最近サーシャが買ってきてくれた缶詰の写真をお送りします。
直径20センチくらいの大きな缶詰で、クリスマス+新年仕様(ロシア正教のクリスマスは1月なので、新年にはまだサンタクロース(っていう名前じゃないんだけど忘れた)が街にあふれてる)。
ロシア語の不自由な私には中味はなんだかさっぱりわからなかったんだけど、あけてみると・・・
結構びっくりしない??
1999年8月14日
カザフスタンより暑中お見舞い申し上げます。
カザフスタンに来てもうそろそろ一年になります。あっという間の一年で、時の過ぎる早さをあらためて感じてしまいます。
冬は厳寒・夏は灼熱を覚悟していたのに、今年の夏は異常気象だそうで、ちっとも暑くありません。昼は30度を越すこともありますが、夜は15度くらいまで下がり、窓を閉めないと寒くて寝られない毎日です。窓から見える天山山脈の山頂では昨日は雪だったとか。
さて、お盆休みで皆様お暇だろうと勝手に推測して、私の最近の生活の様子をご紹介します。
なんでもロシアの人気バンドが3組と地元の無名バンド数組のジョイントだとか。
場所は多分カザフで一番大きい、ワールドカップの予選で日本選手もプレーした「セントラル・スタジアム」。
6時開演のところ、25分遅れて到着すると(私もかなり現地化してる)、まだスタジアムの周りには人がいっぱいなにも聞こえないし…と思って中へ入ると、前座バンドが音あわせをしながら、まだ機材も搬入中。テレビカメラもセットアップ中。
セントラルスタジアムは、日本で言うと地方の市民球場っていうかんじ。野球場ではなくて、陸上競技場兼サッカーグランドで、観客席は1万人くらい。ちゃんとオレンジの電球がつく電光掲示板はあったけど、表示されるのはステージの様子ではなくて、演奏中のバンド名と政党やカフェの広告。
中へ入ってまず目につくのは、観客席にいる人の20%くらいを占める青シャツの警察官。が、なんともだらしない警察官で、空席(ステージの後ろ側)の観客席に待機してる人たちは、雨傘で日よけしてたと思ったら、その後ぞろぞろと日陰の席に移動。客席に散らばって観客を監視しているはずの人たちも、水は飲む、コーラは飲む、タバコは吸うし、ひまわりの種を食べて殻をその辺に捨ててる人もいる。そのくせ、観客に対する態度はとても横柄。
しゃきっと立ってる警察官は数えるほどで、あとはダラっと柵にもたれてたり、同僚同志でしゃべっててたり、もちろんコンサートもしっかり見学…。勤務中の制服の警察官がこれじゃ一般人は?まったく規律のないのが国民性なのかしら?
コンサートのほうは、7時10分ころに1組目の前座バンドが「あと15分待ってね」っていうアナウンスをしたっきり、そのまま音あわせが続き、7時半ころ彼らは突如ステージから退去。なんでも音響が気に入らなかったとか…。(^^ゞ
で、次の前座バンドが音あわせの後、演奏を始めたのは7時45分。1時間45分遅れ…。
その後、警察官は更に増員されて、観客VS警察官比は7:3くらいに。
よくみると観客の85%くらいはロシア人(ウクライナとかタタールとか要するにロシアっぽい人々を含む)なのに、警察官は見事に100%カザフ人(見た目はアジア系)。ここではいろいろな人種が「仲良く」暮らしているはずなのに?これはとても異様な雰囲気?
さて、演奏は、ロシアのバンドはまぁまぁだったけど、前座バンドのは高校の文化祭を思い出させるレベルで、ちょっと…。音量だけはすごかったけど。そのうち暗くなってくると、グランドから観客席に向けてライトが点灯されたのはなぜ?
ということで、500テンゲ(450円くらい)も払ったのに、残念ながら途中で出てきてしまいました。
なんでも国内線ターミナルが「全焼」したとか。
決して大きくないとはいえ、警備も防火対策も整ってるはずの空港で、石造りの3階建ての建物が全焼するって???砂漠の中の一軒家じゃあるまいし。
空港には消防車が待機してると思っていたのは私の勘違いで、火災発生後30分後に消防車が到着したものの水がなかった、とか。(ちなみに空港は市内から車で15分ほど)
とりあえず、国内線の業務はとなりの国際線用の施設を使って平常どおり営業中。
国際線の発着は一日に数便だし、ほとんどが深夜便だから、全く支障なしみたい。
テレビのニュースでは空港内のレストランから火が出たとか、電気系統の故障らしいとかいっているけど、、、
一説によると、隣国ウズベキスタンは最近日本政府の援助で空港を改修したばかりだとか…。(この件に関して、知り合いの日本大使館職員に何気なくメールで聞いてみましたが、返事はなし…)。
まず近所に最近できたトルコ系のショッピングセンターに行ってお肉を買う。市場では肉は原型をとどめた塊でしか売っていなくて、私の手には負えないけど、このスーパーでは日本のように処理されたお肉がパックされててとても便利。とはいうものの、薄切り肉は皆無。
なんせ遊牧のカザフ人にとって、主食(?)の肉は塊で豪快に食べるものだそうで…。
仕方がないので「ビーフステーキ」と書いてある(ロシア語で)パックを購入。大きなパックに4切れ入ってて1キロ強で300円弱。
当然インスタントソースはないので、小麦粉をバターで炒めるところから始める。本にはトマトピューレと書いてあるけど、1キロ20円ほどの生トマトで代用(?)。
立派なステーキ用肉は、なんとか一口大に切り刻む。
バターで炒めた玉ねぎと肉をブルガリア産の赤ワインで煮こむ。
日本ではとてもこんなことはできないけど、ここはアルマティ。二時間以上かけてなんとかそれらしいものができあがると…。
お肉はやっぱり日本の牛肉にくらべるといまひとつながら、1キロ70円の最高級ウズベキスタン米にかけて食べると、味は「レストランの」ハヤシライス。
ふふふ。日本式「ビーフストロガノフ」は同僚にもなかなか好評!
と、とっても満足している私に、例のお肉のパックを見たロシア人の同僚が言いました。
「でもこれ馬肉だよ」
「…え…?でも、「БИФШТЕКС」=ビーフステーキってここに書いてあるじゃない!」
「でもその前に「КОНИНА」って書いてあるよ。これ馬肉だよ」
「で、でもビーフステーキって…」
「ビーフステーキっていうのは肉の切り方がステーキ用っていうことで、肉は馬肉…。言わないほうがよかった?でも、おいしいよ。」
「…」
ビーフストロガノフはホースストロガノフと判明。私は一気に食欲減退(;_;)。
……
長々失礼しました。残暑厳しき折り、皆様お体に気をつけてお過ごしください。