一足早い夏休み


 悠太・光太の通うK学園は8月5日から夏休みに入ります。
 さー、今週は休み前最後の私のフリータイム。子供と1日中顔を突き合せなければいけない夏休みに向けて、しっかり遊んでおかなくちゃ!まず、水曜日は映画見て〜、買い物もしておかなきゃ。と気分上々の週の始まり、月曜日だったのですが・・・
 
 その日のお昼過ぎ。電話が鳴りました。いやーな予感。案の定、受話器の向こうは悠太のクラスの先生。「悠ちゃん、7度9分お熱があります〜」
 が〜ん!
 ううう、お迎え行かなきゃ。

 お迎えに行った悠太はぐったり。前日は元気いっぱいで、この日の午前中も元気に過ごして、プールも入って楽しく遊んだとのことだったのですが・・・
 ありゃりゃ。仕方ないねえ。
 帰宅後、ぐんぐん上がる熱。まさか、プール熱?
 今年はプール熱が大流行しているとか。友達の子供もプール熱にかかって、4日間高熱が続いて、座薬を入れても入れても熱が引かなかったとか。
 えーん、どうしよう!?

 翌日火曜日も熱は引かず、小児科を受診。
 けど、心配していたプール熱ではなく、ただの夏風邪とのことで、一安心。喉の腫れもそんなに大したことはなかったようです。
 夕食からは食事もとれ始めて、さらにホッ。
 ごはんを食べられるようになったら、回復も近いぞ!

 まる1日半、食事をとれなかったのですが、体調の悪いとき、悠太の顔はすごーく変わります。あっという間に目が落ち窪んで、普段、一重の目がくっきり二重に。ハンサムといえばそうなのですが・・・すごーく気持ち悪いハンサムです(笑)。
 やっぱり、あのはれぼったい目の、和風顔の悠太が一番だなあ。

 高熱は長引くことなく、水曜日には平熱に戻りました。
 が、映画は泣く泣く諦めました。あー、月曜日にチケット買っておいたのになあ。払い戻しはできないし〜。「ゲド戦記」、ぜったいに見たかったものじゃないからいいんだけど。
 それはさておき、この日の悠太はすごかった!体がやたらと水分を欲するらしく、「ミルクちょうだい」を連発。もー、がぶ飲みです。5分〜10分感覚で、「ミルク!」
 あんたは乳飲み子か。
 この日1日で2リットル以上飲んだぞ。
 夕方お風呂に入ると、おなかがぽんぽこりん!水っぱらじゃないかー!

 さて、悠太がダウンしている間も光太は元気いっぱいで、ホント助かりました。
 この風邪、熱以外にはセキ、鼻水といった症状はなく、そのせいでうつりにくいのかもね、と思っていました。
 このぶんだと悠太はもう大丈夫だし、明日こそ登園できるぞー!
 5日の金曜日は夕方からの夏まつりのため、4日木曜日が1学期最後の通常療育だったのです。

 最後のフリータイムの望みをかけた木曜日の朝。
 布団から起き上がった私に夫が、「光ちゃん、熱いよ〜」
 えーっ、なんですってーーーーー!!
 光太を触ると、確かに熱い!そ、そんなあ・・・
 起きてきた光太の熱を測ると、38度。・・・・(絶句)
 本気で泣きそうになりました。ああ、私のフリータイムが。今日こそは、と思って愚痴も言わず頑張ったのに・・・
 って、「子供が熱を出してかわいそう」じゃなくて、かわいそうなのは私かい。そう、そういうヤツです、私は。

 だって、飽き飽きよー、子供とずっと家に引きこもるのは。これから夏休みに入ったら、さらなる長い引きこもりが待っているというのに!外は暑いから公園ってわけにもいかないし、プールは人が多いし。
 それでも、頑張って笑顔で子供と向き合おうと心に決めて、その決意を新たにするために必要なフリータイムだったのに!(大げさ?)

 とはいえ、一番しんどいのは光太。ええ、分かっていますとも、もちろん。さすがの私も、子供の前で「あんたのせいで、私のフリータイムがなくなったのよー」なんて顔はできるはずなく。仏の母を演じます。そりゃあもう、こってこてに。「こうちゃ〜ん、大丈夫?しんどいねえ」どこからそんな声出すの、ってほどやさし〜く(笑)。

 悠太がすでに治っていて、この熱がさほど長引かないことも分かっているので気持ちも随分ラク。「いつまでこの高熱が続くんだろう?」という先の見えない不安は、看病する側にとっては本当に辛いものです。
 熱でしんどそうにしている子供を見ると、できることなら代わってやりたいと思う。こんな私でも思う。とはいえ、いざ自分が熱が出ると文句たらたらなのだけれど。

