怪獣バナナゴン 


 汚い話で恐縮ですが、少し前、光太が下痢をしていました。
 なんだかうんちがゆるいなあ、と思って2、3日。食べる量もいつもより2、3割減。でも、元気で食欲もちゃんとあるので気にもとめていませんでした。
 そうこうするうちに、ついに水便に!そして、独特の臭い・・・
 これって、嘔吐下痢症のうんちじゃん!

 どうも、光太はどこかで嘔吐下痢症、いわゆるロタウィルスをもらってきていたらしいのです。
 今まで、このロタウィルスには0歳の冬と1歳の冬と2回感染したことがあります。
 そのときはもう、高熱とひどい嘔吐と下痢で悲惨なもの。おむつも替えたそばからまた替えなくてはならないほどでした。
0歳でかかったときは、私も発熱。夫はロタウィルスにはてんで弱いらしく、子供と同じように悶絶しておりました。

うんちの臭いでようやく気付いた今回のロタちゃん。
うんちはゆるゆるだけど回数も1日2、3回とそれほどひどくなく、いつもと変わりなく、すこぶる元気なのです。
しかし、家の中では相変わらずフルチンの光太。走り回りながら水便を部屋のいたるところに撒き散らすのだけは勘弁して欲しい・・・
すくいようのないゆるゆるうんちを畳の上にされた日には、「ひーっ!」
・・・・どうすればいいのじゃ。
けど、すごいよなあ。これって抵抗力ついたってこと?強くなったんだなあ・・・
うんちの始末をしながら感無量。じーんときてしまいました。

そうこうしていると、夫も「なんか調子がいまいちなんだよね・・・」。それってやっぱりロタちゃんの影響じゃない?私は平気なのに〜
そして、ほどなく悠太のうんちもゆるゆるに。ウィルス性のものはどうしても二人ともかかってしまいます。でもこちらも光太と同じく元気いっぱいで食欲にも影響なし。
本当に頼もしくなったものです。同じウィルスでも、赤ちゃんの時は生きるか死ぬかというほどだったのに、いつの間にかこんなにも強くなっていたんですね。
 こうして、今回のロタウィルスはそよ風のごとく通り過ぎて行ったのでした。

 さて、こうしてロタウィルスに打ち勝った光太、ただ今、憑き物が憑いたようにバナナにはまっております。
 バナナは光太が食べられる唯一の果物。水分の含有量が他の果物より少ないので、口に含んだときのひやっとした感じがあまりないので食べられるのかもしれません。
 1歳半の頃に第一次バナナブームがしばらくありましたが、その後はたまに食べる程度。最近では、口の中でつぶしても飲み込まず、べーっと吐き出してばかりだったので食べさせてもいませんでした。

 もともとバナナは夫の朝ごはんとして常備しているもの。
 深夜に帰宅して晩御飯を食べてすぐに寝る夫は、朝ごはんを食べられません。でも、何か食べなきゃ・・・と唯一受けつけるのがバナナなんだそうです。(でも、休日にはちゃんと朝も食べられるので、精神的なものもあるんでしょうね)
 先日、いきなり私の手をとりバナナの前に立ち尽くした光太。「これちょうだい」とクレーンでおねだりします。
「食べるの?」
 自分でかじりとることができない光太に、一口大にちぎったバナナを渡します。すると、あっという間にもぐもぐ、ごっくん。次から次へと催促します。あっという間に一本をぺろり。
 まだ欲しいという光太。どうしちゃったの?

 一週間に一房あれば足りていたのに、週の二日目にして、光太が全部たいらげてしまいました。
 あわててバナナを買いに行くことに。
 次の日、その5本あったバナナは夫の口に入ることなく、また、その日1日で光太が食べてしまいました。
 光太くん、どうしちゃったんでしょう。
 バナナを食べてくれるのはうれしいけど、南国の果物のバナナ、食べ過ぎると体が冷えないか心配です。
「バナナはもうおしまい」と隠しても、敵もさりたるもの。台所の三角コーナーに捨てたバナナの皮をつかみ、私の目の前に持ってきて「これちょうだいって言ってるの!」と真顔で訴えます。そして、しつこい!
 母、降参。
光太、結構賢いなあ。そこまでされたら出さないわけにはいかないよねえ。
 いつかはまた、このバナナブームも去るでしょう。
 それまで、この怪獣バナナゴンのために、バナナを切らさないように買っておくとするか・・・



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