季節はずれの風邪


 はくしょん、はくしょん、と悠太・光太がくしゃみして、鼻水たらしてるなーと思っていたら、夫も私も「あれ、喉が痛い」。
 家族そろって風邪をひいてしまいました。
 
 が、子どもは軽症。結局学校を休むことはありませんでした。
 光太は結構咳が出ていたのですが、一番症状が軽かったのは悠太。学校でお弁当を食べられるようになってから、調子がほんとに上向き。少々の風邪なんか、ふっとばしちゃうぞ、の勢いです。

 重症だったのが夫と私。
 喉が痛くなってすぐ、夫、「ちょっと病院行ってくる」。
 へ?
 いつも、病院行け、行けとせっついたところで、「うーん、いいよ。面倒くさい」と、いつまでたっても病院へ行こうとしない夫が、どうしたことだ?
 「この間風邪をひいたとき、薬を飲まなかったら、なかなか治らなかったから」と夫は言うものの、それにしても、どうした?

 2、3日して新たに気付いたことが。
 いつも夫は、体調を崩すとすぐ体温計で熱を計ります。熱があれば、それを口実に会社を休めるからです。どうにかして学校をさぼりたい子どもと同じ(笑)。
 けど、ちょっと調子が悪いからといって、そうそう熱があることはなく、「熱、ないなあ・・・」とため息をつき、渋々出勤していくのです。
 
 その夫が、体温計を手にしていない。
 なるほど、6月は忙しいと聞いていたけど、体調が悪くなったからといって、仕事を休めないんだね。休めないんだから、熱を計って熱があったら、まずい。病は気から!ちゃんと薬飲んで早く治して、頑張らないと!
 ということなんだね。

 わはは、こんな仕事本気モードの夫、初めて見た〜。
 しかし、夫が体調悪いなか、これだけ仕事を頑張っているということは、私も頑張らなきゃいけないということで。
 私も微熱が続いてかなりしんどくて、普段ならとっくに夫にSOS出しているところだったのですが、夫に頼るわけにもいかず・・・

 そういうときに限って、子どもがいろいろやらかしてくれるのですね。
 水の入ったキラキラおもちゃを破壊、部屋水浸し、細かいビーズやキラキラが部屋中散乱、子どもも全身キラキラになってたり、風呂に入れば、光太が湯船で大きいのしちゃったり(洗い場にいたのに、「あ、出る!」ってわざわざ湯船に入って出すの。なんでー!)。
 もう、怒る気力もなく、淡々と処理するしかありませんでした。

 まあ、子どもがしんどくなくって良かったです。


 それにしても、悠太の元気なこと。
 本人の中で、何かふっきれたんでしょうねえ。一つ階段を上って、今、悠太は伸び盛りです。

 ちょうど1年前の光太がこんな感じでした。
大人の意図や指示がしっかり理解できるようになって、どんどんいろんなことを吸収していって、「仕込みがいのあるサル」って感じでおもしろかったなあ。

 そして今年は悠太。
 年長さんの2学期以降から、少しずつ大人の意図を理解して、それに従うことが増えてきて、本当に、少しずつ少しずついい感じになっていって・・・と思っていたら、いきなり大ブレイク!

 いつも大人の指示に従うばかりが正しいとは限りませんが、指示に従うことも必要。指示されたことが分かる、自分のやるべきことが理解できるのは、悠太にしてみてもうれしいことなんでしょうね。
 自分が指示に従うことで、周りとのコミュニケーションがうまくいく。指示に従うことの心地よさを知ったようです。
 日々、いろんなことを経験して学んで、スポンジのように吸収しているのが分かります。

 最近の悠太のびっくり、その1。
 ブランコに一人で乗れるようになりました!
 ブランコは大好きなのに、一人で乗るのが怖くて(というか難しくてできなくて)、大きななりして、公園でブランコに乗るときはいつも親の膝の上でした。悠太を膝にこぐブランコ、重いのなんの・・・

