豪華温泉一泊旅行

 10月半ばから休日出勤もこなし、激務が続いていた夫がつぶやきました。
 「あー、温泉にでも行きたいなあ・・・」
 温泉?温泉ですと!?行く、行く。その話、乗った!
 夫の他愛ないひとり言だったのかもしれません。けど、それを聞き逃す私ではありません。
 あれよあれよという間に話は具体化。ちょうど子供の通園施設がお休みの17、18日に夫も会社を休めることになり、行ってきました、温泉一泊旅行!

 あれ〜?この夏の旅行で「お家が一番、旅行はしばらくいいや、こりごり〜」と言っていたのにねえ。
 いやいや、今度こそ。大丈夫、大丈夫!(懲りていないんですねえ・笑)

 行き先は、岡山県北部にある湯原温泉。
 ちょうど2年前にも行ったところで、旅館も同じ旅館を選びました。この旅館、貸切の家族風呂もあり、夕食・朝食共に部屋食OKで(サービス料は加算されますが)、悠太・光太を連れて行くには絶好の条件なのです。夕食は部屋食でも、朝食は会食場でという旅館が割と多いですよね。二人が会食場で食事なんてできるわけがない、親も落ち着いて食べられるわけがない。旅館選びもかなり制限されてしまいます。

 子供に障害があること、食べ物にこだわりがあり、親の取り分けで食事をすることが難しいので、家から子供用の食事を持ち込むこと、そして電子レンジを持ち込むこと(!)を事前に旅館側に説明し、快く了承してもらえました。
 そう。今回の旅行、マイ電子レンジ持参の旅だったのです。

 旅行するにあたって、一番心配なのは子供の食事のこと。
 何をどうやって持っていくか、温めるにはどうするか、いろいろと悩みました。
もちろん、旅館の人に温めてもらうこともできます。けど、冷めてしまったらお終いです。仲居さんを呼んで温めなおしてもらうのにも、時間がかかってしまうし。
鍋ごと持って行って、卓上IHヒーターで温めるか?とも考えましたが、まあ、電子レンジがあれば一番便利だろうと、今回の旅行用に、電気屋さんで売られている一番安い電子レンジを新たに購入したのです。
 電子レンジを持ち込むなんて、旅館の人も「変わった客だなあ」と思ったでしょうねえ(笑)。
 電子レンジに、いつものごはん、いつもの食器、食器洗剤に食器洗いのスポンジまで持ち込みました。ええ、それはもう、快適な旅のためなら。

 結果、電子レンジ持込は大正解でした。
 子供も「いつもと同じ」に安心してしっかり食べてくれたし、翌朝、朝食時間にまだ起きぬけだった子供たちのご飯は別にとっておいて、体がしっかり目覚めておなかがすいた頃に、温めなおして食べさせることもできました。
 ちょっと大荷物だけど、これからも我が家の旅に欠かせないアイテムになりそうです。

 さて、今回の旅行のポイントの一つは、「露天風呂付き客室」。
旅館には貸しきり家族風呂もあるので、それで十分かもとは思いましたが、きっと、悠太・光太も喜んでくれるだろうと、奮発しちゃいました。
これもまた、大正解。
お部屋に着いてすぐ、露天風呂のお湯を張りはじめたのですが、お水大好き悠太・光太はすでに大はしゃぎで、ワクワク、ドキドキ。
開放感もたっぷりのお風呂に、誰にも気兼ねなく、家族みんなで1時間近く入っていました。
のんびり、ゆったり、最高!

湯かげんはどうかな 露天風呂気持ちいいね



お風呂から出ると、光太が疲れてぐずり始め、「おうちに帰る」と言いはじめましたが、お布団を敷いて横になると納得。「おなかがすいたからおうちに帰る」と言うも、おなかがいっぱいになれば落ち着いてくれました。
「おうちに帰る」攻撃は前回の夏の旅行ほど激しくなく、ほっとしました。悠太はまったく平気だったし。
今回は、前回の洋室・ベッドと違って「いつもと同じ」和室に布団だったというのも、子供たちがリラックスできた理由だったかもしれません。

一番のお楽しみは夕食。子供の食事は先に済ませ、大人はおいしいお料理をゆっくり堪能・・・といきたかったのですが、「ゆっくり」はちょっと難しかったですね、やっぱり。
というのも、夕食前に入ったお風呂で、しこたま温泉を飲んだ悠太・光太。二人が頻繁かつ大量に放尿、そのうえ温泉の成分のせいか、二人ともおなかがゆるゆるになり、伊勢海老のお刺身を口にしようとした瞬間、「うーーーーーーんっ!」×2。ちなみに、そのとき二人ともパンツをはいておらず・・・体が温まって、暑くて脱いじゃうんですね、何度履かせても。
何度食事を中断したことか。そのたび、「うわーっ!雑巾っ!ティッシュ!お尻拭き!」とかけずりまわる夫と私(主に夫)。
食事の味も途中で分からなくなり・・・もちろんおいしかったんですけどね。ああ、ゆっくり食べられたらどれだけおいしかっただろうと思うと(涙)。
出すもの出したら、「つまらーん!」とぐずり始めた子供たちは、露天風呂にご入浴いただきました。寒空のした、お風呂で遊ぶ子供を窓越しに眺めつつ食事の続き。
露天風呂付客室、ほんっと便利!

