- 初日は上高地まで行き、小梨平で幕営した。良い天気で穂高が良く見えた。売店でビールを購入してゆっくりとくつろいだ。予報では二日目と三日目は天気が悪かった。夜中の2時頃から雨が降り出した。
- 二日目の出発時には雨はやんでいた。ウエストンのレリーフ前を通り登山口に着いた。届けを記載して登り始めた。西穂山荘への登り途中で霧雨が降ってきた。
- 西穂山荘に着いた時は本降りの雨だった。とりあえず荷物を軒下の棚に入れ休む事にした。近くにいた50歳代の女性は「予約していたけれど泊まらずに下ります」と話していた。レストランに入りお汁粉を食べビールを飲んで休んだ。
- 14時まで待っても相変わらず本降りなので、テントはあきらめて小屋泊まりに変更する事にした。この日の宿泊者は30人ほどで三連休にもかかわらずすいていた。外のテント場も20台前半の女性二人のテントが二張り有るだけだった。
- 夕食時、気象予報士の資格の有る支配人から翌日の天気の解説が有った。「午前中は雨が降ったりやんだりで、午後になると風も強まって、ロープウェイも止まるかも知れない」との事だった。
- 三日目の朝、雨はやんでいた。朝食をキャンセルしていた我々は、早めに出発した。雲は次第に晴れて青空が見えてきた。西の笠ヶ岳には朝日が差し、東には遠く富士山が見えた。
- 独標への最後の登りは岩場だった。風が冷たく、手が冷たくなった。独標で休んでいると小屋で朝食を食べてきた30代の単独行が追いついて来た。「朝食の時にいましたか」と聞かれたので、朝食抜きで出てきた事を伝えた。「朝食時にも支配人の天気説明が有り、昨日とは変わっていたんです。『雲の付き方が変わったので午前中は問題ない』との事でした。何だか言い訳みたいでした」との話だった。
- 独標からは登山者6人とすれ違い西穂高岳山頂に着いた。誰もいなかった。360度の展望を楽しんだ。すぐ後を登って来た単独行者と写真を撮りあった。
- 山頂からの下り始めは足場が見にくくて難しかった。10分ほど先に下山を始めた単独行がすぐそばに見えた。「まだ、そこか」と思っていたら、自分もそこまで行くのに時間がかかってしまった。
- ピラミッドピークを過ぎると、あっという間に霧に覆われてしまった。独標では視界は20mほどだった。丸山まで来ると霧の下になり、再び視界が開けてきた。西穂山荘でコーヒーを飲んで休んだ。ピラミッドピークから山荘まで大勢の登山者とすれ違った。
- 山荘からはロープウェイ駅に下る人がほどんどで、上高地へ下る人は我々だけだった。シラビソの樹林帯を上高地へと下って行った。結局、登山口に着くまで誰にも会わなかった。
- 登山口近くでトイレに寄ると、掃除に来ていたボランティアの男性に「どこに行ってきたんですか」と声をかけられた。「西穂です」と答えると「天気が良くて良かったですね」と言われた。
- 上高地バスターミナルまで歩く途中で雨が降ってきた。幸いレインウェアを着るほどではなかった。