New Fashion Part 2  

てーとちゃん、は、うちのお人形の中で
一番の衣装持ちです。
サイズ的に、作り易いこともあります。

あまり小さいと、布の厚さや、ギャザーの量など、
気にしないといけない事が出て来ます。
てーとちゃんのサイズは、苦労知らず。
そして、てーとちゃんは作っても、作っても
どんどん着こなしてしまいます。

赤の冬のスーツが似合っていた事もあって、
ずっとそのままでしたが、
いくらなんでも、今はもう夏。暑苦しい。
重い腰をあげました。「どっこいしょっと。。。」

初めは、黄緑と、黄土色。。。と思い、
布のコーディネートも全て終えて
縫うばかりにしていました。
それから、ブルー系も捨てがたいなーと変わり、
最終的に、ベージュと抹茶色ということになりました。

まず、ベースは、ふるーい西陣織りの、帯をほどいて。
数十年は経っているものだと思います。
骨董市で手に入れました。
デザイン的には、わりとシンプル。
ふりふり、いわゆるアンティーク調は、好みません。
ポイントとしては、胸のシルクのブレード。
中国の人達でしょうね。これをしたのは。
まず、シルクサテンをほそーいコードにし、
それを留めつけながら、模様にしています。
はー。。。鋏をいれるのを、ためらうほどでした。
本当にすごいものって、そうですよ。
布。
鋏を入れるとき、気合をいれないと、できません。
着物を縫う人達は、常にそうだと思います。
「3,2,1、。。。えい!」
以前、50年は経っていると思われる
こまかーく刺されたこぎん刺しに、額装するため
鋏を入れたときもそうでした。
刺した人に、申し訳ない気持ち。

ふつうは、りぼんを使うところですが、
古いシルクのスカーフがありましたので、
細長く切り、りぼんの変わりに使いました。
このスカーフは、Made in France で、
てーとちゃんの、ふるさとのものです。
ブローチは、アイルランドの蚤の市で。
ネックレスは、わたしのものを、あげました。
あげたんです。貸したのではありません。(^。^)

今は、化繊の技術も進んで、
シルクにせまるもの、シルクを超えたといわれるもの、
さまざまです。
でも、この深い、おだやかな光沢は
シルクならでは。。。と思います。
気品がある。。。というか、おそれいりました。。。です。
シルクよ、あんたは、えらい。
蚕さん、繭さん、ありがとう。
絹糸を取る時、蚕はその身を犠牲にするんですよね。。。
哀しい絹の光沢。。。


みなさん、ご自分の洋服を選ぶ時
鏡に映して見ないで買う。。。という事はまずないでしょう。
その人に、似合う色は、肌の色との相性や、
心理的なものもかなりあると思います。

お人形も、肩から布を垂らし、
すこし離れて、眺めてみます。
出来れば、組み合わせる布も一緒に当ててみます。
ある色が加わる事で、劇的に雰囲気が変わる事があります。
その瞬間が、とても好きです。
実際縫っている時間に負けないほど
たっぷりの時間を、布選びにかけます。
それだけ、たくさん布があるってことですね。ははは。
わたしの「どんぐり」です。(^o^)
でも、たくさんあっても、似合う色をさがすのは、
とても大変です。

髪の毛は、短くしました。夏ですから。
別に、切ったわけではありません。
てーとちゃんのこの毛は、ふわふわモヘアなので、
少し中に巻き込むようにすると、簡単に短くなります。

でも、髪の毛は、いつもいうようですが
お人形の印象を本当に変えます。
サイズ、色、長さ色々でそろえたいのですが、
まーず、
気に入る物は、めったにありません。
ほぼ、あきらめてる。
つまり、わたしが、ドールのお店をやるとすれば
お嬢さま方をお連れ戴いて、
あれこれウィッグをとっかえひっかえし、
似合うヘアースタイルまでご相談にあずかる。。。
というものになると思います。
その後、お帽子、お洋服を選んでいただいて。。。
うう。。。楽しそう。
本当に、どんぴしゃりの髪型って、ありますよ。
お人形が、10倍ぐらい可愛くなる。
でもね、あーた、
それを手に入れようと思ったら、
自分でつくるしかないの。

しつれいします。
てーとちゃんの、りっぱなおみ足です。
今回は、布靴を作ってみました。
合う色の革がありませんでした。(T_T)

靴下は、下の部分を詰めたのみ。(゚.゚)
大人のでOKということは、ちょっと、てーとちゃん、
あなたのあんよって。。。

きゃー、何これ!?
帽子ですってば。
帽子を作る時、何が大変って、
おつむのてっぺんの部分。
大人用を使うと、一つはてっぺんを、
そのまま利用して出来ます。
(このあと、説明があります)
あと、のこった麦わらを、中心をこの様に
開けたものを作るといいです。
実際、こんなお帽子もあるんですよ。
そして、お花や、りぼんで
豪勢に飾ってあげてください。
一つ作っておくと、
洋服に合わせてミリナリーを
変えるだけで、幾通りにも
楽しめる。。。というわけです。
これだけだと、間抜けて見えますが。

