お手伝いします!


 光太に遅れること約3ヶ月、悠太もようやく両足ジャンプできるようになりました。
少し前から、片足踏み切り・片足着地のジャンプはしていたのですが、ようやく両足がそろってきたようです。
 両足ジャンプの感覚というのはやはり本人も面白いようで、ケラケラ笑いながらジャンプ、ジャンプ!しています。
といっても、実際は2センチぐらいしか床から離れていないんですけどね。おまけに体も重いので、ぴょんぴょん、というよりは、どすっどすっ(笑)。床がぬけそうな勢いです。

ともあれ、ジャンプ小僧が二人。とてもにぎやかです。
けど、どうも2番手というのは感動が薄いもんですね。光太が初めてジャンプできたときは「すごい、すごい!」とあんなにうれしかったのに、悠太のジャンプを見ても、「ああ、できるようになったんだね、ふ〜ん」・・・このテンションの差。
まあ、いつもはいろんな面で一番手をかっさらっていってしまう悠太なのですがね。

そんな悠太ですが、最近よくお掃除のお手伝いをしてくれます。
掃除機の充電を忘れていたある日、仕方なく「クイックルワイパー」で掃除をしていました。
その私の動きをじっと見つめる悠太。ニコニコ顔で近づいてきたかと思うと、ワイパーの柄をしっかとつかみ、「ボクもやる〜」
ここで、「ええい、邪魔じゃっ!」と思ってはいけません。
優しく「一緒にやる?」と二人で床掃除。しばらくすると、満足したのかぷいっと行ってしまいました。やれやれ。やっとはかどるわ。

この日以来、ことあるごとに自らワイパーを取り出し、床掃除を進んでやってくれるようになりました。長い柄に手間取りながらも懸命に動かしています。
もちろん、本人は遊びのつもり。
ほんの1分もしないうちに、次の遊びにうつってしまいます。
けどそれでも私は満足!だって、初めてのお手伝いなのですから。
「悠太、お掃除上手だね〜」とおだてます。

忙しいときに「遊んで〜」とまとわりつかれたときにもとても便利!
「悠太、お掃除お願い!」とワイパーを渡すと、「遊んで〜」のおねだりも忘れて(たとえ一瞬でも)お掃除に夢中になってしまうのです。
ふふふ、してやったり。

そうこうしているうちに、棚の上のほこり取りに使うハンディモップにも興味を示しだしました。先っちょのふさふさ感がお気に入りらしいです(使い捨てなので子供が手にするぶんにはきれいです)。
これも遊んでいるだけ、と思いきや・・・
悠太、やおら棚の上のモノをぽいぽい落としはじめました。そして、その棚の上をモップでうんしょ、うんしょ、と懸命に拭いているのです。
その棚はさっき、私がモノをどけて掃除した箇所。
悠太、それをちゃんと見ていたのです!

唖然とするやら、びっくりするやら、にんまりするやら。
ワイパーにハンディモップ。悠太、予想外の3歳8ヶ月の初・お手伝いに母、感無量です。

最近よくこういう場面に出会います。模倣が苦手でできない、しようとしない悠太だけれど(もちろん光太も)、まったく模倣ができないわけではないんですね。
ちゃんと見ているし、おもしろそうだったらやってみたいと思う。
(ということは、普通の動作模倣は悠太にとっておもしろくないんだろうなあ・・・)

何をおもしろいと感じるか。
もっともっと、まねしたいと思えるような、悠太や光太にとって楽しいことが見つかればいいなと思います。
けどこれも、「ほら、これ楽しいよ!やってごらん」なんて親のお仕着せじゃだめなんですよねえ。
親から見れば意外なものが本人にとっては楽しいことだったりします。

模倣する相手は、大人だけではないようです。
悠太にとって、光太も格好のまねの対象なのかも。
今から思えば、悠太が急に赤ちゃん抱っこのシャンプーを嫌がりだしたのも、毎日毎日、光太が頭からお湯をかけられるのを見ていたからかもしれません。「ボクもやってみよう」そんなふうに感じていたのかも。

それに、最近は悠太まで家の中でズボンとパンツを脱ぎ始めました。
今、悠太はちょうど脱ぎ着の練習を少しだけ始めていて、ようやく自力でズボンとパンツを下ろせるようになりました。脱ぐ動作が面白いからか、履かせたと思ってもすぐ脱いでしまいます。
そりゃあね、いつも目の前で下半身丸出しの光太を見ているんだもの。
「どうしてボクだけズボンをはいているの?」と思っても不思議ではない。そして、いざ脱いでみると、それは新鮮な開放感だったのかも・・・
1日中、子供のかわいいお尻をタダで見ることができるのは結構いいもんです。

話は前後しますが、掃除といえば・・・
悠太、最近私が掃除機をかけていると、掃除機にまたがるようになりました。
掃除機って、どうしてあんなに子供にとって魅力的な形をしているのでしょうねえ。どう見ても乗り物のおもちゃにしか見えないじゃないですか。
私も小さい頃、掃除機に乗っかっては母親に怒られたものです。「おもちゃじゃないのよ!」と言われても、どうして自分が怒られているのか分かりませんでした。
掃除機にまたがってニコニコする悠太に、「もー、重いでしょっ!」とぶつぶつ言いながらも、そんな子供らしい仕草をしてみせる悠太がかわいくて、うれしくて仕方がない母なのです。

それにしても、最近めっきり出番の少ない光太。
悠太より身軽なぶん、少しだけ運動能力が勝っていることだけがとりえなのに・・・ジャンプも悠太に追いつかれちゃったしなあ。
4月の初めには療育手帳の再判定があるのですが、今度は光太、(現在中度のマルBなのですが)重度のAランクになってしまうのではないか・・・と夫ともども危惧しています。
悠太に関しては「へー、いろいろできるようになったなあ、賢くなっているなあ」という実感がいっぱいあるのですが、光太にいたっては・・・な〜んにも変わらない。相変わらず、ニコニコ、キャッキャッと笑っているばかり。
いい子なんだけどなあ。すっげーおバカ。
でもそこが光太のいいところなのは、ちゃんとわかっているんですけどね。分かっていても、親心は複雑なのです。



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