ソウルに留学経験があり、現(?)産経新聞ソウル支局長の黒田勝弘のエッセイ。旅行者ではなく、'70年代からソウルに住み着いた視点は、新鮮で、ある意味でクールな部分がある。大きな歴史の流れの中で今のソウルを捉えている所が勉強になる。
料理研究家、辻調理師専門学校の創設者、辻静雄の最後のエッセイ集。その他に公園、対談などをまとめたモノ。寄せ集めの感じはありますが、それぞれはそれなりに面白い。
個人と料理のかかわり、東西の食文化と文明の比較論、現代フランス料理に至るまでのヨーロッパの料理史の流れ、の3章。
不思議な事に、辻静雄の本を読むと、吉兆の湯木貞一の本を読みたくなる(^^)。
数年前読んだのを忘れていて、文庫版を買ってしまった(^^;)。再読。テンポがよくて、これは好き。
読んだこと無いのだけど、第105回芥川賞の「自動起床装置」の著者。
美食という観点では無く、もっと純粋に食というものを通して人間を捉えたルポルタージュ。衝撃的、かつ知的で面白い。食はあくまでも窓口に過ぎない。常に見つめているのはその奥の人間と文化、あるいは歴史。
楽しい食の話より、悲しい物語の方が記憶に残る。
→その後、コミック版の「もの食う人びと」を読む。小説の方が面白かった。
アガサ賞、マカヴィティ賞の最優秀処女長編受賞作。
「死の蔵書」で、ジョン・ダニングは古書店を舞台に名作を作ったが、これは図書館が舞台。と言っても、ダニング程には本へのこだわりは無い。どちらかというと、死体が持っていたリスト、住民の名前と新約聖書の引用、この引き起こす謎が面白かった。聖書に馴染みの薄い日本人にはつらいモノがあるけど。
田舎の町と善良な人々と図書館、そこの若く気のいい館長、そして死体。このアンバランスな感覚が面白い。
ユーザーインターフェースを考える上で、障害者が使うインターフェースのデザインは勉強になる。そういう興味から読み始めた。
ディック・フランシスの競馬シリーズは、題名やちょっとした内容からは以前に読んだかどうかをホントに思い出せない。だから、いつも読み始める時に再読ではないかとドキドキするのだけど、これは始めてだった(^^)。
主人公が映画監督で、撮影現場が舞台。昔の競馬界の謎の事件を映画化する主人公。その謎の絡み方も、映画を舞台とする使い方もなかなか面白かった。
「食べるクスリ」のジーン・カーパーの著書。丸元淑生が訳をやっているのが興味あって読み始めてみる。
心臓血管を守る、糖尿病、脳卒中、血栓と病気に対応して書いてある所が面白い。ただ、実行するのは難しい。一歩一歩と進んでいかないと(^^;)。