- 朝日岳から北へ、黒岩山を過ぎるとお花畑もなくなった。北アルプスらしさは無くなって、灌木帯の尾根が続いていた。
- 一瞬、灌木帯の尾根が開けた所に、文子の池が有った。池のほとりにはチングルマとミズバショウが咲いていた。
- サワガニ山へは急な登りだった。サワガニ山を出発して10分もたつと土砂降りになりレインウェアを着た。15分程でやんだ。
- ロープの取り付けられた岩場を下ると北又の水場の有る鞍部に着いた。水場は鞍部から標高差30m下った所に有った。水をたっぷりくんで4リットルにした。鞍部からは急な登りになった。
- ニセピークを三つ越えた。最後に両側の切り立った蟻の戸渡りのような岩場を通って登り返すと犬ヶ岳に着いた。時折晴れるガスの間からすぐ下の栂海山荘が見えた。
- 栂海山荘前の広場にテントを張った。テントは6張り14人だった。小屋の方の宿泊者は3人だった。夜間は雷が鳴り、風雨が強かった。至近で落雷が有り、小屋に落ちたのではと思った。途中でテントのペグが抜けてしまい、テントの中からストックでポールを支えた。風は明け方近くまで吹き続き、まんじりともしない一夜を過ごした。
- 最終日、雨が降る中、出発した。黄蓮の水に近づくと水音が聞こえてきた。黄蓮の水付近はブナの森だった。雨は次第に小降りになり、ほとんどやんだのでレインウェアを脱いだ。菊石山が近付くと再び灌木帯になった。下駒ヶ岳へは木の根、ロープをつかんでの急登だった。
- 白鳥山への登りで単独行とすれ違った。白鳥山はガスで展望はなかった。乾いた小屋の中で休んでいたら、坂田峠から登って来たと言う単独行が通過して行った。
- シキ割までは緩めの下りで快調に飛ばした。二人組とすれ違った。シキ割は沢沿いの場所で水はたくさん出ていた。
- 坂田峠へはスチール製の階段も有る急な下りだった。坂田峠で車道と交差した後、尻高山への登りになった。ブナ林になった。尻高山を過ぎ、林道と交差したあたりで晴れ間が出てきた。入道山付近はミズナラなどの雑木林だった。
- 入道山が最後のピークだと思ったら、更に二つピークが有った。最後のピークを過ぎたところで重たそうなザックを背負った単独行とすれ違った。
- 最後は交通量の多い国道を親不知の駅まで歩いた。