恋は盲目


 ちょっと前の時事ネタなのですが、北海道・石屋製菓の「白い恋人」賞味期限改ざん問題。
 回収した売れ残り商品に、1〜2ヶ月先の賞味期限を記したシールを貼りなおして出荷していたことが発覚して大問題に。
 テレビの映像で、売り場からどんどん撤去される「白い恋人」を見て、私は思わず叫んでしまいました。
 「やめてーっ!それ全部私にちょうだーいっ!!」

 そう。私、この「白い恋人」が大好きなのです。ありとあらゆるお菓子の中で、一番好き。
 あの、ラングドシャとチョコの絶妙なハーモニー。たまりません。
 誰かが北海道へ行くたび、お土産として頂いていました。もう、それがうれしくて、うれしくて。
 あの小さな1枚を1ミリずつかじって、まだ見ぬ憧れの北海道の地を思い、味わっていました。
 これぞまさに、北海道銘菓!
 デパートで「北海道展」があれば、必ず「白い恋人」と六花亭「マルセイバターサンド」を買っていました。

 しかし、事件発覚。
 どんどん大問題に発展していきます。新聞の社説にも取り上げられ、企業理念がどーの、こーの、と。
 けど、私は思いました。
 ええやん、別に。
 社長さんも言ってるじゃないか。半年先でも、1年後でもおいしく食べられるという自信がある、って。
 そりゃそうだ。個包装したラングドシャとチョコ、腐るもんじゃなし、そりゃ1年後には風味が落ちるかもしれないけれど、1、2ヶ月賞味期限をごまかしたところで、味は変わらないでしょうに。

 他のアイスクリームやバウムクーヘン(だったっけ?)から黄色ブドウ球菌が検出された、とかも言われているけれど、そんなことは私には関係ない。石屋製菓のアイスやバウムクーヘンに興味はないのよ。私が食べるわけじゃない。
 とにかく、「白い恋人」。
「白い恋人」は、唯一無二の商品。類似品はあれど、あくまで類似品。「白い恋人」のおいしさとは比べ物にはなりません。
 
 賞味期限を改ざんするってことは、消費者を裏切る行為なんだろうなあ。
 分かっちゃいるけど、裏切られたからといって、「はい、さよなら」って嫌いになれるもんじゃないでしょ。好きなものは好きなんだもの。
 私は、「白い恋人」を愛している。
ああ、どうか私のもとへ戻ってきておくれー!


お盆休み明けて2学期が始まり、その週末。
またもやお弁当持参でファミリープールへ行きました。
だって、お外のプールを満喫できる時期は短いんだもの。行っておかなきゃね。

しかし。
着いた早々、悠太、大暴走!
更衣室に入ろうとせず、警備員さんのいる鉄の門を押し開け(鍵はかかっていなかった)、プールめがけて一直線!
警備員さん、唖然としてその姿を目で追うだけ。母、「ゆうたっ、悠太、ストーップ!」叫びながら猛ダッシュ。ってか、なんのための警備員なのよっ。「止めてくださいっ!」と警備員さんにマジ切れしつつ、悠太を水に飛び込む寸でのところで捕獲。
「一番、お着替えですっ!」ぜーぜー、はーはー。
鬼のような形相で悠太を引きずり、更衣室へ連行。ええい、じろじろ見るなっ!

まー、もう。
すっかり場所に慣れて、悠太・光太パワー全開です。
あの「良い子」のお盆休みはなんだったのか。きっと、最初は知らない場所でドキドキしていて、とりあえず「お父さん、お母さんにひっついておこう、言うとおりにしておこう」って感じだったのでしょうねえ。
この日は、まあ、わき目もふらずあっちこっち突っ走ること。

お弁当も落ち着いて食べられません。おなかはすくので食べてはくれるのですが、とにかく遊びたいのが勝って、ちょっと食べたら「もういい、遊ぶっ!」
30分ごとの5分間休憩も、「いやっ、上がらないっ!」と必死の抵抗、つねり、かみつき、それを必死に押さえ込み・・・
ああ、サイアク。

あのお盆休み、どれだけ猫をかぶっていたかがよく分かります。これが「いつもの、本当の」悠太・光太なのよねえ。はああああ。
遊んで、遊んで、朝9時から4時間半。
「まだ遊ぶーっ、うぎゃーっ!」という二人を強制連行、帰宅。
放っておいたら、夕方まで平気で遊ぶぞ、こいつら・・・


この日は夫の31歳の誕生日。帰宅後、ケーキでお祝いしました。
コーヒーを入れようとお湯を沸かし始めるだけで、光太がすかさずすっ飛んできます。週末、午後3時の条件反射。もう、頭の中はケーキの期待でいっぱいです。
切り分けたケーキを盛るお皿を見て、さらに確信を強め、「まんまんまーっ」(早くケーキを出せーっ!)と真顔で訴える光太。
いや、これはお父さんのためのケーキなんですけど。

一応ローソクに火をともして、ケーキ登場。そのそばから光太の手が伸びて生クリームをがしっとつかみます。
もうあたふたと、「はーい、お父さんお誕生日おめでと〜。わー、パチパチパチ、ローソク、ふう〜っ」、「はいっ、光太にケーキ切らなきゃっ!急げっ!」

まあ、いいんですけどね。
子どもが食べなかったら、わざわざ夫や私のためにお誕生日の丸いケーキなんて買わないですから。お父さんのお誕生日は口実で、ほとんど子どものために買っているようなもの。

しかし、光太の食べ方ときたら。
光太、表面の生クリームとフルーツしか食べないですから。スポンジ部分は残すんです。すげー、いやらしいー。スポンジ残して、「おかわりっ!」おいこら。
反対に、悠太はあんまりクリームはお好みでなく、スポンジ部分が好き。悠太が残ったスポンジ部分を食べる、と。
うまいことできているものです。
で、さらに悠太が食べ残したものを夫が食べる、と。
私はもちろん、光太の魔の手から必死で死守した、きれいな状態のものを頂きます(笑)。親がすべて子どもに譲るなんて大間違いよ〜っ!

ちなみに、この日も夫は、遊んで帰った後に洗濯機をまわし、洗濯物を干し、夕食の後片付けもして・・・あはは、いつもと変わらなかったねえ。主役だったのに。
あ、誕生日のプレゼント用意するのもすっかり忘れてた。てへっ。ま、もともと物欲ない人だし。
晩ごはんだけは、夫リクエストの霜降り和牛サーロインステーキだったし、これで良しとしてもらおう。うん。

きっと夫は、家族と一緒に楽しく過ごせるのが一番、悠太・光太がニコニコしているだけで幸せなんだよね。



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