- 五条で十津川村のタクシー会社に電話すると「今日は人が出てしまっている」と予約を受け付けてくれなかった。やむなく十津川村中心部から稜線まで歩く事にした。連休初日とあって十津川村に向かうバスは2台に増発されていた。
- 滝バス停で下車した。稜線近くまで行く村営バスは夕方まで無いので歩き始めた。曇り空だった。トンネルを二つくぐった。瀞八丁に向かう谷沿いの車道は緩い登り坂だった。道幅の割に通行量が多かった。道脇で移動スーパーが荷物の整理をしていた。滝がいくつか有った。「石楠花祭り」ののぼりが所々に有った。上小川からは急坂になった。
- 森林公園バス停で瀞八丁に向かう道と分かれ、しばらく歩くと「21世紀の森 森林公園」に着いた。昼間は石楠花祭りが開かれる公園も、今は人影はまばらだった。水を汲み、奥駈道へ向かう林道に入った。
- 奥駈道の縦走者のものと思われるテントを二張り見た後、山道に入った。稜線まで登ると奥駈道の古屋宿跡に着いた。すぐ北側の小ピークにテントを張った。杉植林と自然林の境目だった。
- 二日目は晴れだった。雑木林はすぐに終わり、桧の植林帯になった。木には○○山と持ち主の名前が書かれていた。風が少し冷たかった。しばらく登りが続いた後、少し下ると塔ノ谷峠に着いた。植林に囲まれていた。
- 塔ノ谷峠からは急な登りになった。桧の植林帯だった。貝吹之野(かいぶきの)との名の岩が有った。風が吹き寒かった。
- 1030m峰を過ぎると自然林になった。香精(こうしょう)山付近ではヤマツツジ、アケボノツツジがきれいだった。ツツドリが鳴いていた。拝み返し付近にはシャクナゲが咲いていた。東屋岳山頂は縦走路から西に入ったところに有った。風が吹いて相変わらず寒かった。ここまでで登山者数人とすれ違った。
- 地蔵岳への登りの鎖場は急だった。アケボノツツジがきれいだった。シャクナゲも咲いていた。地蔵岳の山頂は狭かった。地蔵岳の下りの鎖場は登りの鎖場よりも緩かった。
- 笠捨山にかけてはシロヤシオが咲いていた。少し暑くなってきた。笠捨山山頂にはシャクナゲが咲いていた。石碑を囲った祠が有った。南北の展望が良かった。
- 佐田辻への下りではシロヤシオ、ヤマツツジが咲いていた。佐田辻の行仙宿山小屋で小屋番からコーヒーをいただいた。
- 次の行仙岳は山頂にアンテナが有った。行仙岳の前後で登山者10人程とすれ違った。
- 怒田宿(ぬたじゅく)跡では水場を示す倒れた標識が有った。水場への踏み跡は無かった。足場の悪い下りで、沢登りの詰めを逆に下る感じだった。涸れ沢に出てから少し下ると水場が有った。標高差90mだった。水場にストックを置き忘れたため結局二往復してしまった。2回目に登った時に、ちょうど白装束の行者が南へ向かって出発していくところだった。
- ヤマツツジ咲く稜線を次の1170m峰まで登りテントを張った。少し狭くて斜めだった。夜中にテント脇を人が通って行った。
- 三日目、相変わらず風の強い稜線を歩き始めた。倶利伽羅(くりから)岳への登り始めは広い場所でテントにはこちらの方が良さそうだった。倶利伽羅岳まではシロヤシオとヤマツツジがきれいだった。寒くて手が少しかじかんだ。
- 倶利伽羅岳は風を避けて岩陰で休んだ。休んでいる間に逆方向に歩く二人組が鎖場を登って来た。鎖場は迂回路も有った。平治ノ宿にかけては新緑がきれいだった。鳥がさえずっていた。時々重たいザックを背負った登山者とすれ違った。
- 持経ノ宿にかけてブナとミズナラの森で巨木も多かった。シロヤシオとヤマツツジがきれいだった。持経ノ宿には飲み水がポリタンクに汲まれていた。気温が低かったせいで、まだ水は十分有った。補充はせずに出発した。