 さて、当の光太は、起きて3時間ほどは、自分が熱がある自覚ゼロ。いつもどおりご機嫌で、素っ裸でカーテンレールにぶら下がるわ、水遊びするわ(やめてくれー!)。
 いつもと違うといえば、ミルクを受け付けないこと、そしておやつも食べたがらないこと。
 昼前からは熱も39度台まで上がり、さすがに布団で大人しくゴロゴロ。ここらへん、子供って本当に本能的だなあ、といつも感心します。
 しかし、その布団では何やら楽しそうな笑い声が。悠太も一緒に布団に入って、悠太が光太の相手をしてやっている(?)のです。二人で見つめあって、触りあって、キャッキャッと笑っています。
 和むなあ、こういうのって。おかげで私は読書に没頭できるわ〜

 夕方、時間を見計らって座薬を入れます。薬が効いたおかげで、夕食のハンバーグもぺろりと食べてくれました。よしよし!
 熱のある子にハンバーグってどうなのよ、と自分でも思うけれど、「消化によいもの」なんて食べないのだから仕方がない。おかゆとかうどんなんて、あいつらが食べるものかー!食べたいものを、食べたいだけ。下から出るブツは思い切り消化不良だったりするのですが。

 さて、その夜私は。
 「できることなら代わってやりたい」
 そんな私の願望を神様は聞き入れて下さったようで(涙)
 なんでだろう?食欲がないなあ・・・体もやけに冷える。冷房の設定はいつもより高めなのに、寒いなあ。どうしてだろう。
 深夜帰宅した夫に子供をまかせて、1人2階の部屋で寝ることにしたのですが、いつもは冷房を入れないことには気が狂いそうになるほどの蒸し風呂状態の部屋が、なんだかちょうどいい。
 あれ?今日も暑かったのになあ。
 そのまま冷房を入れずに就寝。
 そして夜中、その蒸し風呂状態の部屋の中で「寒い、寒い」と布団にくるまって寝たのです。

 翌朝熱を測ってみると、38度。きゃー、今度は私!?
 なるほど、熱が上がって、それで寒気がしていたのね。気付かなかったわー。
 しかし、この日、5日はK学園の夏まつりの日。這ってでも行くわよっ!
 幸い光太の熱はすっかり下がり、朝から元気一杯、食欲旺盛。子供はもう心配なさそう。私の熱も、解熱剤で誤魔化して(笑)大丈夫!

 夏祭りは夕方4時半から。子供は年に一度の甚平を着て出発。夫には午後有休をとってもらい、現地で落ち合いました。
 昨年は、しょっぱなから大喜びで走り回る二人でしたが、太鼓の音が響き渡る園庭、今年は二人とも固まってしまいました。
「いつもと違うよ。なにこれ、いやーん!」不安げな顔で、抱っこ、おんぶをせがみます。

 「いつもと違う」ことに気付く、不安を感じる・・・それも成長の証。周りがよく見えるようになった証拠です。とはいえ、やっぱりせっかくだもの。楽しんで欲しい。
 そこへ悠太、大好きなT先生を見つけました。満面の笑顔でT先生に抱っこで甘える悠太。「せんせ〜い、久しぶり〜!会いたかったよ〜」とスキスキ、ぎゅーっ!
 光太は光太で、クラス担任のK先生に「こうちゃ〜ん!」と声をかけられ、にっこり。
 おまつり前半は、すみっこのほうで砂遊びをしながら、状況を見守る(というよりも、現実逃避する)二人でしたが、だんだん場の雰囲気にも慣れ、後半は楽しそうに走り回って遊んでくれました。
 
 ゲームにもチャレンジ。
 ひものついた輪っかを一つ選んでひっぱって、そのひもの先っぽについている景品をゲットします。
 悠太と光太は、景品よりもゲームコーナーそのものが気に入って、ひもにじゃれついたり、セットしてあった脚立を上り下りしたり。邪魔だってばよ。
光太は、そのゲームコーナー担当のボランティアのお姉さんをナンパ。ニコニコで甘えて、おんぶをおねだりなんかしています。世渡り上手なんだから〜。
悠太は、玉ころがしのゲームもお気に入りでした。

玉ころがしにチャレンジ、悠太 砂場でご機嫌、光太


夫と私は、かき氷を食べたり、綿菓子を食べたり。夏まつりの雰囲気を楽しむことができました。

オレも太鼓叩きたい。悠太。


夏まつりを〆に終わった1学期。終わりよければすべてよし、ということで、悠太・光太、よく頑張ったね!
来週は、母と悠太・光太、3人だけの5日間。
あんまり我がまま言わないでね〜。お願いよ〜!
ああ、どうなることやら。



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