5歳になった悠太、光太へ


 7月26日、君たちの5回目の誕生日がきた。おめでとう!

 5歳といえど、オツムはまだまだ赤ちゃん。相変わらず自分の年齢やら誕生日が何たるものかなんて、ぜーんぜん分かっちゃいないし、ろうそくを吹き消すこともできない。「5歳だよ!」とはしゃいでいるのは親だけでね。
けど、そんな、周りの思惑なんてどこ吹く風の君たちが、最近、いいなあ〜と思える。自然体というか。お父さんとお母さんが「こんな子供に育って欲しい」と思うとおりに、元気で明るく、素直な心のままに育ってくれているね。

体もまた、この1年で大きくなったね。
二人とも、びっくりするくらいよく食べてくれる。食べられるものも増えてきた。もう、「食が細いんです」なんて言えないなあ。
悠太は110センチにあともう一歩、光太は、夢の15キロ台が目の前だ!
そんな大きくなったのに、まだ抱っこちゃんの君たち。特にお母さんは背が低くて、大きな君たちを抱っこする姿は傍目には滑稽なくらい。
でも、たくさん不安を抱える君たちが、お母さんの抱っこで少しでも安らぐことができるのなら、体力の限界が来るまで抱っこしてあげるからね。でも、ダブル抱っこはさすがに勘弁して〜!


無垢な瞳、穢れのない瞳、という言葉は、まさしく君たちのためにあるものだと思う。その透き通った瞳でじーっと見つめられると、悪いことはできないなあ、と思うよ。とは言うものの、今日お母さんは、スーパーのかごの中に入っていた5円玉を、店の人に渡そうかどうか迷いながらも、結局失敬してしまったのだけれど。

それはさておき、「お父さん大好き、お母さん大好き」の君たち。
お母さんが車を運転している最中も、後ろから首根っこにしがみついて、ニコニコでチューしてくれるね。「危ないからやめて!」と言いながらも、うれしくて仕方ない。信号待ちの車の中で、ん〜チュっ!それも、マウス・トゥ・マウスでなきゃ納得してくれないんだから〜!まるで、ラブラブカップルのようだよなあ。
光太は、お父さんの首筋にキス攻めにして、お父さんを骨抜きにするのが得意技だね。
二人ともいつまで、こうしてチューしてくれるのかなあ?

言葉も相変わらずしゃべることができないけれど、もうそれが当たり前で、ちっとも不便を感じない。言葉をしゃべっている君たちなんて、想像もつかないもんなあ。
「あっぷぁっぷぁっぷぁ〜」「あてててぃやーっ」「んまーんまんまんま〜」
お父さんとお母さんには、かわいい、天使のささやきに聞こえるよ。ときどき、天使の絶叫になっちゃうけれど。
意味のある言葉じゃないけれど、声の調子で、ごきげんなんだなあ、とか疲れているぞ、お、怒っている!って分かるもんね。

それに最近は、名前を呼んだら「ん?なに?」とこっちを見てくれることが多くなったね。名前を呼ばれたら、何かボクに伝えたいことがあるんだな、ってことに気付いてくれるようになった。
なかなか名前を呼んでも振り向いてくれなかった悠太も、園で絵本を見て集中しているときでさえ、先生が名前を呼ぶと、先生のほうを向くようになっているんだってね。
そう、みんな、君たちに気付いて欲しくて、ずーっと君たちの名前を呼んでいたんだよ。


園での君たちも、ずいぶんと成長が見られるらしい。
悠太は、今まで「大人はみんな優しいもの、ボクの要求にこたえてくれるもの」と誰でも彼でも無分別に要求したり、甘えたりしていた。けど、最近は「好きな大人」と「そうでない大人」の区別がはっきりしてきたらしい。
なんとなくこの人苦手だなあ・・・そんな当たり前の感情が芽生えてきた、人のやることがよく見えてきた、成長の証。

ちなみに、悠太が苦手なのは、クラス担任の中唯一男性のS先生。別に、普通に優しい先生なんだけど・・・きっと、悠太の「大人の男のひと」の判断基準はお父さんなんだろうなあ。でもそれは間違っているぞ、悠太!お父さんを基準にしてしまうと、世の中の男性はみんなヤクザもんに見えてしまう。実際、そんなふうに悠太には映っているんだろうなあ(笑)。

光太は、遊びの幅が広がってきた。
以前は触ることができなかった粘土も、最近ではダイナミックに遊んでいるんだってね。その日その日の遊びや活動も積極的に参加しているらしい。先生いわく「椅子に真っ先に座るのは、給食のときだけじゃないんですよ(笑)」
そうだなあ。君のもって帰ってくる作品を見ていると、君の頑張りがよく分かるよ。

お着替えも頑張っていて、今は、Tシャツのすそを持って、頭にかぶせる練習をしているのだとか。えっ、そんなことまで!びっくり。道理で、Tシャツを着せようとすると両手を差し出してくると思った。あれは「着たくないよ」のサインではなくて、「ボクが自分で着るよ」って言っていたんだね。すごいぞ、光太!


最近は二人仲良しで、二人で見つめあって笑っていたり、一人が走り回る姿を見て、もう一人が笑っていたり。
なんだか楽しそうでね。1日中ゲラゲラ笑っている君たちを見ているだけで、お母さんまで笑ってしまう。
先生は、「これからもっともっと、(二人が)かわいくなる」って言っていたけど、本当にそうだろうなあ、と思う。これから君たちが、どんな表情を見せてくれるのか、どこまでかわいくなるのか、すごく楽しみで仕方がない。
どんな大変なことが起こるか・・・それはちょっと恐いけどね。どうか、お手柔らかに。


君たちに伝えたい思いはたくさんあるけれど、どれだけ言葉を重ねたところで、あと10年経とうが20年経とうが、君たちに理解することは難しいだろう。
でも、一番大事なことだけは、ちゃんと分かっているね。
お父さんとお母さんは、悠太と光太のことが世界で一番、大好きだよ!

もし君たちが言葉を喋れたら、「そんなこと当然!」って言って鼻で笑うんだろうな。



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