我慢強い男


 2月最後の週末。
 日曜日は絶好のお出かけ日和。今シーズン最後の雪遊びにスキー場へ行こうと思っていたところ、夫が「だるい。微熱がある・・・そり遊びは無理みたい」。
連日の寒さにやられたか?動けないほどではないが、確かに微熱がある。いつもは悠太・光太のためなら多少のことは頑張ってしまう夫。彼が無理というのはよほどのこと。
うーん、残念。雪遊びは断念せざるをえない。
今シーズンは結局一度しかスキー場に行けなかったなあ・・・
ま、来年もあるものね。

急遽予定を変更。
たまたまこちらへ来る便のあったおばあちゃんに悠太・光太の子守を頼み、食欲はある夫と3ヶ月ぶりの外食デート。といっても、テーブルに向かい合って微笑みながら食事・・・なんてことはなく、行ったのは回転寿司。目の前のおいしそうな鮨にひたすら手を伸ばし、食い気一方。あ〜満足!
空腹が満たされると、次は子供用品のお店へダッシュ。悠太・光太と一緒だと必要な買い物すらできない我が家にとって、貴重な時間だ。
4月からもし通園施設に入園できることになったら必要な着替えの数々、ズボン、パンツ、下着のシャツ、小さくなってしまった靴下を買いあさる。安いものを選んでも、総額2万円也。二人分だもの、キツイっ!
私が買い物をしている間、夫は車にガソリンを入れて、灯油を買って・・・
はい、デート終了。子供の待つ家へ急ぐ。
これをデートというのか?そういえば手もつながなかったなあ。忘れてた・・・

 この日のメインイベントは2ヶ月ぶりの悠太・光太の散髪!
 さあて、大人しく切らせてくれるかな?
 微熱の夫。「大丈夫?しんどくない?」と聞くと、「うん、大丈夫」。
 新聞紙を床に広げて、とっておきビデオをセット。光太は座ってくれるかな〜・・・それはやはり甘かった。光太、椅子に座るのを完全拒否。
 じゃあ、悠太はどうかな〜・・・あらまあ、すとんと抵抗なく椅子に着席。大人しくケープも着けさせてくれる。夫がはさみを入れ始めても、ビデオを凝視して耐えている。
現実逃避か?いやいや、ひたすら我慢。
 散髪はとっても嫌なはず。けど、このビデオが終わる頃には散髪も終わるはず、とおおよその見通しが立っているからなのか、文句も言わず耐えている。
 ゆうたーっ!なんてお前はいい子なんだっ!
 しかし、微熱の夫。悠太の左側のもみあげカットに失敗。左側のもみあげが悲惨なことになってしまった。「うわー、やっちまった!」どんどんあせる夫。どれどれ見せてごらん、「うわーっ最低、わっはっはっは!」
 夫、カリスマ美容師返上か?!
 ま、子供だしね。気にしない気にしない。すぐに伸びるさ。
 
 さて、お次は光太。
 いつものように風呂場へ連れ込み、シャワーで気を紛らわせながら散髪・・・が。
予想外のアクシデント、シャワーのお湯が出ない!どうも温水器の故障らしい。
 裸ん坊光太を置いて、メーカーの修理部門に電話するものの、日曜日の夕方でなかなか電話もつながらず。結局、今日のことにはならないとのこと。
 せっかくやる気になった散髪を中断する気にもなれず、湯船にお湯をはりつつ光太の散髪を再開。お風呂場に光太の絶叫が響き渡り・・・大丈夫か〜?
 どうにかこうにか終了!
 二人とも、すっかりさっぱりハンサムちゃんになりました。
 これで春も迎えられるかな?

 散髪のときも感じたが、悠太はなかなか我慢強い。
 お風呂でシャンプーも、割とあっさり頭からお湯をかけられることに平気になり、最近はむしろ楽しんでいるふうの光太とくらべ、悠太はいつまでもシャンプーは苦手らしい。いやだよ、やめてくれ・・・が本音。それでも、「悠太、頭、いくよ〜」と声をかければ、さっと手で目をかくし逃げもせず必死で耐えているのだ。
 「いやだけど、ちょっと我慢すれば終わる。終わったらまたお水遊びできる」という見通しが立っているらしい。
 「見通しが立つ」ことと「楽しいご褒美」。苦手なことをクリアできる大切なキーワードのようだ。
 我慢強い悠太と・・・えーい、光太はちっとは我慢せんかいっ!

我慢する悠太

 話は変わって、最近の光太はよく頬づえをついている。「あぶぶう・・・ばばば」とひとり言を言いながら頬づえをついて、物思いにふけっているのだ。
 誰もそんな頬づえなんて教えていないのに。
 そのいっちょまえな格好がかわいいやらおかしいやら。
光太は何を考えているのかな?(いや、きっと何も考えていないんでしょうねえ)

頬づえ光太


最近いろんな道具に興味のある悠太は、先日行ったK学園のクラスでおままごとセットを発見。マジックテープのついた野菜のおもちゃを包丁で半分こにする動作のとりことなってしまった。
今までまったく目もくれなかったおままごとセット。へ、これやりたいの?とびっくり。
やりたい気持ちは十分、けど下手っぴなんだ、これが。包丁の刃をちゃんと縦に持つこともできないし、刃をおもちゃの切れ目にあてがうこともできない。当然、「手伝って」とアピールする悠太。結局、私がそばについてずっと二人羽織状態。それでちゃっかり自分でできた気持ちになっているんだから、こいつは〜!

その日一日、包丁のおもちゃをずっとにぎりしめていた悠太。お気に入りはどうしても手放せないのはわかるが、園庭でのお外遊び、きゃーきゃー走り回りながら(おもちゃとはいえ)包丁をふりまわすのはやめて欲しかった・・・
とってもシュールな光景でございました(笑)。
結局、お帰りのときもどうしても包丁を手放せない悠太に、快く「持って帰ってもいいですよ」と貸してくださった先生。感謝でした!
しかし、あんなにこだわっていた包丁おもちゃも、家に帰ればぽいっ!ほかのおもちゃで遊び始める悠太。なんなんだ、お前は。
 
 この冬も、ほとんど体調を崩すことのなかった二人(まだ油断はできないけれど)。元気でいてくれることに感謝!
さあ、もう3月。療育センターの教室も2月末で終わってしまい、K学園のクラスも個別療育も3月の第一週でおしまい。
 長い、長〜い春休みに入ってしまう。
 ああ、本当の春は来るのだろうか・・・
結局、比較的入りやすいと言われていた療育センター付属の通園施設の第二希望をとりさげ、入園希望者が多く入るのが難しいK学園一本にしぼってしまったのだ。
さて、祝・ご入園となるか?
神様お願いっ!



育児なんか大キライ!目次へ
ホームへ