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◆かつてモンゴル軍の貴重な兵糧◆モンゴルのジンギスカンの時代、兵士達の食料として馬乳や牛乳を天日にさらして水分を蒸発させ、固めて乳餅(にゅうへい)を造り、この乳餅を革袋に入れ、水を注ぎ込んで持って行ったとか。
行軍中に水分を吸収、発酵して自然に発酵乳が出来上がる。この発酵乳「クーミス」が、モンゴル軍の貴重な兵糧になったとの話。
仏教の涅槃経(ねはんぎょう)。その中に、牛乳から酪→生蘇→熟蘇→醍醐を順に出す、醍醐が最上、といった記述があり、平安時代の「医心方」によると、酪は乳のカユで、ヨーグルトやコンデンスミルクの様な物、蘇はバターとチーズの中間のようなもので、蘇を黄色いモチ状に固めたものが「醍醐」。今のチーズや濃縮ヨーグルトに似たもので美味で精をつける食べ物との事。
さて現代においては、ヨーグルト類は手軽に飲める低カロリーな健康食と言った所でしょうか?
◆有害菌増殖にストップをかける◆
健康食品としてのヨーグルト、その保存性の鍵は中に含まれる乳酸菌。 人体の小腸や大腸には約百種類、百兆個の細菌がすみついている。これらの細菌の中にも、善玉菌(有用菌)と悪玉菌がある。
乳酸菌は、糖類を発酵して多量の乳酸をつくり出す(乳酸発酵)細菌の総称で、悪玉菌の代表格の大腸菌や腐敗菌もこれに含まれる。悪玉菌は有害物質をつくり出し、これら有害物質が腸から吸収されて、血圧を上げ下げしたり、ガンの発生を促進したりする。大腸菌や腐敗菌のウェルシュ菌等が、悪玉の代表格である。
健康な人の腸内には善玉菌が多く存在する。悪玉菌を抑え、善玉菌を活発にさせるのが健康の為には良い事になる。有益な善玉乳酸菌の代表がビフィズス菌やアシドフィラス菌である。
これらの善玉乳酸菌がつくる乳酸が食べた物を酸性化し、腐敗や病気の原因となる細菌の増殖を防ぐ事となる。
このビフィズス菌は、乳タンパク質を消化しやすくし、胃液の分泌や胃のぜん動運動を促して消化吸収を助ける。カルシウム、リン、鉄の利用率を高める・・等の働きのほか、ビタミンB群やビタミンK、ニコチン酸なども作る働きも有ります。
又、有害菌の勢力を抑えるため細菌性の下痢も防止するとのこと。
便秘、病気や老化の予防に役立つほか、免疫能力を高め、ガンの予防にも効果があると指摘する学者もいるとか。腸内の乳酸菌を増やす食品が、ヨーグルトや乳酸飲料。 腸内の掃除をする食物繊維を多く含むのは穀類、いも類、豆類、海藻、野菜、果物などである。
◆世界の長寿村はヨーグルトを常食◆牛乳には乳酸の基となる乳糖(炭水化物)が含まれるが、栄養成分やエネルギーとして吸収するには、ラクターゼと呼ばれる酵素でブドウ糖とガラクトースに分解する必要がある。
しかし、日本人の中には成長するにつれてこの酵素の分泌が減る人があり、乳糖が分解されずに下痢することがある。これが乳糖不耐症。
ヨーグルトは乳酸発酵で乳糖の一部が分解されているので、同症の人でもヨーグルトで乳糖をとることができる。
世界の長寿村として知られるソ連コーカサス地方や、ブルガリア・スモーリアン地方。これらの長寿者に共通の食べ物がヨーグルト。
コーカサスの発酵乳を「アイラン」と言う。
長寿の一方の主役が乳酸菌と言えようか ? 腸内の善玉乳酸菌を増やすには一度に多量に摂取するより、長続きさせること。
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