そして、こんな風になるのね。
お花や、りぼんは、だたのってるだけです。
中心が無いと、本当に縫うの楽。
カーブも、うまくつく。
お人形の帽子作りは、
ミシンの針の部分が邪魔で、本当に縫い辛い。
でも、針無かったら、縫えませんけど。(-_-;)
あまり邪魔で、取りたくなる。
帽子を縫うミシンって、特別のがあるのかなー。。。
それとも、小さいから大変なんだろうか。


さて、今回リサイクルショップでゲットした麦わら製品達。
とても状態の良い物が、お手ごろ価格。
今回は、時間の関係で、はでなオレンジで
ひとつだけ、作ってみようと思います。

まず、てっぺんを残すように
どんどんほどいていきます。
そして、このぐらいになったら、
いったんストップ。
ここから、切らずに縫っていきます。
けすとなーちゃん用だと
少し、ほどきすぎだったようです。
ここが、ちょっと難しいところです。
大きめサイズがいい。
麦わら帽子は、伸びませんので。

これがわたしの右腕ミシン。
ここが私の裁縫部屋。
周りは、「どんぐり」だらけです。
見たい?だめ。

さて麦わらの、基本的なことを述べます
1.手前に引き気味に縫うと縮む。   
2.向こうに押し気味に縫うと広がる。 
3.押しも引きもしないと、筒状になる。

まず筒状にしないといけないので
トップから2−3周は、かなり引き気味に
縫っていきます。
手前に、ぎゅーぎゅーひっぱりながら、縫う。
大丈夫、麦わらは、がんばる。(^o^)

すると、こうなる。
ここからは、クラウンの深さだけ、
引きも、押しもせずに、ぐるぐる縫っていく。
でも、だんだん、縫いづらくなる。
うまく、形を変えながら、工夫して縫っていきます。
大丈夫、麦わらは、耐えます。
が、あまり古いものは、だめです。
麦わらが、切れてしまう。
ふるかったら、平たい帽子にするとか
工夫しましょう。

ある程度、深さがでたら、
今度はブリム(つば)の部分を作ります。
その為には、向こうへ、
押す、押す。。。で縫っていきます。
かなり押さないといけない。
ここでも、ぎゅーぎゅー。

本当は麦わらには、裏表があるので、
ここで、いったん切って
表裏逆にすると、折り返った部分が
きれいです。
だめならそのまま縫って、
じゅえるちゃんのみたいに
折り返り部分を、レースでかざると良い。
ボンドで、貼っていくだけです。
あらも目立ちません。

ここまで、くるん。。。とさせるか、
もっと平たくさせるかは、
どのくらい押すか。。。による。
平たくするには、もっと押す。
そして、最後に引いて縫うと
ブリムはもっと平らに出来ます。
その加減は、実際作ってみないと
わからないと思います。
とにかく、数をこなす。

大人用が、こんな手のひらサイズの
お人形用になりました。
りぼん、お花、わたしは、ネットも使いました。
ビンテージの葉、新しいお花
色々、組み合わせます。

フルーツを飾っても可愛い。
実際、アンティークのお人形も
こんなフルーツ付きを
かぶっていますよ。
りぼんは、濃淡2色、3色を
組み合わせると良い。
同系色でも、透けるものと
そうでないものとを、組み合わせるのも、
とても素敵です。

昔の帽子の絵を見ると、
これでもか。。。というほど、
りぼん、花がどっさり付いています。
鳥をつけるのがはやった時代もあり、
帽子は、イマジネーションの宝庫です。
本当に面白い、
ファッションの分野です。

飾りを変えるとこうなります。
洋服に合っていませんので、本当のイメージではありません。
赤系のお洋服を作るつもりです。

洋服をつくったら、帽子も作る。。。
私達人間だと、とても贅沢で、
それこそ、雅子様状態ですよね。
でも、お人形達にはそんな贅沢をさせてあげられます。
そして、帽子はお人形のファッションに、
華をそえてくれます。
あると、ないで、本当にお顔の表情まで
違って見えます。

手のひらに乗る程の帽子は、とても可愛いものです。
ぜひ、チャレンジしてみて下さい。
思ったより、簡単に出来ますよ。
ご質問があれば、またメールを下さい。
メールの説明だけで作った方もいらっしゃるので、
今度は、もっともっと、帽子づくりの楽しさに
目覚めるかたが出てきますように。

サリュ! 

(おまけ)
1887年。フランスのモード雑誌から。
丁度、てーとちゃんの作られた時代。
麦わらと、レース、りぼんの組み合わせ。
ありと、あらゆる素材、形があります。

おまけその2


New Fashion Part 2  
(Jul. 25, 2002)


このページのTopへ
©2001-2014 Y`s Antique Doll Museum
All rights reserved

*このホームページはWin7/IE11/解像度1280x1024で作成/動作確認をしています。