ATOのFM Sakudairaミキサー日記

第7話 「1年のブランク」
00/1/2 放送分より

 まず、1年間もブランクがあったことを読者の皆さんにおわびしたい。
 細かい事情はあったにせよ、久しぶりに、このページの更新日を見てびっくり。歳をとると歳月の流れるのが非常に早いというが、まさにその通 りであった。
 本当なら、毎回放送開始までの空き時間に書き留めておけば良かったのだが、慣れてくるとBGM選びに頭を悩ませたり、いろいろとCDの聴き比べをしたりと忙しくなってくるわけで、ましてや毎回毎回私の失敗談ばかりでは、「公共の電波をナメとんとちゃうのかぁ!」とお叱りのメールをいただきそうだったことと、ミスが無く(少なく?)なると、日記を書く必要が無くなって(=ネタが無くなる)しまうのである。
 結局、99年に入ってからは大きな失敗も「わずかしか」無くって、(本当にひどい!っていうのは、全然無かったです・・・はい。)BGMが切れていたり、途中でお囃子を出すのを忘れたり・・・。 そのぐらいです。

 さて、言い訳はこのぐらいにしておいて、本題に入ろう。
 実は、この1年間で番組の事情がかなり変わってきたことに触れなければいけない。
 まず一つ目は、第2週の担当が、小諸のアマチュア落語家「林家さんぽ」さんに変わったということと。
  これは非常に大きな変更で、これまでけっこう若者向け?だった番組が、いきなり老若男女が楽しめる番組に変わってしまったのである。

 そして、二つ目が、同じFMさくだいらで放送しているということもあるのかもしれないが、98年の6月の開局から始まった「サンデーオープンスタジオ」が、99年の4月から、同じ日曜日にMusicBirdからCSで配信されることになった番組「サンデーアミューズメントスタジオ」と名前がが紛らわしいということで、看板である番組名を「サンデーフリーウエイ」へと改めることになったのである。
 開局当時から使っていたわけで、愛着があったわけだが、やはり配信先の番組の方が力が強いということなのであろう。残念である。

 この、大きな流れの中で、番組も段々と新しい方向性が見えてきたことは言うまでもない。

 当初、田口アナが出ていたころの番組は「オープンスタジオ」=「高原を駆け抜けるロードスター」と、かなり爽やかな印象を持っていたし、当時のパーソナリティーもそっちの方面 から攻めていく番組作りをしていたと思う。また、それが新鮮で良かった。
  そして、12月から担当した柳沢アナが順調に番組に馴染んでくるとともに「フリーウエイ」=「高速道路上を疾走するハイソカー」的なキャラクターが現れてきたのである。無論、各週のパーソナリティーのオトナの部分が見えてきたということであり、それを引きだしているのが柳沢アナのキャラクターである。また、これも楽しい。

 ミキサー室から見ていてイイジマンは一番変わったと思う。これまでは「お兄ちゃん」役に近かったのであるが、ゆきえ(=柳沢アナ)&イイジマンのコンビは年代が近くなったせいか、オトナの時間的なキワドイ発言が非常に増え、ミキサー室で「ヲイヲイ(^^;)」と、思ってしまう場面 が非常に増えた。 ある意味では刺激的(なにがじゃぁ〜)で、非常に面白いが、他人事ながら、公共の電波に乗ってしまって大丈夫かいなな・・・的な部分で緊張感を感じてしまう。

 そして、ゆきえ節にどっぷりと浸かっているのが、さんぽ師匠である。奥さんと、娘さんのちょうど中間ぐらいの年代である柳沢アナが、鋭く絶妙な突っ込みを入れるわけで、あれだけ流暢な噺をされるさんぽ師匠がツマリ気味になるのは非常に見ていて楽しいわけです。

 そんな状態で、1年が経過し、イイジマン&さんぽ師匠に、第3週担当の小林さんが加わって放送した正月特番は、かなりキワモノであったことを白状します。電飾の門松(=X'masTree)だとか、新年早々「来年も頑張る(^^;;;)」だとか、「諸般 の事情」※1により制作されたことが見え見えの正月特番でした。

 本当の話、あんまり面白かったんで、もう一度1月2日に集まって本番もやっちゃおうかなんて意見も全会一致で可決したぐらい。そうそう、特番では電話参加だったDJ Beeも集まれるし・・・。

 とりあえず特番の放送も終わっちゃったことだし、裏話ってことでご勘弁ください。

 (つづく)

 ※1 「諸般の事情」というのは、文化放送で数年前まで放送していた「さだまさしのセイヤング」の番組中でしばしば使われていた言葉である。普段は生放送の「セイヤング」であるが、さだまさしのスケジュールなどで生放送が無理な場合、事前に収録して放送をする。普段は生の番組で、稀に収録したりすると、番組の端々にその痕跡が現れる。で、その言い訳のために「諸般 の事情によりお届けする・・・」って言うんですよ。無理に生放送に仕上げるのではなく、言い訳がましく放送をする。生番組も面 白かったんですが、収録の時もそれはそれで面白かったんですよ。

 

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