 いつになったら一人でブランコに乗ってくれるのかと思っていたのですが、これも学校のブランコであっさりクリア!
 ブランコしたいものの、さすがに「先生のおヒザにのせて〜」と言えなかったのか。
 今では当たり前のように自分でブランコに乗っています。

一人でブランコ乗れます。悠太。

 びっくりその2。
 歯みがきが自分でできるようになりました。
 といってもちょっとだけ、形だけなんですが、それでもエライ!自分で歯ブラシを持ち、歯ブラシを歯に当てて、しゃこしゃこ上手に動かします。
 これも学校で教わったことです。
家じゃこんなこと、はなから教えません。「できない」「まだ無理だ」と親はどうしても思ってしまうのです。
その思い込みが、いろんな彼らの「できる」を阻んでいるんだろうなあ。

 大人の顔色にも敏感です。
 子どもって、親の怒った声や顔って大嫌い。
 光太を叱ることがしょっちゅうなのですが、私がちょっとでもイラついた声を出すと、悠太がすかさず「怒ってる?」心配そうに顔を覗き込んできたり、はたまた、ニカッと、これでもかというくらいの作り笑いを貼り付けて母を見て、「お母さん、笑ってください!」と諭すのです。
 こんな顔されると、怒り続けるわけにもいかず・・・「大丈夫、怒ってないよ」と言うと、ホッとした顔をします。

 去年光太がぐんと伸びた時期もそうでしたが、悠太もボール遊びが大好きになりました。
 発達とボールって何か関係があるんでしょうかねえ?(やっとボール遊びが楽しいと思える程度まで発達した、ってことかな?)
 「キャッチボールしようよ〜」とよく誘ってくれます。うれしいですねえ。

 先日、学校からきゅうりを1本、おみやげに持って帰ってきました。
 悠太が学校の畑で育てたきゅうりだそうです。作物を育てるのも初めての体験。きっと、何のこっちゃ悠太は分かってないんでしょうけどね。それでも、じょうろにお水をくんで、頑張って水やりしているのだそうです。
 初めて悠太が作ったきゅうり。悠太と光太は食べなかったけど、父と母でおいしくいただきました。
 

 なんだかなあ。優等生の悠太、頑張り屋さんの悠太。
 ぽっちゃり光太に慣れないのと同じくらい、こんな「いい子」の悠太にもなかなか慣れません。
 あの、ちょっと前までの「周りの思惑なんかどこ吹く風」といった、マイペース悠太が懐かしいです。
 当時は、「もー、悠太は・・・」とため息をついていたものでしたが、でも、そんな悠太が夫も私も大好きでした。 
 当時の悠太も今の悠太も、悠太であることには変わらないんですけどね。


 日曜日、ふと思い立って自動車販売店へ子連れで行きました。
 車の買い替えはまだまだ先の話なのですが、新しく出た車が気になって、ちょっと偵察に行ってみたのです。
 悠太・光太、「なんじゃ、ここはー!」と怒るだろうか?ドキドキでしたが、今の二人ならいけるんじゃないか、との思いが勝ちました。

 果たして二人は落ち着いたもの。
 ここはどこ?何すればいいの?という顔はしていましたが、「ほら、乗ってごらん」といろんな車の後部座席に座らせてみると、二人とも、「ふ〜ん」と車の中をキョロキョロ、ニッコリ。
 二人がいい子だったおかげで、お目当ての車をしっかりチェックできました。

 夫もしみじみ、「ちょっと前なら、悠ちゃん・光ちゃん連れて車屋さんに行こうなんて、考えられなかったよねえ・・・」
 ほんとにねえ。
 こんなちょっとしたことに、大きな成長を感じることができる。
 幸せです。


 それにしても、私の風邪。まるまる2週間たちますが、まだ治りません。どうやら、治りきる前に、新たに別の風邪をひいたようです。
 えーん。


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