今回は、話法の助動詞について、ちょっと細かく見てみます。
以前に、話法の助動詞について通りいっぺん触れたのですけど、あの、英語の can とかでも、「〜することができる」という他に、「〜なはずである」という意味もありましたよね? must の「〜に違いない」とか。
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ドイツ語の話法の助動詞でも、このような解釈の仕方がありまして、それについてやっていこう、というわけです(・_・)/
まず、können から見てみましょう。 これは、Er kann Deutsch sprechen. という可能を表わす他に、やはり英語と同じように、「〜なはずである」という意味があります。Mann kann das nie wissen. そんなことが分かるはずがない。 |
その他に、「〜かも知れない」と推定を表わしたり、また、許可の意味になったりすることもあります。
Das kann sein. そうかも知れない。 |
Kann ich hier sitzen? ここに座ってもいいですか? |
(dürfen を使って許可を求めるよりも、やや気楽な感じになるようです)
(え〜と〜、教科書とかにはあまり解説はないんですが、しかしその教科書付属の練習問題とかには、けっこう、この手の用法が出題されているように思えるのは、気のせいなのだろうか(^_^;))
それから、müssen です。
これもやはり、「〜しなければならない」という他に、「〜に違いない」という意味になります。
Er muss krank sein. 彼は病気に違いない。 |
それから今度は sollen です。
sollen は、「〜すべきである」という意味に加え、「〜という噂である」という意味にもなります。
Er soll sehr reich sein. 彼は金持ちだと言われている。 |
多少、疑わしいわけですね(笑)
その他、第三者の意志、つまり命令や依頼を表わすこともあります。
Der Kranke soll noch nicht aufstehen. 患者はまだ床を離れてはいけないと(医者に)指示されている。 |
Er sagte zu ihr, sie solle sofort nach Hause gehen. 彼は彼女にすぐ家に帰るように言った。 |
(2番目の例は、間接話法の言い方と関わってきます → Er sagte zu ihr: "Geh sofort nach Hause!")
そして、wollen です。
この wollen は、「〜するつもりである」の他に、「〜と主張している」という意味になることがあります。
Er will Schauspieler sein. 彼は俳優だと言い張っている。 |
かなりあやしい訳です(笑)
あとは、以前にも触れたのですけど、「許可」を表わすdürfen は、否定の言葉と一緒に使われたら、「禁止」の意味になります。それから、「推量」を表わす mögen も、「好み」を表わすこともあります。Hier darf man nicht parken. ここに駐車してはならない。 |
Ich mag nicht nach Hause gehen. 私は家に帰りたくない。 |
mögen の場合も、否定の意味で使われます。肯定的に使う場合は、möchte になります。
(mögen が本動詞として使われて「〜が好きだ」となる場合も、前に挙げましたよね(^_^))
話法の助動詞の使い方については、これにさらに接続法も絡んでくるときもあって、なかなか難しいのですが(^^ゞ
とりあえず、今言ったように使われることもある、ということを頭の片隅にでも留めておいてください(笑)