2007年 みちのくヒメオオ採集記
- その3 しぶくしぶとく編 -

ishi


8月12日(晴:26〜32℃)

この日は岩手の妻の実家へ帰省ついでに、家族で1泊の温泉旅行へ。
当然のごとく、夜は家族と離れ一人ぼっちで楽しくさびしく灯火&灯下採集へ(^^;
地図上だけで目星をつけた不慣れな場所での発電灯火でしたが、ミヤマを中心にノコ、コクワ、アカアシ、カブトが
サイズは全般に小粒ながら数はそこそこ40頭ほども飛んで来てくれたので、まあ初チャレンジのポイントとしては
まずまずOKでしょう♪
その後外灯をいくつか回り、ぽつぽつとノコやアカアシ、カブト♀を見つけたところで戻ります。
「あとはゆっくり温泉で汗と旅行疲れを流して寝よう♪」と温泉宿に戻ってみると・・・
真っ暗−−−−−
玄関もしっかり施錠・・・中にいる家族に連絡を取ろうにも携帯は圏外・・・
旅館に門限があるなんて知らなかった!! ・・・大ショックorz

とにかく何とか家族と連絡を取ろうと、携帯がつながる所まで車を移動して携帯にかけ直したものの、相手から「ただいま電波の届かないところに・・・」 考えるまでもなく、宿の場所自体が圏外なんだから家族につながるはず無い
のになにやってんだか(アホだぁ)
かといってもはや外灯に飛来する虫もなく、夜通し灯下を回るほどの気力体力もなく、結局、車中泊することに・・・
採集で車中泊には少しは慣れてるとはいえ、温泉に泊まりに来てその宿の駐車場で明かす一夜は、あまりにさみしかった(*_*)
翌朝、玄関が開錠されのを待ちかまえて速攻入館したのはいうまでもありません(^^;
朝一番の温泉が気持ちよすぎる〜っ! 間違いなく生涯で最高の温泉に数えられるだろう(^^)

灯火結果 小粒ですが(^^; 林道を進むが・・・ 道路横断中のミヤマ♂

疲れも汗も全て流し落としてスッキリしたところで、妻と娘達を午前中遊ばせておいて、その間ヒメオオを求め、またも一人山へと向かったものの、この2時間1本勝負は路上を横断中のミヤマ1♂とカモシカ(でかかった)に出会っただけで終了。
岩手ヒメオオはまたも宿題となってしまいました。

「みなさん、旅行中の採集はくれぐれも門限にご注意を(^^;」

本日の成果 灯火:ミヤマ、ノコ、コクワ、アカアシ、カブト40合わせて匹位  日中:ミヤマ1♂


9月9日(曇り:23℃)

昨日までの台風大雨の影響で、峠のあちこちが通行止めとなっている中、それを承知で出撃!
(とにかく行けるチャンスがある時は行くのが基本です・・・もはや大人な採集の決意はどこへ(^^;;)
まあ、いずれ通行止めも日中には解除れるさと高を括って出撃したものの、やっぱり通れないものは通れないのでした(甘)
昨夜からの強風の影響か、山間の道には折れた木の枝が散乱している様子が見受けられます。
落ち枝をかわし、ちょっとした土砂崩れ気味の脇を速攻で通り過ぎ、途中川になった林道を横断し、木々の幹枝だけじゃなく四方八方色々と注意せねばならず、気を遣いながらチェック&移動を繰り返し数時間が過ぎた頃、茂みをかきわけルッキングしていると・・・
「いたっ!」

空気がうまい いたっ♪ 秋の気配が

藪の向こうに見えるたのは、ヤナギの幹を下るヒメオオ♀でした♪
ようやく見つけた(^^)
ほとんどテンションがマイナスに緩みきっていた時のまさに起死回生の一匹でした。
ようやく、これでようやくルッキング採集でヒメ♀ゲットできました・・・ここまで長かったぁ〜(ほっ)

本日の成果:ヒメオオ1♀



9月14日(晴:18℃)

