- 烏帽子小屋のテント場を暗いうちに出発した。夜中に降った雨は幸いやんでいた。先行者の懐中電灯の明かりが三つ見えた。かすかに餓鬼岳の稜線が見えていた。
- 三ツ岳への登りの半分あたりで雨が降り出した。レインウェアを着た。
- 三ツ岳で明るくなった。雨とガスで視界は得られなかった。野口五郎岳に近づくと雨が横から吹き付けて、平地なら嵐の感じになった。時々登山者とすれ違ったが、いずれもあまり元気のない表情だった。
- 天気の回復は見込めないと判断し、予備日を使って野口五郎小屋のテント場で停滞ることにした。設営時にテントが風であおられてポールが折れてしまった。ガムテープとペグで折れたところを補強して何とか設営できた。
- 雨は一日中降り続いた。テントは、時折、風であおられた。テントの中でガイドブックを読んだり、昼寝をしたりして一日過ごした。朝方には他のテントは無かったが、夕方には15張になっていた。
- 翌朝、周辺には薄いガスがかかっていた。時折山頂が見えそうになった。テントをたたんで出発した。
- 野口五郎岳山頂に着くとガスが晴れてきて展望が開けてきた。南側の天気が良く、槍ガ岳や富士山が見えた。
- 縦走路を水晶小屋に向かって出発した。真砂岳の分岐から水晶小屋にかけては、花が多かった。