世のお父さんへ


 想像してみてください。
 1日中「職場」で生活することを。
 食事をしていても、お風呂に入っていても、寝ているときでさえ仕事の書類が目の前にある状態。
 緊張しっぱなし、とても気が休まったもんではありません。
 それも1年365日休みなし。

 それが子育て中の専業主婦の実状です。

 母親に逃げ場はありません。
 ちょっと仕事帰りに一杯、とか本屋さんで立ち読みとか、そんなことすら不可能。

 「母親だろう、自分の子供なんだからかわいいだろう」

 どんな好きな仕事でも疲れるものは疲れるのです。好きでない仕事ならなおさら。
 どんな職業にも適性があるように、誰もが教師になれない、誰もが政治家になれないように、「母親」という職業にも適性があるのです。
 「母親」が天職!という人は本当はそんなにいないんじゃないかな。

 適性がないのに、「女だから」「母親なんだから」とその仕事を続けなければいけない苦痛。

 逃げ場がない中で、懸命にもがいて子育てしている母親の苦しみを、どうか想像してみてください。


・ ・・とここまで書いて。結局これってうちの夫へのメッセージだわ。
夫は私に「母親なんだから」とか「女なんだから」なんて言うことは決してないんだけれど、私のしんどさをどれくらい理解しているか・・・は不明。
 いくら訴えても訴えても・・・理解しようとは努力するけれど、結局のところ分かっちゃいないんだろうな。
夫にとっては目の中に入れても痛くないくらいかわいい悠太と光太だもの。きっと、夫の目にうつる悠太・光太には天使の羽が生えているに違いない。
こんなかわいい天使に憎しみの感情を持つ私を理解することなんて、夫には不可能なのかも。

父親の視点と母親の視点は良くも悪くもきっと平行線なんだろうね。
母親の気持ち、立場・・・分からなくてもいいから、ちょっと想像して欲しい。

子供の障害が原因で、たまに精神を病んでしまう人がいる。
私も、病院にかかるまでではなかったけれど(実際は病院に行ったほうがよかったのかもしれないけど、それさえもできない状況だった)、そうだった。
精神を病んでしまう、それって絶対母親なんだ。父親がショックで精神を病むってのは聞いたことがない。
父親がいちいち子供のことで精神を病んでいたら、それこそ家族が生活できない、冷静にならざるを得ないっていうのはあるんだろうけど、まさにそこが、子供に対する母親と父親のスタンスの違いなんじゃないだろうか。
精神を病んでしまう、それほど母親にとって子供の存在は重圧であり、責任は重いんだ。

家族を養わなければならない父親の重圧ってのも相当だと思う。
でも、ほんのちょっと、どこにも逃げ場のない母親に優しくしてほしい。話を聞いて欲しい、子供のことにもっと関心をもってほしい。
それが、母親の逃げ場になるから。

なんだか妙に疲れていて、ひとり言の愚痴になってしまった。
結局「母親」も「父親」もラクじゃないよね・・・




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