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学名 Vulpecula 略号 Vul 20時の南中月日 9月下旬 星座設定者 ヘベリウス
こぎつね座は4等星以下の星が集まっている新しい星座です。 この星座をヘベリウスが設定したときは鵞鳥を咥えるように描かれていて、 やがで「こぎつね」のだけのこったようです。 近くには「わし座」や「はくちょう座」があるため 「がちょう」を考えたそうなのです。ヘベリウスがなんで「こぎつね」を持ち出したのかが分からないと お話は断言できないのですが、これ以上お話は探せませんでしたので、 かわりにギリシア神話に出てくる「キツネ」のお話をすることにしましょう。
現在ヘラクレス座のお話を中心にしておりますので、話を飛ばして書くことにします。
大神ゼウスとエウロパーの子にミーノースがおり、クレタの国王となりました。ミーノースの妻パーシパエー(太陽神ヘリオスの娘)は、 夫ミーノースが浮気をすると相手の女性が死んでしまう魔法をかけていました。
プロクリスという女性は「ミーノースがかけられた相手の女性が死んでしまう魔法」を 解いたをした礼に、ミーノースから 「何者をも逃がさない犬と槍」を貰いました。 もとはゼウスがエウロパーに与えたものです。
【かんむり座のお話へ続く予定】
おおいぬ座のお話の一つに「おおいぬ」とはケパロスが飼っていたレラプスで、 最も早いきつねと競争したので、おおいぬ座にしてもらったとあります。魔法を解いたプロクリスはケパロスの妻ですね。
ヘラクレスの義理の父親がテーバイ義勇軍を募るときケパロスを頼りました。 当時テーバイを荒らしていた狐がおり、酷い悪さをするのですが、 そのキツネは「何者も追いつけない速さ」を持っておりました。ヘラクレスの義理の父親が、ケパロスにキツネ退治と義勇軍の参加を持ち掛けますと、 ケパロスの妻プロクリスがレラプスという「犬」を連れてきました。 この犬は「何者をも逃がさない」特性を持っておりました。
そうしてキツネと犬の追いかけっこがはじまるのですが、 「何者も追いつけない狐」と「何者をも逃がさない犬」との矛盾した競争は、 ゼウスが両者を石に変えることで決着が付いたといいます。
下記A2の本ではケファリスとあります。ケファリス??って誰でしょう?ケパロスは(kephalos)と書くのでケファロスにはなりますね。 きつねの話もあたっていますが、う〜ん本には猟師と書いてあります。 でも、話からするとケパロスのことですね。
以上の推測から「こぎつね座」のお話をまとめました。
参考引用文献
A1★21世紀星座早見ガイド・林完次著・講談社・B1069
A2★星の神話伝説集・草下英明著・教養文庫D604
A3★ギリシア・ローマ神話辞典・高津春繁著・角川書店
関連項目【ヘラクレス座】【おうし座(予定)】【おおいぬ座(予定)】
【かんむり座(予定)】
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