- 神室山から縦走路を南に向かった。一時的に雲海の下に入ったが、天狗森で再び雲海の上に出た。前方に小又山の三角形が大きく見えた。いったん下り、小又山への登りになった。稜線の右側はブナの潅木帯が続いていた。茶色くなった葉がきれいだった。左手は切り立ったところが多かった。
- 小又山山頂からは、南に連なる尾根が見えた。はるか先には火打岳の鋭峰が見えた。東へは尾根伝いに西ノ又沢への下山ルートが続いていた。ここまでほぼ一緒だった女性単独行と、後から来た4人パーティは、西ノ又沢へ下るとの事だった。もう一つの4人パーティは火打岳まで行くとの事だった。
- 小又山から少し下ると、稜線の左側に草原が広がっていた。サンショ平と呼ばれるところだった。黄金色に輝いてきれいだった。火打岳との最低鞍部から5分位進んだところに砂利押沢への下山ルートが分岐していた。
- 火打岳への登りは急だった。特に三角形の前衛峰までは道が湿っていた滑りやすかった。前衛峰まで登り一休みした。日の光が暖かでいつまでも休んでいられそうだった。
- 火打岳の山頂には、地元の最上町の若者が3人いた。地元なのに火打岳は初めてとの事だった。「こんなに良い所だとは思わなかった。来年は小又山に行こう。」と話していた。小又山はこの付近では一番最初に雪で白くなる山との事だった。
- なだらかな山頂の大尺山を経由して槍ガ先に向かった。まぶしい逆光の中に、杢蔵山へと続く稜線が見えた。
- 槍ガ先で、4人組パーティに最後の挨拶をして見送った後、ゆっくりと休んだ。トンボがたくさん飛んでいた。西側には笹原が広がっていた。
- 親倉見まで下山し、舗装路を鵜杉駅に向かって歩いた。途中の薬師原で振り返ると小又山の三角形が、くっきりと見えた。この日の充実した山行を思い返しながら駅へと向かった。