- 村営バスの乗客は途中から一人になった。バスを下りるときに運転手に「方角は分かりますよね」と親切に声をかけられた。宿泊予定の避難小屋周辺には水場がないため水を3リットル持って歩き出した。
- 林道を終点まで歩いた。あたりはカラマツ林だった。終点の登山口には車が1台置いてあった。
- 最初は沢沿いの登りだった。水は流れていなかった。ヤマブキがたくさん咲いていた。カラマツの新緑の登りでスミレも多かった。山頂まで2000m標識付近まで来ると沢に水が流れていた。
- 不動の滝で2人組とすれ違った。「重装備ですね」と声をかけられた。滝付近にはネコノメソウが咲いていた。日が陰り涼しかった。
- 沢を離れ、山の斜面を登っていった。ムシカリ(オオカメノキ)が咲いていた。いつしか広葉樹林帯からシラビソの森へと変わって行った。山頂まで500m標識付近は大きなシラビソが多く、すぐ上には 苔むした大きな岩があった。少し進むと岩場の登りで鎖が有った。
- シャクナゲの木やシラビソの多い森を登っていくと避難小屋に着いた。新しく立派だった。雨戸も着いていた。荷物を置いて山頂まで行ってみた。東側以外の展望が開けていた。八ガ岳は雲の中にうっすらと見えただけだった。
- 避難小屋の宿泊者は一人だけだった。夜は冷え込み、室温が2℃になった。寒くて眠りが浅かった。
- 翌朝、鳥の鳴き声を聞きながらシャクナゲの森を白岩方面に下った。前衛峰を越え見晴台付近まで来るとシャクナゲが咲き始めていた。見晴台を過ぎるとシャクナゲの森は終わり、新緑のカラマツ林になった。ムシカリがあちこちで咲いていた。山頂方面はガスがかかり始めていた。
- 長者の森分岐で夫婦とすれ違った。「小屋はきれいになったそうですね」と声をかけられた。長者の森分岐からの尾根はミツバツツジの木が多く、花が咲き始めていた。最後のカラマツ林を下っていくと農道の終点に出た。先程の夫婦の車が1台停めてあった。雨が降り出した。いったんレインウェアを着けたが、途中でやんだ。
- 白岩から山口公民館バス停まで歩いてたら農作業の人に「御座山(おぐらさん)に登ったのですか?」と声をかけられた。どうやらこの山は地元では「おぐらやま」ではなく「おぐらさん」と呼ばれているらしい。