朝日を浴びながら入浴


翌朝は、親も子供たちもぐっすり眠って(悠太は夜中にちょっと起きてしまったけど)、元気いっぱい。
温泉も家族水入らずで堪能できて、上出来の一泊でした。

チェックアウトしてからは、毎度、毎度の倉敷チボリ公園に行ってきました。
今回ここでの一番のチャレンジは、園内のレストランで昼食をとること。外食の難しい悠太・光太、8割がた食べてくれないだろうとは思っていたのですが、残りの2割に賭けてみました。
悠太・光太の食べられそうなハヤシライス、うどん、カレーを選んでみたのですが・・・うーん、残念!「いらない」と言われてしまいました。
ま、仕方ないか。こればかりは、ぼちぼち、ですね。

食べてはくれなかったけど、セルフのレストランの中は余計な音楽もかかっておらず、私たち以外のお客さんもほとんどいなかったせいか、二人とも脱走することもなく、ひどいいたずらをするでもなく、ちょっとうろうろするくらいで、いい子に座っていてくれました。
おかげで、夫と私は安心してゆっくり食事をすることができました。
きっと脱走するわ、追い掛け回してばかりで、親が食事をできるかどうかさえ怪しいと思っていたのですから、それだけでも十分!悠ちゃん・光ちゃんえらかったね、ありがとう、です。

意外にも、お店の中で落ち着いていられたことは、大きな収穫でした。
そこが「食べる場所」であり、「お父さん、お母さんが食事をしている」ということは理解できている。じゃあ、ボクもここにいようかな、と。あとは、悠太・光太が「食べてみようかな」という気になってくれれば、外食できるのもそれほど遠いことではないかもしれない、と新たな希望がもてました。

もう一つ、小さなチャレンジ。
初めて、メリーゴーランドの「馬」に乗ってみました。
今まで、上下する馬に乗るのではなく、固定された椅子に座って、ただ回転だけを楽しんでいた悠太・光太。
そろそろ、お馬さんも乗れるかな?
しかし、悠太は馬にまたがらせようとすると、激しく拒否!目線が高いし、不安定だし、悠太はまだ恐いらしいです。いつものように、椅子に座ってにっこり、納得。
一方、光太はあっさり馬にまたがりました。ベルトをしめる間も、落ち着いています。ちゃんと、持ち手の棒も握って、ばっちり。
音楽が始まり、メリーゴーランドの回転が始まると同時に、お馬さんもゆったり上下します。その上下の揺れが新鮮で、うれしそうな笑顔を見せる光太。
やったね、光太。またひとつ、楽しいこと・できることが増えたね!
やっぱり、メリーゴーランドは馬に乗ってこそ、だと思うぞ、悠太・・・

フライドポテトおいしいね。光太 次は何に乗ろうかな。悠太


今度行ったときには、急流すべり・ウォータースライダーに挑戦しようと思っています。あれ、身長100センチ以上で乗れるんですよ。ちょっと恐いですけどね。
人の少ない平日を狙って行ったのですが、この日は遠足の小学生がたくさんいて、急流すべりは大人気。待ち時間が長く、残念ながらおあずけになってしまいました。

いっぱい遊んで、大満足。
今の悠太・光太にしては、大成功の一泊旅行でした。
知らない場所に連れてこられて、悠太・光太、きっと戸惑っていただろうなあと思います。けど、いっぱい頑張ってくれました。
家に帰ると、大喜び・大興奮の悠太・光太。やっぱり、おうちが一番だよね。

でも、また一緒に旅行に行こうね。まだ今は近場ばかりだけど、君たちがお外でご飯が食べれるようになって、体力がもう少しついてくれたら、君たちと一緒に行きたいところがたくさんあるんだよ。
君たちと一緒に、いろんな景色が見たい。君たちの笑顔がもっと見たい。
君たちと旅行するのは、いつだって、ちょっと大変かもしれないけれど、それでも君たちと一緒じゃなきゃ、きっとつまらない。どんなきれいな景色を見たって、君たちがいなければ、きっとどこか味気ない。

 だからまた、一緒に行こうね。



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