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8月23日

出発到着時間路線No.列車No.種類会社FromTo@(Fr.)km割引%間隔
8:008:060:062285 ゴンドラLZ ZermattFuri42.00 SC500:04
8:108:190:09 ロープウェイ  Trockener Steg   0:01
8:208:300:10 ロープウェイ  Klein Matterhorn   3:50
12:2012:300:10   Trockener Steg   0:00
12:3012:390:09 ロープウェイ  Furi   0:01
12:4012:460:06 ゴンドラ  Zermatt   0:04
12:5012:560:06   Furi22.50 SC500:04
13:0013:070:07 ロープウェイ  Fugg   0:03
13:1013:130:032281 5連ゴンドラLZ  Schwarzsee   21:17


ブライトホルン(Breithorn)登頂

プロの山岳ガイドMr.Fux
Breithornは高さは4163mだが、すぐ近くのKleinMatterhornのロープウェイが 3883mまで届いているので、 4000m峰の中で最も簡単に登頂できる山、と言われているが、 あそらくヨーロッパでのことだろう。ヒマラヤであれば 普通の登山道がこの高さを通っている。

ZermattからKleinMatterhorn方面に向かうゴンドラ乗り場で山岳ガイドの Mr.Fuxとおちあった。昨日のアイゼンの話が心配だったので 「アイゼンは大丈夫?」と聞くと「大丈夫君の分は確かに持ってきた」 「もう一人の分は?」「そんなの聞いてない」「じゃぁ登れない?」 「大丈夫、大丈夫」とのこと。「軽アイゼンだったら、、、」 「軽アイゼンならあるのか?それでも十分だ」「いや軽アイゼン だったら持ってきてたんだけど、いらないって言われたから Zermattの駅に置いてきた」「、、、OK,OK」。しかしBreithornからの下りはアイゼンなしでは何度も滑りザイルでMr.Fuxに引っ張り あげてもらうことになった。後から登ってきたヨーロッパ人に「オー、ノーアイゼン」と呆れられてしまった。

同行するのは私たち二人とMr.Fuxとドイツ人の おじさん一人。ドイツ人のおじさんは英語はさっぱりらしかったが、 こちらの「どこから来たの?」というドイツ語の質問には快く答えて くれたが、それ以上は答えのドイツ語が理解できないという既に あっちこっちで経験した展開にならぬよう特に話はしなかった。
しかし、こちらの「Hochzeit」という英語の中のドイツ語には 微妙に反応して奥さん(一緒に登ることはしなかった)とともに 私たちを祝福してくれた。

KleinMatterhornからBreithorn頂上まではおよそ登り2時間。 お互いをザイルで結んでから、 KleinMatterhorn付近にあるほとんど平らな夏スキー場 (Tバーあり) を通り抜けて登り始める。一人だけアイゼンを借りるが、 一人はアイゼンなしの軽登山靴のみ。この装備でBreithornに 登頂できたのだから、先頭を歩いてザイルで引き上げ続けてくれたMr.Fuxに 感謝するほかない。ドイツ人のおじさんはかなり歳らしく、 こちらが「さぁ次の一歩を踏み出すぞ」と思うと 後ろでグィっとザイルを何度か引っ張ることがあった。 びっくりしてみるとぜぇぜぇと息を整えているか、 鼻をかんでいた。悪い人ではなさそうだが、、、

おじさんが先頭で下山
この登山はおじさんのペースダウンによる 体力的余裕もあり、今までで最高の2時間だった。 頂上はあいにく曇っていたけれど、他の知らない 登山者と一緒に握手したりしてすっかりヒマラヤ登頂者気分。 昨日の「自分には技術的に難しいからやめようか」などという 迷いは全くばかげたものだったとつくづく思う。 この一瞬を体験するだけでもスイスに来て良かったと感じた。 雪山にはまってしまう人の気持ちがよく分かる。

下りはドイツ人のおじさんが先頭になり、登りの汚名を返上すべく 後ろの人たちのことなど考えずにどんどん下っていく。 しばらくして足を引っかけて転倒されたときには次を歩いていた 私が(初めての雪山にも関わらず)ザイルでおじさんを支えるはめに。 雪山登山の雰囲気を味わえたといえばよいかもしれないが、 正直ちょっと迷惑なおじさんだった、、、

Mr.Fuxは思った以上にちゃんとした登山家でEverestも 頂上付近までいったことがあるそうだった。 彼のような登山家であれば「Breithornガイドなどは退屈だろう」 と聞くと「普通は午前と午後と2回登る」そうだ。 Matterhorn登頂などはガイド一人に客一人と書いてあったから 今回のようにガイド一人に客が3人つけばバランスはとれているのかも しれない。どのくらいの頻度でガイドをするのかと聞くと毎日ということだった。日本人の登山家は8000m峰を登った人でも日本の 低山のガイドをしたりするそうだから、それに比べたら まだ良いのかもしれない。 次に来たときにはCastorとPolluxまで一緒に行こうと約束をした。

他の登頂者たちと喜びを分かち合う
今回用いた雪山用装備(夏山ハイキングで用いない装備)は ガイドが持ってきてくれたアイゼンとザイルだけだった。 時間のかかる山ではないので防寒具も少し余分に持っていけば 十分だと思う。登山用具のレンタルはZermattの登山用具屋で 可能なのでピッケルなどの装備を借りるとよいのでは。
高山病の症状は全く表れなかった。それほどの高度差がなかったのと 同行したおじさんの遅さのおかげだろう。 山の難易度としては、天気が良ければ普通の標高差300mと 考えていれば十分だと思う。

Gornergratから見た山々
ブライトホルン


マッターホルン(Matterhorn)登山

Matterhornの標高は4478mだが、今回はあくまでも登山であって登頂ではない。 Schwarzsee(2552m)までゴンドラで上がりそこから徒歩2.5時間で ヘルンリ小屋(Hernri 3260m)。それほど急な斜面もなくゆっくりと時間を かければ登れるところ。ヘルンリ小屋の横に立っている Berghaus Belbedereに泊まる。ここはGornergratの優雅な山岳ホテルとは違い日本によくある山小屋と似た雰囲気だった。小屋に着くと次の日に Matterhornに登頂するかどうか、どこの山岳グループに所属しているかなど が確認された。

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