唐突に自由な時間が出来たのでプチ採集に出発!
時間的に遠出は出来ないので近場で、どうせなら今まで行ったことの無いポイント開拓がてら仙台近郊の山へ。
なんとかヤナギへの派手な噛み跡ひとつを見つけたもののヒメオオのものかは不明・・・・
結局このままタイムアップ(>_<)
時間が無い中で、半分焦りながら不慣れな場所での採集はちょっと無理がありましたが、それでも採集と林道を
ドライブするだけでも楽しいひとときでした。

 

噛み跡はあったものの


本日の成果:ボーズ



9月17日(雨時々小雨&霧:19〜18℃)

今日も生憎の空模様・・・しかし日中自由に動ける数少ないチャンスに、満を持して先だって開拓したヒメオオポイントを徹底的に攻めて見ることに。
道中も相変わらずの雨、気温も20℃を超えることなくイマイチですが、ヒメオオが活動するには十分な気温なので
あとはこっちの粘り次第ってとこでしょうか。
相変わらず霧が濃いのと、時折雨も強くなったり弱まったりと、どうも今年は天気に恵まれません。
基本的に徐行しながら車窓から眺め、時折これはというヤナギをじっくりチェックしながら繰り返しながらしばらく
進んでいくと−−−
「ん!」
若いヤナギの枝に何か黒いものがついているのが視界に。
双眼鏡でチェックすると小さい♂のヒメオオが枝の上側についています。
「この雨の中、よくぞいてくれたー(感謝!)」
足場的にちょっと近寄れないのと、結構雨脚が強まっている中、それより一番採りづらい枝の上のヒメオオにさてさてどうしたものかと思案の結果、2刀流で攻める事に。
個人的には1本のタモ網で見事にネットインしてこそ腕の見せ所だ!というこだわりが一応はあるんですが、ようやく苦労して見つけたヒメオオを手中にする為にはキレイ事など言ってられません(^^;
両手にタモ網を持つということは、必然的に傘を持つ手はなくなるので、防水(のはず)のウィンドブレイカーとハットをかぶりいつしか土砂降り気味の雨にもめげず、受けのタモと上から落とし用のタモ(でもできればこいつでキャッチ)を近づけます。
タモを近づけたとたん、あっさりポトリ・・・・「早っ!」
しかし上手く下に構えたタモ網にネットイン♪
一瞬♀かと見間違うような小さな♂でしたが、苦労しただけあって格別です。
こんな小さな♂1匹で、しかもずぶ濡れになってまで、こんなにうれしいのもヒメオオならではです(^^)

二刀流 雨の中よくぞいてくれた ネットイン♪

さて、この1匹に気をよくして、モチベーションも上がってきました。
引き続き標高を上げつつルッキングを続けますが、なかなか見つからない・・・
と、ヤナギの一群の中に黒い影を見つけました♪
近づいてみると、おっとここで会ったかアカアシです。
しかもパッと見ただけでもあちこち付いています。
ヒメオオの姿は見当たらないのは、やはり同じ環境でも棲み分けているんでしょうか?
ここは写真撮影だけで、そのままにしておこうと思ったものの、折角なので大きな個体だけ採集します。
アカアシはヒメオオ以上にすぐ落ちやすいので真下にタモを入れられるかどうかが勝負です。
キャッチアンドリリースして、さらに探索を続けますが、この雨の中では藪こぎをする気には到底ならず折を見てUターン、戻り足でルッキングを続けます。

雨に構わずアカアシペア 水も滴る良いアカアシ!? ヒメだ!

しばらく戻ってきたところで、行きには気づかなかったヤナギの高所に黒コブなシルエットが♪
間違いなくヒメオオペアです(^^)
この頃には多少雨も小降りになっており、早速採集に取り掛かることに。
今度はタモ網は一本で勝負です。雨なのに逆光という微妙に見えづらいな位置ですが、十分いけそうです。
慎重に、慎重に、慎重にタモを伸ばし、距離を合わせ、下から寄せて、最後は気合のちょい押し!
見事!!2匹揃ってネットイン(^^)
天気的には最悪でしたが、なんだかんだ楽しい採集でした♪

本日の成果:ヒメオオ2♂1♀、アカアシ5♂1♀(リリース)


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