阿蘇〜下関
 

始発で熊本を出る。九州を東へ横断するかたちで阿蘇駅まで。駅で1時間ほ
ど待ったのち、阿蘇山行のバスに乗りこむ。交通の不便さからか、このあたり
から、自宅から遠いところに居るのが不安になり、はやく本州まで戻りたいと
いう心が出てくる。                                  
 

「二百十日」で圭さんが落ちたのはどの谷間かと探すが、結局わからなか
った。ロープウェイで山頂まで来ると、活動が活発な為きょうは火口を見られ
ないという。一生のうちふたたび来るかどうかわからないこともあって、残念
だった。                                        
 

当初は、阿蘇からさらに東に抜けて大分に出るつもりであったが、前述の心
があって引き返してしまう。熊本まで戻り、鳥栖・博多・小倉と通って下関へ
出る。とりあえず宿をとってぶらぶらしたが、さびれていていい街だと思う。 
旅情もある。                                     

宿で風呂に入った後、バスで壇ノ浦まで移動する。有名な戦争からもずいぶ
ん経ったせいか、ほとんど人がいなかった。人がいないのをいいことに、セル
フタイマーで写真を撮る。飲んで帰る途中、喧嘩を見た。警官が事情を聞くの
を横で聞いていると、片方は包丁を持っていたというようなことを言っていた。
                          
 

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