ちまたに溢れるデジタルグッズをおいしく平らげるコラム

デジタル丼

(今週の特選品)
超小型家庭用電話機
アルファ・オメガソフト「マイフォン」

家庭電話機が突如、進化!こんなに小くていいの?

maifon 「うっひょー。うっひょひょー!」「指でつまめるような電語「マイフォン」を見せると、細い目をさらに細めて喜ぴ、驚嘆の声をあげた編集I氏。「こんなに心にぐっとくる商品、ひっさびさだなあ」とさっそく接続し、電話をかけている。
「あ、オレ、ここだよ〜ん」同じ編集部の人間にかけて手を振るなって!
でも、正直言ってワタシも驚きました、初めてマイフォンを見た時は。「ち、ちっちゃい!なにか買った時についてくる気の利いたオマケみたい」って思いましたもの。
「ホームテレフォンを、たまごっちみたいに小さくかわいいデザインにしようというところから始めました。かける、受けるという電話としてギリギリ必要な機能に絞ってコンパクトにしたんです」。と言うのは、発売元アルファ・オメガソフト社長の佐々木さん。家庭用電話機のほかに「自分用專用の電話を」ということでマイフォン。単独でも使えるけど、セカンドフォンとして今ある電話機につなげることを考えて作られているとか。
ターゲットは、ズパリ長電話する人。長時間、話しても疲れない音にこだわり、コードレスではなく音のきれいな有線に。そして受語器を持たずに話ができるようイヤホンとマイクがついたヘッドセットを使う。
「長電話が大好きな女子高生は『受語器を持ってると手が疲れる』って言うんです。ハンズフリーだと寝ころんでてもいいし、マニキュア塗りながらとか雑誌を見ながらでもラクに電話できる。有線だと電池切れや、盗聴の心配もないですし」
そうそう。コードレスの受話器はね、持ってるのが面倒くさいの。肩とアゴにはさんでると首筋がおかしくなるし、たまに変なキーを押しちゃうし。話がまだまだ盛り上がってる時に電池切れでピーピー鳴り出したりするしね。
「これね、男性にも人気なんですよ。パソコン(モデム)につなげればキーポード打ちながら電話できますから」
あ、それはいいですね。ワープロ打ちながらおしゃぺりとかね。
「男性って、人によってはカノジョから電話のノルマを課せられてたりするわけですよ(笑)。でも、女性と違って長電話に戸惑う人が多い。電話している間になにか生産的なことをしたいって思うんです。うんうんってあいづち打ちながら、実は違うことしてたい(笑)。レポートとか仕事とかね。そんな人に喜ぱれてます」
それにしても、長電話魔のワタクシ、こんな電話、ずっと欲しかったんですよ。いいですね〜(と物欲しげ)。
「じゃ、じゃあ、ひとつさしあげましょうか」
こうしていただいたマイフォンをさっそくつないで男友達にtel。
う、うわ〜、いつもより声がずっと近いゾ。すぐそぱで話しているみたい。自分の鼻息まで聞こえちゃう。おまけに音がクリアだから、ヤツの声が普段の3倍ぐらいダンティ。危うくホレそうになったゼ。そして、てぐすねひいて待ってると、夜、長電話の友からtelが。
ふとんの中でゴロゴロしたり、冷蔵庫からビールを出して飲んだりしながら、しゃべること 約6時間。あんまり快適なもんで記録を更新しちゃいましたよ、まったく。(チナミ)

標準価格は5980円。実売は、なんと4千円台という安さ。びっくり。ただし、ビジネスフォン回線、ダイヤル回線は不可。プッシュ回線のみ。

週間プレイボーイ98/11/10号、p166より光学読取装置を使って無断転載(集英社さん、ごめんなさい)

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