2003年6月20日

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サッカー

コンフェデレーションズカップ
フランス×日本
(20日21時フランス・サンテチエンヌ=日本時間21日4時)
観衆:33,070人

フランス 日本
2
ボール支配率:
45%
前半 1 前半 0 1
ボール支配率:
55%
後半 1 後半 1
43分:ピレス
65分:ゴボ
中村俊輔:59分

交代出場
フランス
56分:ペドレッティ(ダクール)
65分:ヴィルトール(ロテン)
79分:
アンリ(マルレ)
日本
72分:中田浩二(稲本潤一)
79分:小笠原満男(中村俊輔)
 初戦を勝利したチーム同士の対戦となったコンフェデレーションズカップ2戦目のフランス×日本戦がこの日、行われた。2戦連続のスターティングメンバーがわずかに4人と、初戦から大幅にメンバーを変えてきたフランスは、やや攻撃の組み立てにスムーズさを欠く内容。しかし、ピレス(アーセナル)を中心に、すぐれた個人技で何度かチャンスを作ってきた。一方、初戦と同じメンバーでホスト国との試合に臨んだ日本。相手のプレッシャーの前に何度かミスを誘われたものの、ほぼ互角に試合を進めた。
 43分、コーナーキックを奪われた日本は、ゴール前の小競り合いの中で稲本潤一(フルハム)がファールをおかす。これがPKの判定となり、ピレスがこのPKを落ち着いて決めてフランスが先制した。また、このファールでイエローカードを受けた稲本は3戦目は出場停止となってしまった。
 59分、ペナルティアークの外でフリーキックを得た日本。中村俊輔(レッジーナ)が右隅ギリギリに豪快に蹴り込み同点に追いついた。しかし65分、縦パスに鋭く反応したゴボが技ありのシュートを決めて再び突き放される。試合終了間際には猛攻を見せた日本だったが、追加点は奪えず惜しくもフランスの前に2−1と敗れた。
 これで3戦目を待たずフランスの準決勝進出が決定。日本はコロンビアとの1戦に引き分け以上なら準決勝進出となる。

試合後のコメント

ジーコ監督「1試合目はベナン、今日はオーストラリア……。どうしてこういうレフリーが私たちの試合の笛を吹くのかわからない。我々は遊びでサッカーをやっているわけではないし、こうしたレフリーのジャッジに左右されるのはたまらない。日本の選手たちはよくやってくれたと思う」

楢崎正剛(名古屋)「負けずに終わりたかった。フランスはさすがに意思が統一されていて。2点目を取った後はまったく上がってこなかった。2点目をとられるまではこちらも良かったのだが。次につながる試合はできたと思う」

宮本恒靖(G大阪)「フランスは頭からもっとプレッシャーをかけてくると思ったけれど、そうでもなかった。自分たちのミス(PKの場面の前)から起きた失点だから、下を向いても仕方ないので気持ちを切り替えていった。試合を積み重ねていくことでよくなっていけばと思う」

坪井慶介(浦和)「一瞬のすきをつかれた。ラインを上げた時には警戒しなくてはいけなかったのを、やられてしまった。もっと後ろ(ディフェンダー)が頑張らないといけない。(アンリと競り合ったが)あそこは、僕のほうが後ろにいたから(走るのに)頑張らないといけなかった。次を考えます」

山田暢久(浦和)「(PKも含めて)そういうことも(アウェーの)洗礼というか、あそこ(PKを取られたところ)はニアでついていたんで、何が起きたのかわからなかった。みんなにどうしたのか、と聞いたが、誰もわからなかった。ハーフタイムは、気落ちすることなく、悪くないんで、積極的に点を取ろうと話していた。2点目は、試合中何度か布石があった」

高原直泰
(ハンブルガーSV)
「本当は勝ち点が欲しいところだった。次の試合はコンディションを整えて勝ち点を取りに行きたい」

遠藤保仁(G大阪)「いつもと同じ気持ちで気負うことなく、いつもの自分が出せたと思う。FKは、個人的には絶対に決めたかった。惜しかった、練習不足かな。次は日にちがないけれど、体調を整えて絶対に勝ちに行きたい」

大久保嘉人(C大阪)「凄い雰囲気の中でいい経験ができた。あいているスペースを見つけて、前を向いて1対1で勝負することはできた。(反対に)裏に飛び出す動きが少なかった。(高原とは)動きを見ればお互いにわかるので、これといった話しはしていない」

小笠原満男(鹿島)「コースが開いた瞬間、(試合終了の)笛がなったことが悔しい」

稲本潤一(フルハム)「PKは仕方がない。コーナーキックの時、ディフェンダーならあのくらいはやる。ジャッジはホームよりだった。皆の力を信じているし、準決勝に合わせてコンディションを合わせたい。フランス相手にビビることは全くなくてシュートまでの形も作ることができた」

中村俊輔
(レッジーナ)
「(足首を傷め)1回目はまだやれたけれど、2回やってしまった。FKは遠藤とどちらでも、ということだったので、じゃあ俺が蹴ると言った。ゴールキーパーが動いたのが見えたので狙った、ローマ戦の時と同じようなイメージだった。ジーコはハーフタイムに、やり方は変えないでいいと言っていた。ヒデさんのシュート、タカのシュート、自分の右足のシュートもあった。あそこは、誰も詰めてこなかったので行ったんで、ああいう個人技がアクセントになったんじゃないか」

川淵三郎キャプテン「今日はチームとして非常にのびのびやっていた。ヒデ(中田)がねよくあそこまで縦横無尽に動けると感心した。最後はフランスもファンの声に押されてアンリを出さなくてはならなかったんだから、見ている人も、フランスの人も面白かったんじゃないだろうか。プラティニにも、日本は素晴らしいといわれた。これで特にバック陣は自身がついたはずだ。中村のフリーキックは本当に素晴らしかった。稲本のPKは、ビデオで見ると完全に抱えているんだけど……。今日は大久保も、高原も非常に良かった。高原にはがんばって欲しいから今日はずっと応援していた」

釜本邦茂団長「勝つのは難しいが負けないサッカーはできたと思う。シュートも今日は割合打っていたし、リズムはあった。PKは悔しい。(若くキャリアの浅い)レフリーを育てるのはわかるが……。フォワードの2人は、ボールをよく中盤で受けていた。そこからどうするか、もっと動きの中で前にいけるようにすればいい」

GROUP A
チーム 試合 得点:失点 勝点
2 2 0 0 3:1 6
2 1 0 1 4:2 3
2 1 0 1 3:2 3
2 0 0 2 1:6 0



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