ああ、発達検査


 発達検査を受けてきました。
 いろいろな課題を子供にやらせるものと、親の聞き取りで判断します。
ちょうど1年前、初めての発達検査を受けました。そのとき(悠太・光太は満2歳)、悠太は生後9ヶ月程度、光太は1歳前後の知能と言われました。
 あれから1年経っています。
 ほとんど変わりはないと思われながらも、どのくらい成長しているのか。検査項目から悠太と光太の成長すべてを推し量れるものではないけれど、ちょっとドキドキ、楽しみです。

 一番手は悠太。
 検査会場はいつも通っている療育センター内とはいえ、ふだんとは違う部屋に通されて困惑気味。何もない部屋にテーブルと椅子。検査員の女性が待ち構えています。
 わりとすんなり椅子に座ってくれた悠太。すかさず、目の前に積み木が数個出されました。
「積んでごらん。できるかな?」
 積み木は手にするものの、まだ積むことはできません。家でもやらないもんなあ。
 頃合を見て、次々に課題が出されます。それを、意外や意外。できないものはたまにあるけれど、あっさりこなしていきます。
 たまに椅子から立ち上がったり、窓の外、風に揺れる木の枝をぼーっと見つめて集中できなかったりするけれど、悠太なりに頑張っているのがよく分かります。
 悠太のツボにはまった課題は、自ら進んで何度も楽しそうにやっていました。

 びっくりしたのは、ちゃんと検査員の女性とコミュニケーションをとれていたこと。
検査員さんが「ちょうだい」と手を差し出すと、悠太は手にしていた積み木をちゃんと手渡すことができました。
 たまに、助けを求めるように私の顔を覗き込んでいましたが、それでも、手を借りたいときは指示を出す検査員さんに向かって「手伝って」と意思表示していました。

 どんどん課題をこなす悠太に、最後には、犬や車や人形など6つの絵が描かれたシートを見せ、「犬、わんわんはどれかなー」
 さすがに、これはできません。だって、物に名前があることなんてまだ分かっていないもの。
 こりゃあ無理だわ。
そう心の中でつぶやいたとき、偶然にも悠太が犬の絵が書いてあるところを平手でばんばん叩きました。
なんてタイミング。
「そうだねー、わんわんだねえ」と検査員さん。すかさず私、「まぐれです!」(笑)
 その後「車、ブーブーはどれかな?」と聞かれてもしら〜んふり。そりゃそうだよね。わからないもんねえ。

 悠太、150点の出来でした。もう、今現在の実力を出し切ったというよりも、実力以上のものを出してくれた悠太。母は感無量です。
 1年前の検査は、出される課題に見向きもせず部屋の中をうろうろ。まったく検査にならなかったのに、1年後、ちゃんと椅子に座ってこんなにも落ち着いて検査を受けられたなんて。
 この1年、家庭での取り組みと言えるものは一切ありませんでした。ただただ、楽しく遊ぼうね、とそれだけ。しつけも何もあったもんじゃない、野放しで育てた1年。それでも、悠太はちゃんと成長してくれていたのです。

 検査員さんは1年前と同じ人。
 検査終了後、「1年前と比べて随分変わりましたね。丸くなったというか・・・」とお褒めの言葉をいただきました。
 とりつくしまもなかった1年前、今はちゃんと人との関わりをもつことができます。
 私も、鼻高々で部屋を後にしました。

 さて、お次は光太。悠太が検査している間、お父さんとニコニコで遊んでいました。
検査の部屋に入ると、固まる表情。いや〜な予感です。
「さあ、ここで遊ぼうね。椅子に座ろう」と椅子に座るよう促しても、頑として椅子に座ろうとしません。
 最初に出された積み木も、何を思ったのか、次々に床に落としていきます。それを自分で拾ってはまた落とし。
「・・・・・・」そんな光太に母、沈黙。
検査員さんは、「こんなふうに、何でもかんでも落とすのが楽しいっていう時期がありますよね。どの子にもありますよ」とフォローして下さいましたが、もう、「あちゃーっ!」って感じです。

その後はもう、光太の独断場。
課題に見向きもせず、部屋をただうろうろ歩き回ります。たまに、課題を手にしてもぷいっとまたすぐに意識がそれます。
やる気ゼロ。測定不能!
1年前出来た課題もできません。検査員さんも、「うーん、1年前は出来たのになあ」。ううう、そうですよねえ、1年前はできてましたよねえ。
そう、光太は1年前は結構頑張ってくれたのです。なのに、なのに今年は。
 成長するどころか、後退しているじゃないかー!
「でも、ちゃんと一通りできてるんですよ。光太君も頑張ってくれましたよ」と優しくフォローしてくれる検査員さん。って、どこができてるのっ!

 悠太で舞い上がっていた気持ちが、一気に奈落の底に突き落とされてしまいました。
光太〜、お前なあ!こんな落ちをつけてどうするよ!

 分かっています。検査だけが成長の証拠じゃないことは。
 モノにじっくり取り組むタイプの悠太と、今はただただ、体を動かして遊びたい、人と遊びたい光太。光太の成長は、この検査では見えにくかったかもしれません。
 光太もちゃんと頑張った。光太も成長しているし、いい子だ。分かってる。分かってるけど、でも。

 子供がテストでいい点とったらうれしいのはフツーの母心でしょう〜!

 あーあ。結果を聞きに行くのが怖い。
 10月27日・水曜日に、主治医の先生から検査結果を聞くことになっています。
 ご報告はまた、後日・・・

知的な(?)悠太 走るの大好き光太



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