 1月)
 国道148号線の復旧に伴い、不通区間のバス代行輸送を開始
(11月)
 「SL安曇野号」、松本〜信濃大町間で運転
1996年(平成 8年 3月)
 「特急スーパーあずさ」、南小谷まで2往復乗り入れ増強
1997年(平成 9年11月)
 集中豪雨災害による復旧工事完了、南小谷〜小滝間営業再開
1998年(平成10年12月)
 E127系直流電車、導入
(12月)
 「SL北アルプス号」、松本〜信濃大町間で運転
(12月)
 信濃木崎駅の駅舎を撤去し待合所を新設
2002年(平成14年 7月)
 E257系「特急あずさ」大糸線に乗り入れ開始
2002年(平成14年11月)
 183・189系信州色の「特急あずさ54号」大糸線での運行終了
2004年(平成16年 3月)
 「特急スーパーあずさ号」の終点が南小谷駅から白馬駅に変更
       (9月)
 臨時特急「しなの84号」の始発駅が南小谷駅から白馬駅に変更
2004年(平成16年12月)
 簗場駅の駅舎を撤去し待合所を新設
2005年(平成17年12月)
 信濃常盤駅の駅舎を撤去し待合所を新設
2006年・・・・・・・
(平成18年 1月〜 3月)
 大雪のためJR西日本・南小谷〜糸魚川間で約2ヶ月間全面運休
 代行輸送実施
(7月)
 大糸線開業90周年記念式典を大糸線利用促進強化期成同盟会の
 主催により大町駅前広場公園で開催
(12月)
 JR西日本区間の中土・北小谷・平岩・小滝各駅で交換設備撤去
 これにより交換駅は、根知駅のみとなる
2007年(平成19年 8月)
 全線開通50周年を迎える
(12月)
 信濃森上駅の駅舎を撤去し待合所を新設
2008年(平成20年11月)
 新型除雪用モーターカー(投排雪保守用車)ENR-1000信濃森上駅に配備
2010年(平成22年 1月)
 穂高駅・有明駅の駅舎改修工事完了
(2月)
 10日から12日までの3日間、松本〜南小谷の一部区間が
 「雨氷現象」による架線凍結の影響で運休となる
(3月)
 3月13日のダイヤ改正により「スーパーあずさ6号」の始発駅が松本駅に
 変更され大糸線でのE351系の運用が終了
(3月)
 豊科駅、駅舎改修工事完了
(3月)
 JR西日本区間、ダイヤ改正によりキハ52による定期列車運用が終了し
 キハ120型・300番台の運用を開始
(3月)
 糸魚川駅レンガ車庫解体
(6月)
 わずかに残っていた信濃鉄道時代からの3角形の架線柱を
 すべてコンクリート柱に更新
(8月)
 信州デストネーションキャンペーンにともなう信濃松川・信濃大町・
 南小谷各駅の駅舎改良工事完了
(10月)
 HB-300系「リゾートビューふるさと」営業運転開始
2012年・・・・・・・
(平成24年 2月〜 4月)
 雪崩の危険のためJR西日本・南小谷〜糸魚川間で2月1日から
 4月6日まで全面運休 代行輸送実施
(8月)
 糸魚川駅開業100周年・大糸線全通55周年記念事業の一環として
 キハ120-341にラッピングが施される
2013年(平成25年 3月)
 3月16日ダイヤ改正により大糸線で211系の営業運転開始
(6月〜 8月)
 JR西日本区間の平岩〜小滝間で姫川護岸の一部が崩壊、55日間全列車運休
 となり南小谷〜糸魚川間で代行輸送実施
(11月)
 島内駅の駅舎を撤去し待合所を新設
(12月)
 在来線糸魚川駅の橋上駅舎供用開始
2014年・・・・・・・
(平成26年11月〜12月)
 11月22日に発生した長野県北部地震により大糸線は広範囲で運休となり
 一部区間では土砂崩落により10日間にわたり不通となる
2015年(平成27年 3月)
 3月14日のダイヤ改正により115系の大糸線での定期運用が終了
(12月)
 梓橋駅舎改築 新駅舎の利用開始
2016年(平成28年5月)
 JR西日本区間・南小谷〜糸魚川間の各駅(無人駅)に
 列車運行情報を表示する情報端末を設置
(11月)
 千国駅待合所改築 利用開始
(12月)
 JR東日本区間(松本〜南小谷)の34駅に駅ナンバーを導入
2019年(平成31年 2月)
 信濃松川駅舎改築 2月23日新駅舎の利用開始
(3月)
 3月16日のダイヤ改正により特急あずさのすべてがE257系からE353系に
 切り替わる
(3月)
  3月16日 臨時ヤナバスキー場前駅廃止
2019年・・・・・・・
(令和1年10月〜12月)
 新潟県・庄内エリア デステネーションキャンペーン期間中
 糸魚川駅〜白馬駅間でバスによる増便(3.5往復)実施
2020年(令和2年 3月)
 3月14日のダイヤ改正により千葉発南小谷行き特急あずさが廃止され
 新宿発となる
(3月)
 南豊科駅の駅舎建て替え工事完了、供用開始
(3月〜7月)
 「リゾートビューふるさと」新型コロナウィルス感染拡大防止のため
 4月5日の運行を最後に運休。 7月23日から運転再開




区 間 別 ・ 開 業 年 月 日

信 濃 鉄 道
区 間 名
開 業 年 月 日
松 本〜北松本
大正4年 4月 5日
北松本〜豊 科
大正4年 1月 6日
豊 科〜柏矢町
大正4年 6月 1日
柏矢町〜穂 高
大正4年 7月15日
穂 高〜有 明
大正4年 8月 8日
有 明〜信濃松川
大正4年 9月29日
信濃松川〜仏 崎
大正4年11月 2日
仏 崎〜信濃大町
大正5年 7月 5日
昭和12年6月1日 国有移管、大糸南線となる

大 糸 南 線

大 糸 北 線
区 間 名
開 業 年 月 日

区 間 名
開 業 年 月 日
信濃大町〜簗 場
昭和 4年 9月25日

糸魚川〜根 知
昭和 9年11月14日
簗 場〜神 城
昭和 5年10月25日

根 知〜小 滝
昭和10年12月24日
神 城〜信濃森上
昭和 7年11月20日



信濃森上〜中 土
昭和10年11月29日

小 滝〜中 土
昭和32年 8月15日
昭和32年8月15日 中土〜小滝間の開業により南北線直通、大糸線となる




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