- 前日は霧雨が降っていた。車で神威山荘へ向かった。林道の途中で50m位前方に熊を見た。車に気がつくと、Uターンして逃げていった。神威山荘には他に二人組の宿泊者がいた。
- 翌朝は曇りだった。神威岳に登る二人組を見送った後、車で登山口まで移動した。登山口には1台登山者の車が有った。最初の徒渉は膝下10cm位だった。林道跡が終わり、沢の道になった。深さ5cm位で登山靴のままで大丈夫だった。トリカブトが咲き、フキやシダが多かった。5m滝の右岸を巻くところは少し足場が悪かった。峠の前後は急でロープが付けられていた。ぬかるんで滑りやすかった。峠の反対側の沢の方が水量は少なかった。林道に出てからは平坦な道が続いた。沢が近づいたり遠ざかったりした。ペテガリ山荘には林道を自転車で来たと言う釣り師が先着していた。小屋の宿泊は最終的に12人になった。
- 二日目は晴れだった。暗いうちに出発した。明るくなり稜線歩きになるとナナカマドやダケカンバの紅葉がきれいだった。最後の鞍部からの500mの登りは急だった。日帰りの登山者が次々下りてきた。山頂手前で霧が出て来た。
- ペテガリ岳山頂では、ここで一泊すると言う単独行がテントの設営準備中だった。霧で展望は得られなかった。
- 霧のハイマツ帯をCカールへ向かった。ウラシマツツジの紅葉がきれいだった。手やズボンに松ヤニがたくさん付いた。Cカール入口には赤テープがたくさん付いていた。カールへの下り初めは転げ落ちるような急な下りだった。カールはチングルマの紅葉が盛りだった。ナキウサギが盛んに鳴いていた。他のテントは無かった。水場はカールを右寄りに下り、色あせた赤テープに従って下ったところに有った。おいしい湧き水が得られた。
- 三日目は快晴だった。山頂への登り返しの途中の1710m峰で、やはりペテガリ岳に登りに来た岡田さんに会った。東尾根を登ってきたとの事だった。
- ペテガリ岳山頂に着いたときは誰もいなかった。やがて山荘からの日帰りの単独行が二人着いた。東尾根からもポンヤオロマップ岳からピストンの3人組が着いた。展望を十分楽しんでから下山し始めた。次々と日帰りの登山者が登ってきた。標高1200m付近では紅葉を楽しみながら下った。山荘手前には山荘の水場が有った。湧き水から水を引いていた。この日の山荘の宿泊は9人だった。最後の一人は19時半に戻ってきた。一人戻ってこない人がいて、おそらく山中でビバークしたものと思われた。
- 最終日はペテガリ山荘から神威山荘近くの登山口まで初日の道を戻った。朝の心地よい冷気の中、ペテガリ岳の余韻に浸りながら歩いた。最後の徒渉はくるぶしくらいに水量が減り、もう少しで靴を履いたまま渡れそうだった。登山口の車は5台ほどに増えていた。