ヘラクレス座4・少年期の教育

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師リノス

●エピソード
 女神ヘーラーの贈った二匹の毒蛇を退治した赤子のヘラクレスは、 全く手におえない少年に育ちました。 この少年ヘラクレスの教育に付いて残っている話をする事に致しましょう。
●師リノス
 ヘラクレスの父アムピトリューオンは、ギリシアではじめて文字を発明したと言われる、 他の子供の教育でも評判の高かった「音楽家リノス」の所で、ヘラクレスに読み書きと 竪琴の基本的な教育を受けさせる事にしました。

正当防衛?

●図書館
 この話は後世(4世紀頃?)に付け加えられた話であるようです。 師リノスはヘラクレスを図書館に連れて行き自分の気に入った本を探してきて読みなさいと 行った時に、ヘラクレスが熱心に読んでた本は「料理の本」でありました。

 英雄は大活躍するわけですから(^^; それだけ良く食べるし食べ物に関する知識も必要だったわけですね。 ヘラクレスは毎日毎日巨大な肉の塊と、巨大な黒パンを食べ、戸外で生活し、 寝るのも戸口であったと言います。

●その他
 ヘラクレスは父アムピトリューオンに戦車の駆け方を教わり、 伝令神ヘルメスの子で泥棒と詐欺の名人アウトリュコスに相撲を教わり、 エウリュトスから弓を教わり、ふたご座のカストールに武器の扱い方を教わり、 師リノスから文字と竪琴を教わり、エウモルポスから音楽を教わったといいます。
●ラダマンテュスの法
 さて、肝心のヘラクレスはと言いますと、 ヘラクレスの弟のイピクレスが大人しく先生の話を聞いている時でも、 ヘラクレスは先生につかつかと歩み寄ったり、邪魔な柱をステッキのかわりに使ったり、 重く邪魔臭い竪琴を年老いた従僕に背負せたりしていました。

 師リノスはこの様なヘラクレスの態度を打って罰しましたが、 逆にヘラクレスは怒って竪琴でリノスを打ち殺してしまいました。

 ヘラクレスは殺人罪に問われたのですが「正当防衛は罪に問わず」という ラダマンテュスの法を引用して放免されました。


牛飼いのもとへ

●弓
 ヘラクレスの父アムピトリューオンは、事の再発を恐れて、最後にヘラクレスをテウタロスという 牛飼いに預けました。テウタロスはヘラクレスに特に弓を射る技術を教え、 ついにはヘラクレスの弓の上達の印として自分の弓を与えました。
●2.5m
 こうしてヘラクレスは2m50もある体格になり、目は爛々と輝き、弓でも投げ槍でも 一度も的を外す事はないまでに成長して、誰の目にも神の子であるとわかるようになったと 言う事です。

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